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2023 J2 第19節「ジュビロ磐田vsブラウブリッツ秋田」超主観的振り返り

磐田 2-0 秋田
【得点者】
磐田:藤原健介(後半21分)、上原力也(後半29分)

秋田:-

先ずは、6月2日から6月3日未明にかけて、台風2号の被害に合われた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。

不安な夜

静岡県は本当に不安な夜を過ごしました。

2023年6月2日、台風2号の影響により静岡県内は記録的な大雨に見舞われました。6月3日未明まで大雨が降り続き、磐田市の一雲斎川、上野部川、敷地川流域にはレベル5という最大レベルの緊急安全確保が発令されました。

昨年2022年9月の台風15号で被害を受けて決壊した磐田市の敷地川。悲しい事ではありますが、昨年と同じ場所が決壊するという被害を受けてしまいました。

翌6月3日、雨は上がり、晴れ間も見え始めましたが、東海道新幹線やJR東海道線は、試合当日の始発から運転を見合わせると発表。その他交通網にも大きな影響を及ぼしました。

試合開催決定

6月3日は、ヤマハスタジアムでJ2リーグ第19節「ジュビロ磐田 対 ブラウブリッツ秋田」の試合が予定されていました。

当日の交通網が乱れており、開催も危ぶまれましたが、午前9時36分に予定通り試合開催されることが決定。

試合開催決定に至るまで、大変な思いで準備されたと思います。スタッフ・関係者の皆さんの御尽力に改めて感謝します。

また、ブラウブリッツ秋田のチームの皆さんが磐田に来ることができたのか非常に心配でしたが、秋田さんの公式Twitterで静岡入りしていることが発表されました。この一報に安堵するとともに、よく来て頂いたと感謝の思いで一杯になりました。

磐田・秋田多くの関係者の懸命な対応で試合開催に漕ぎつけたこの一戦。是非いい戦いをしたい。

そんな思いを胸に、私はヤマハスタジアムへ向かいました。

駆けつけた秋田サポーター

今回の台風の影響でヤマハスタジアムへの遠征を諦めた方も少なく無かったと思います。特に秋田サポーターの皆さんは、静岡は遠方なので足を運ぶのは非常に難しかったと思います。

それでも、ヤマハスタジアムに来てくれた秋田サポーターさん。よくぞ磐田までお越しくださいました。本当にありがとうございました。

スターティングメンバー

前節の長崎戦では同点ゴールを決めながらも後半アディショナルタイムでの失点で悔しい思いをしたジャーメイン良が再びCFでスタメン。雪辱を果たす思いで臨んだと思います。

金子翔太のリーグ戦スタメンは、4月29日第12節ホーム徳島戦以来。5月24日のルヴァンカップアウェイ鳥栖戦で既に試合復帰はしていましたが、ヤマハスタジアムでのプレーは約1か月ぶりです。

後藤啓介も帰ってきました。5月3日、第13節アウェイ東京V戦で負傷交代して以来、約1か月ぶり。

そして、藤原健介が4月16日第10節ホーム熊本戦以来のスタメンとなりました。上原力也とダブルボランチを組みます。熊本戦ではドローに終わったたため、試合後のインタビューでは悔しい気持ちを露わにしていました。この横内監督の起用が試合を決めることになりました。

一方気になるのは、この日ベンチ外となった遠藤保仁。試合終了後、横内昭展監督は記者から質問を受けています。

――遠藤選手が今日メンバーから外れた理由について
コンディションや怪我などではなく、今日はこの18名でいくと決断しました。

ジュビロ磐田公式ホームページより

「コンディションやケガでは無い」と言い切った横内監督。

序盤戦は負傷者が多かったジュビロでしたが、その多くが回復し復帰を果たしています。必然的にチーム内競争も熾烈になります。

推測にはなりますが、キャリア十分の遠藤保仁もその競争に勝たねば、スタメンはおろかベンチにも入れない事を暗に示唆していると感じます。競争によるチーム力アップのため、そして、目の前の相手に勝つために試合の度に厳しい判断をしなけばならないのでしょう。

監督という職業は本当に厳しい決断を迫られます。

スタメン復帰の藤原健介と金子翔太

前半スコアレスで折り返す

前半開始早々に鈴木雄斗が折り返したパスを受けた金子翔太がシュート。これはGK圍謙太朗選手が防ぎます。

試合開始早々シュートを放つ金子翔太

前半24分には、コーナーキックから鈴木海音が頭で合わせてシュート。これはGK圍謙太朗選手にジャンプ一番両手で弾かれてしまいました。海音は悔しさのあまり吠えてましたね。

前半はジュビロはシュート6本放って枠内4本だったのですが、決め切ることができずスコアレスで折り返します。

藤原健介の先制ゴール!

後半もスコアレスのまま時間が過ぎます。

勝ち点差1の6ポイントマッチのこの試合。ドローでもだめ。何としても勝利を。早く先制点が欲しいジュビロ。

後半21分、松原后が左サイドからドリブルで交わして中央へ。松原后からパスを受けた鈴木雄斗がすかさず前に走り込む松本昌也にパス。松本昌也はシュートするもブロックされます。

そのボックス外にこぼれたボールを走り込んで来た藤原健介がミドルレンジでシュート。

グラウンダーでゴール目がけて突き進んだボールは、GK圍謙太朗選手も交わしてそのままゴールネットを揺らしてジュビロ先制!

