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模倣か剽窃か

この世で他の創作と100%被らずに作るなんて「新種発見」みたいなことは、まあそうそう出来ないわけで。

ただ、そんななかでも新しい創作が途切れることは無く、たとえどこかが似通っていたとしても、大抵の創作物は、それが新しい創作物であると認識されているかと思います。

もし「パクリ」と言われてしまったら、きっとそれは類似点が多すぎる、あるいは、核となる部分が似すぎているからかもしれません。

偉そうに作家を気取るつもりもありませんが、「パクリ」って言われてしまったら負けな気がしていて、色々な作品を参考にしたとしても、それをパクリと言われないように作るのが腕の見せ所なんじゃないかと思う訳です。

実際の出来事を作品に反映する是非

実際にあった事件や出来事を作品に反映する方もたくさん居るかと思います。個人的には「全然OK」だと思っているのですが、こと、マーダーミステリーについては、犯人捜し(推理)をさせる、或いは物語を楽しむという2つの要素が盛り込まれたコンテンツとなるため、実際の出来事に寄せすぎると、その出来事を知っているプレイヤーは楽しめません。これは本当にダメ。

じゃあ何を似せるとダメなのかと言えば、端的にプレイアブルキャラ。
家族構成や生い立ちなど、実際の出来事に登場する人物と同じ内容にしてしまうと、関係性が推測されてしまいます。マーダーミステリーは、各キャラの関係性を探るのも楽しさのひとつです。たとえ皆、家族であっても、相関関係の見え方がキャラクター毎に違うこともあります。そういう関係性が徐々に見えてくるのはとても楽しいです。

また、背景もそのままプレイアブルキャラに流用してしまうと、関係性どころか、犯人まで推測できてしまうかもしれません。「多少変更すればよいだろう」と考える方もいるかもしれませんが、多少の変更をしたところで、ゼロから背景を探るのと、参考資料的なものがあって変更点を探るのとでは、後者の方が圧倒的近道と言えます。

逆に言えば、登場人物の構成を実際の出来事に寄せたうえで、その関係性や背景を全くゼロから構築すれば、メタ潰しが出来ます。

何を模倣するのか

基本、模倣するとしたら「象徴的な出来事」のみに絞った方が良いと考えています。

たとえば、「北九州監禁殺人事件」を参考に作品を書くとしたら、この事件でセンセーショナルな部分「電流を流して洗脳する」という「象徴的な出来事」を作品に登場させる程度にとどめる。前述したように、ここに家族構成なども同じにしてしまうと、「あの2人がグル」「父親は自分で手を下していない」みたいな内容を推測し、それが当たっているか否かに関わらずメタが大いに入ってくることになります。これも前述したように、メタを逆手にとってわざとやるならまだ良いと思いますが……。

ただ、出来事を模倣するというのは脆刃の剣でもあって、実際に事件に関わった人からは良くは思われないかもしれません。そこだけは注意が必要です。

創作を模倣してはいけない

当たり前の話ですが、創作を模倣するのはご法度です。
同じく「北九州監禁殺人事件」で言えば、「闇金ウシジマくん」にもこの事件を題材とした話があります。同じ題材を扱えば、かなりの部分似て来るかとは思いますが、たとえば、登場人物に「闇金業者」とか入れてしまうと、闇金ウシジマくんとの類似点が薄くとも、印象的に「パクリ」となってしまうかもしれません。

もし、自分と同じ事件を題材として扱った作品があったとしたら、その作品の象徴する部分や、その作品が実際の事件との類似を避けるために改変している部分と同じ内容を「意識して」盛り込むべきでは無いと言えます。

先日あった騒動について思うこと

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