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カサンドラ症候群1 新シリーズ登場♪カサンドラ症候群とは何か?

発達障害とグレーゾーン、そして、そのご家族やパートナーが陥るカサンドラ症候群のカウンセリングをしている神田裕子です。

おとなの事情によって(笑っ)新シリーズを書き始めました。

というのも‥実は、カサンドラ・ラボという団体を立ち上げたからです。札幌から発信しますが、全国から会員を募りたいと考えています。

30年以上もの間カウンセリングをしていますが、相談件数の半数上が、発達障害ならびにそのご家族やパートナーの悩みとなっています。

もちろん当事者は生きづらさを抱えながら生活していますが、サポートする人たちもまた、愛情だけでは背負いきれない苦悩や葛藤を抱えます。

そうした人たちが、気軽に集まることのできるサードプレイス、「場」を作ることにしました。こんなご時世ですのでオンラインを活用しながら交流していくことを考えています。

まずは7月17日(土)13時半から設立講演会を予定しています。勉強会、ピアサポート、調査・研究を実施していきます。今はその準備とホームページ等の整備をしています^^

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さて、カサンドラ症候群という名称は、正式な医学用語ではありません。そのため、皆さんが抑うつ状態で精神科や心療内科へ行ったとしても、クリニックによっては、この言葉を理解してくださる医師がいない場合もあります。

いっぽう、メディアの力は強くて‥2014(平成26)年8月29日号の週刊朝日に、特集が組まれたのを読んで、はじめて知った!という声をよく耳にします。

この頃から、カサンドラ症候群についての書物が出版されています。この別名「カサンドラ愛情剥奪症候群」「カサンドラ情動剥奪障害」とも呼ばれる症状について、ウィキペディアでは

アスペルガー症候群の伴侶を持った配偶者は、コミュニケーションがうまくいかず、わかってもらえないことから、自信を失ってしまう。世間的には問題なく見えるアスペルガーの伴侶への不満を口にしても、人々から信じてもらえないその葛藤から、精神的、身体的苦痛が生じる

と載っています。

今までアスペルガー症候群は男性に多いことから、妻の立場や症状を言い表してきました。でも最近では、夫からも声があがるようになり適用されています。また、アスペルガー症候群を含めた自閉スペクトラム症(ASD)のみならず、発達障害すべての種類を対象に、そばで支援する人たちの気分障害を指すことも多くなりました。

具体的に、アスペルガー症候群をはじめとしたASD(自閉症スペクトラム)には次のような特性があります。

●相手の感情を汲み取るのが苦手

●足並み揃えて行動するのが不得意

●思っていることを伝えようとしても適する言葉が・・見つからない

●思わずきつい言葉を発する

●あれもこれも一度にいろんなことをしようとするが・・できない

●優先順位をつけられない

発達障害の種類によって、かなり行動パターンは異なりますので、本来は個々に対応したいところです。また、カサンドラさんの症状もそれに合わせて変化しますから、一概にはこうしたらよいとは言えないのです。

ただ、相手にそういう傾向があると知らなければ、通常とは大幅に違う言動にカサンドラさんは戸惑い、何度も繰り返されるうち、「私が悪い」と自分を責めるようになっていきます(相手が責め続けて追い込むこともある)。

まずはきちんとした知識を得ることから始めましょう。

カサンドラ度が進むと‥症状として、うつ病や不安障害になることが多いです。でも頭痛薬を飲んでも頭痛が治らない、風邪のような症状が微熱とともに長く続いている、などの不定愁訴もけっこうあります。


もともと、このカサンドラという言葉は、ギリシア神話から名付けられました。

カサンドラとは、トロイの王女の名前です。太陽神アポロンに愛されたカサンドラは、予知能力を授かります。でもその能力によって、「アポロンに捨てられる自分の未来」を予知します(何だか悲しいなあ・・)。そのため、カサンドラがアポロンの愛を拒絶したことから、怒ったアポロンは(なんて勝手な!でも神だから‥?)「カサンドラの予言を誰も信じない」という呪いをかけてしまいます。カサンドラがいくら真実を伝えようとしても、周囲から信じてもらえなかった、というストーリーです。トロイ戦争において、トロイの国に運び込まれた木馬には敵の罠が仕込まれていたのですが、カサンドラがそのことを伝えても民衆は信じなかったため、国が滅びてしまったという話が登場します。

なぜこの名前がついたのかというと、発達障害は能力の凸凹であり、それは誰でも多かれ少なかれあることです。ただ、当事者の方は凹凸が極端です。ということは、カサンドラがそのつらさを誰かに伝えようとしても、多くの夫婦や恋愛において似たようなことがあるのです。そのため、「そのくらいのこと、我慢しないと!」「うちも同じよ」「結婚生活は我慢の連続なの」と説き伏せられてしまいます。

つまり、トロイのカサンドラと同じように、誰にも理解してもらえない背景があるということです。

それではカサンドラ症候群に陥った場合、発達障害を抱える家族やパートナーとどのように接すると良いのでしょう?

山口県宇部市の大西公二医師によって、次のような対処法が示されています(これっ!いい!)。

1) 用がある時だけ関わる(相手は休息を多めに要するので、一人の時間を保証してあげる)

2) 「どうしたらいいか」を、まず伝える(「背景」や「考え方」は後で追い追い伝える)。

3) “不機嫌で面倒臭そうな”態度の時は、そっとしておく(多くは“エネルギー切れ”や“不甲斐なさ”)。

4) 迷った時は関わらない(相手に当たってしまい、感情的な対立を煽るだけ)

5) 相手ができない事は、あっさり引き受け小分けして対処する(先々考え込むと潰れやすくなる)

6) 要求内容は自分の考え方として、具体的に伝える(漠然とした「べき論」は、被害的に反応されやすい)


こうした研究があること自体、今の時代はいいな~って思います。30年前には、一般的に書いてあるものはほとんどありませんでした。

発達障害が性格ではなく、「そうとしかできない」ことであるなら、少しでも相手を理解し、うまくやっていく方法を身につければ、家族やパートナーである皆さん自身も過ごしやすくなるのです。あ、最近では・・企業からのお問い合わせが続いています。「うちの社員についていろいろ相談したい」という相談が多くなっています。

次回は発達障害について解説します^^

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