藤原健介はこれがリーグ戦初ゴール。

後半の折り返し時間で貴重な先制点を挙げました。

上原力也の技ありゴール2点目!

藤原健介のゴールから僅か8分後の後半29分、これまた松原后のクロスにボックス外から上原力也が狙いすましたコントロールショット!

ゴール右上隅に吸い込まれて2点目!

ジュビロはここ数年専ら遠藤保仁がセットプレーのキッカーですが、今年は松原后や、遠藤が蹴ると見せかけてドゥドゥがキャノン砲ばりのキックを見せることもあります。また、この試合のセットプレーのキッカーは藤原健介でした。

でも、もともと上原力也もキッカーとしてジュビロで活躍しており、2020年には直接FKでゴールを決めてます。

このコントロールショットは、まさに上原力也のキッカーとしての力量が発揮された瞬間のように感じました。

上原力也のコントロールショットで2点目

後半ATの攻防

後半アディショナルタイムは5分。

2点リードとは言え、全く安心できません。

ジュビロは今年何度も試合終了間際の失点で勝ち点を落とし、涙を飲んできました。クリーンシートで締めて欲しい。ヤマハスタジアムの雰囲気も今日こそは勝ってくれという雰囲気で一体になります。

92分、ここにきて秋田のコーナーキック。さらにGK圍謙太朗選手も上がってきました。

秋田のGK圍選手も上がって来た

「後半アディショナルタイム+コーナーキック+相手GK参加」

というジュビロにとってメチャクチャ魔の組み合わせ。もう気が気ではありません。

一度目はジュビロがヘッドでクリア。

93分にドゥドゥのクリアでまたも秋田のコーナーキック。しかもこの時リカルドグラッサが足の痛みでうずくまった時に、メディカルスタッフがピッチ内に入り一旦ピッチから離れます。

二度目のコーナーキックは、リカルドグラッサを欠いた状態で始まり、GK圍謙太朗選手がシュート!

「やめてくれー!」

これはジャーメイン良がブロック。GKのシュートだなんて、ジュビロにとってはトラウマ過ぎますよ。

三度目のコーナーキック。

リカルドグラッサもピッチに戻ります。三上陽輔選手がボックス内右側からシュート!これは後藤啓介がゴール前で辛くもブロック。こぼれ球が鈴木雄斗に当たり、そのこぼれ球をリカルドグラッサが左足で高く蹴り上げてクリア!

ジュビロ最大のピンチを切り抜けました!

リカルドグラッサが大ピンチ救う

その後も秋田はボックス内にボールを入れようと試みるもジュビロは必死に守ります。

そして、タイムアップを知らせるホイッスルがヤマハスタジアムに響き渡り試合終了!

クリーンシートで勝ち点3を奪い取りました。

クリーンシート勝利時はGKとDFの選手達の円陣が行われるのが恒例です。GK三浦龍輝、DFのリカルドグラッサ、鈴木海音、小川大貴、鈴木雄斗、伊藤槙人による円陣を見ることができて、最高の瞬間でした。

お待たせ!FM Haroの実況

ジュビロ勝利のお楽しみ。FM Haro! ジュビロライブスペシャルのハイライトです。今回の担当は伊藤圭介さん。

今回は、あまり声の調子が良くないそうです。

総括と次節に向けて

マンオブザマッチは、先制点を挙げた藤原健介

そして、鹿児島デーだった今節は「鹿児島デー最優秀選手賞」も選出され、松原后が受賞!質のいいクロスを何本も上げた松原后は今節も光りました。

若手の藤原健介が先制点を挙げ、中堅の上原力也と松原后が活躍した秋田戦。チーム全体で失点を防ぎ、非常に素晴らしい戦いを見せてくれました。

前節、アウェイ長崎戦で苦杯を喫しましたが、課題だったセットプレーの失点や、後半アディショナルタイムで力尽きて失点することも無く、クリーンシートで勝利を飾ったのは大きな前進です。

試合終了直後、ジュビロ磐田公式YouTubeチャンネルでは、【Go on.】episode9:完封勝利として試合終了後の選手監督の様子を動画として公開しました。

横内監督は、スタメンに起用した藤原健介がゴールした瞬間、拍手をしてその溢れんばかりの喜びを表していたのが印象的です。
そして、控室では勝利の余韻に浸ることなく気を引き締める激を飛ばします。この横内監督の激を何度か見ましたが、非常に緊張感があり、モチベーションが上がるので大好きです。

そして、この試合の直後欧州遠征でチームを離れる鈴木海音、そしてこの試合誕生日だった後藤啓介にコメントさせるなど、さすがの気遣いも見せる横内監督。改めてジュビロ磐田に来てくれた事に感謝します。

次の試合は、6月7日、天皇杯2回戦。ヤマハスタジアムでカマタマーレ讃岐と対戦します。中3日の連戦になりますが、横内監督も動画内で仰ってましたが絶対に落とせません。

天皇杯は、秋田戦に出ていない控えメンバーが中心になると思いますが、勝利とチーム内の競争によって、チーム力が上がるはずです。この結果が次のリーグ戦アウェイ仙台戦以降のメンバーに影響することは言うまでもありません。

天皇杯、絶対に勝ちましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。


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