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2022 J1 第30節「ジュビロ磐田vsセレッソ大阪」超主観的振り返り-背番号10の帰還と金子翔太の気迫-

磐田 2-2 C大阪
【得点者】
磐田:金子翔太(後半12分)、オウンゴール(後半25分)

C大阪:アダムタガート(前半25分)、進藤亮佑(後半7分)

7月9日のホーム神戸戦以来、約2か月ぶり現地参戦でした。

絶対に勝ち点3が必要だったこの試合。しかし、2-2のドロー決着で勝ち点1に留まりました。J1残留が更に厳しくなったため、残念な結果と言わざるを得ません。

でも、この試合の評価はそれだけで終われないんと思うんです。

もちろん、めちゃくちゃ悔しかった。
本当に、本当に、勝って欲しかった。

でも、久しぶりに「ワクワク」した試合だったんですよ。

ここ数試合、ジュビロは自信なく、一方的にやられる試合ばかりだったので、観てて辛すぎたのですが、選手達は特に後半、最後の最後までファイティングポーズをとり続けました。

こんな試合を観たかった。
戦うジュビロをようやく観ることができた。

そんな気にさせてくれた、ヤマハスタジアム参戦でした。


スターティングメンバー

山田大記が約半年ぶりに復帰!しかもスタメン!
これは、本当にびっくりすると同時に嬉しかった。

おかえりなさい!だーやまさん!

今節復帰するだろうな、とは思っていたんですが、まさかいきなりスタメンとは予想外でした。

しかし、直前にトップ選手5名にコロナ陽性者が発生し、控えGKに八田直樹アレクセイ・コシェレフの2名がベンチ入りしたことからもわかるように、出場可能な選手が限られたことは明白でした。

ファビアンゴンザレスとリカルドグラッサの攻守の助っ人2人が出場停止。遠藤保仁、大森晃太郎、小川大貴、鈴木雄斗、大津祐樹、ジャーメイン良、黒川淳史、ドゥドゥなどはメンバーから外れました。

もう一点驚きだったのは森岡陸がベンチ入りしたこと。これは更に予想外でした。8月7日のアウェイ鳥栖戦での負傷で戦列を離れており、最近チームの練習に参加していることはジュビロの公式Twitterなどで発信はされていましたが、まだ時間がかかると予想していました。

またも2失点

前半25分山田大記が、後ろから舩木翔にボールを奪われ、これが起点となってしまいアダムタガート選手に先制ゴール。

更に、後半7分相手コーナーキックから進藤亮佑選手のヘディングで追加点。

毎度のことながら、先に2失点してしまうというジュビロの負けパターンに陥ってしまい、今回も難しい試合展開を余儀なくされました。

しかし、この試合、いつものジュビロとは違いました。

山田大記の存在感

1失点目の起点になってしまった山田大記でしたが、攻守ともに存在感を発揮します。

前半44分には、ペナルティエリア外の斜め45°からの左足一閃。あわやゴールかという目の覚めるようなシュート。

後半23分には、伊藤槙人からのスルーパスに合わせるなど、再三にわたる決定機を演出。

とても約半年間戦列を離れていたとは思えないくらいの存在感を見せてくれた山田大記。

ルキアン、山田大記という去年J2優勝の得点源2人を欠いた今年のジュビロ。山田大記1人が帰って来るだけでこうもジュビロの動きが違うものかと驚嘆しました。

山田大記の離脱は、「第五中足骨の疲労骨折」という重症だったため、止むを得ませんでした。
もし彼が去年同様にフル出場できていたら、今のジュビロの成績もまだ良かったんじゃないか?

そして伊藤彰監督の解任も無かったんじゃないか?
そんな想いにさせた試合でした。

金子翔太の気迫と先制弾

ホーム浦和戦0-6大敗後の金子翔太の決意あるコメントから、終盤戦のキーマンになると考えていました。

今節も翔太の奮闘が光りました。

後半1分、右サイドから山田大記があげたクロスを杉本健勇が胸トラップで落とすと、金子翔太がボレー。しかし惜しくもゴールならず。

後半アグレッシブに動き出すジュビロに得点への期待が膨らみます。

そして後半12分その時が訪れます。金子翔太が一旦溜めた上での見事なコントロールショットで1点を返します。
「磐田の反撃」の狼煙が上がりました。

オウンゴール誘発で同点!

後半25分、山田大記のパスからまたもや吉長真優のクロス。これが進藤亮佑選手のオウンゴールに。2-2の同点に追いついた。

この場面、もしかしたら進藤亮佑選手が触らなかったら杉本健勇の初ゴールに結びついていたかも・・・?

古川陽介ドリブル発動!

5月22日ホーム札幌戦以来の約4か月ぶりのJ1出場となった古川陽介。伝家の宝刀のドリブルが炸裂。松原后のシュートは惜しくもクロスバー!

しかし、松田陸選手との競り合いを交わすとはお見事!古川陽介の成長ぶりが本当に嬉しかった。ドリブル発動した瞬間、ヤマハスタジアムのどよめきと大きな拍手は鳥肌ものでした。

森岡陸の復活

森岡陸はベンチには入ったが、負傷明けのためよほどでない限り出場は無いと思っていた。しかし後半39分交代出場。自陣ペナルティエリア内でブルーノメンデス選手から、得意の軟体を生かしてボール奪取。持ち味を発揮した。CBが手薄だったので森岡陸の帰還は本当にありがたい。

鹿沼直生の捨て身DOGSO

後半アディショナルタイムの49分、最後の最後で最大のピンチが訪れる。

セカンドボールを奪った上門知樹選手が単独で駆け上がる。そこへ鹿沼直生が猛然と足にスライディングタックル。決定機阻止(DOGSO)でレッドカード。DOGSO見越してのプレーと覚悟していたのか、鹿沼直生は上門選手の背中を軽く叩いて気遣った後、すぐにピッチ外へ去りました。

この行為自体は、褒められるものではないのかもしれない。

しかし、鹿沼直生は敗戦阻止のため、退場覚悟でタックルに行った。鹿沼直生を抱き寄せて迎える渋谷監督やゴンさんほかジュビロのベンチの仲間達。下を向かずにいて欲しい。

次節へ向けて

次節は10月1日アウェイ清水エスパルス戦。そう「静岡ダービー」

試合後のDAZNの金子翔太のインタビューで次節の静岡ダービーについて聞かれた翔太。しばしの沈黙のあと。
「相手は清水だが、ジュビロは首の皮一枚で繋がっている状態。勝ち以外無いと思っている。中断期間があるので勝つための準備をしたい」
と並々ならない意欲を見せてくれた。

ドローには終わったが、コロナショックを襲った緊急事態のメンバーで良くここまで戦ったと思う。

そして、山田大記の帰還はジュビロの選手達にとっても精神的にも大きいのではないだろうか?試合後のツイートが涙をさそう。

清水はこの夏の期間に補強を行い順位を上げた。ジュビロは松原后のみの補強。松原后と金子翔太の元清水コンビが静岡ダービーで躍動する姿を期待する。一矢報いて、勝ち点3を奪って欲しい。

今日のような戦いを続ければ、奇跡は起きるかもしれない。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。


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