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どこから作る?マーダーミステリー

マーダーミステリーを作っていると「最初どこから作ればよいですか?」「どこスタートで作っていますか?」という質問を結構いただきます。

そこで、今回は「結局マーダーミステリー制作の最初の一歩ってどこ?」という話をつらつらと書いていきたいと思います。

結論

結論ですが、最初の一歩は「まちまち」です。
これが正直な話(笑)
しかし、あくまで「私の場合」と前置きしたうえで、いくつかパターンはあるので上げていきます。

1.ストーリースタート

たぶんこのパターンが一般的に多そうな?気がします。「書きたい話が最初に浮かぶ」ってヤツです。

細かい内容というよりは、ザックリと「少年少女の群像劇」とか、「全員殺人鬼」とかそのくらいからスタートする人が多いのではないでしょうか?

個人的にはこのパターンで書く事はあまりなくて、私の作品であれば、公演用の最新作「ペーパーヒーローズ -復活編-」は唯一このパターンで書いています。他にはたぶんないかな?

2.キャラクタースタート

ストーリーなどはとりあえず考えず、魅力的なキャラクターを軸に肉付けしていくのも良いと思います。個人的に好きなパターンです。

六花シリーズは全部このパターンで、「北村美沙緒」や「早乙女六花」というキャラクターを先に設定して、そのキャラクターの設定が活きるストーリーや周辺人物、ギミックを配置していく感じです。

だいたい、順番としては、軸となるキャラクターの設定を細かく書き起こし、次にその他のキャラクターを性別や性格、見た目の特徴などザックリとした内容で全員作ってしまいます。そして、あとからストーリー考えて、ストーリーに沿った設定を細かく調整していくやり方です。

3.コンセプトスタート

パッケージなど商品化する際には、まずコンセプトからスタートします。
「短時間で遊べるもの」「少人数で遊べるもの」「初心者向け」「リーチするユーザー層」などなど。

例えば「初心者向け」のコンセプトで始めたなら、次に「初心者向けにするためにテキストをとにかく少なくしよう」とか、「分かり易い舞台設定にしよう」など、コンセプトに沿うように外堀を決めて行きます。

最近舞台用に書いた「Love Letter for You」は「女性観客向け」「恋愛要素を盛り込む」など、コンセプトをいただいて書きました。

最初のパッケージ作品「消えたパンツと空飛ぶサカナ」もコンセプトスタートです。制作のお話をいただいた際に、私自身マーダーミステリーのエントリーモデルを作りたいと考えていたので、「とにかく初心者向けに、マーダーミステリーの要素を全て詰め込みつつ、テキストや情報を可能な限り最小限にまとめた"これを遊べばマーダーミステリーが完璧に分かるショート作品"を作りたい」という提案をさせていただきOKしてもらいました。

4.ギミックスタート

ゲームとしてのギミックを中心にストーリーやキャラクターを組んで行くやり方です。

私の作品で言うと「零に誠」がこれにあたります。マーダーミステリーの時間経過を「子刻、丑刻、寅刻、卯刻……」といった2時間区切りの「江戸刻」でやったら面白いのでは?というギミックありきではじまりました。

江戸刻を使うので江戸時代の話にしよう→人気のありそうな「新選組」を題材にしよう~みたいな形ですね。

他にも「ロナエナ」も「消えたパンツと空飛ぶサカナ」のゲームギミックをブラッシュアップしてもう一作つくりたい~と考えて作った作品です。内容などは完全に後から考えた(或いはいくつかまとめておいたアイディアから持ってきた)感じになります。

あ、「不可逆過程のデジャブ」も……そうですね。

実際には同時多発的にスタートする

実際作っていると、はじめの一歩はあるものの、そこからは同時多発的に各パターンが発生して勢いよく出来て行くことが多いです。
特に私は、キャラクターが決まると、そのキャラクターがどう動くかを考えるより先に「キャラが勝手に動く」じゃないですけど、感覚的にダダダっと書いていく感じなので、細かい設定なども勝手に出来てきます。

だからといって、何も考えずに初めて良いか?と言うと、それもちょっと違って、やっぱり軸となるものは持っていないとブレるので、はじめの一歩はどこからか?というのは意外と重要視しています。

どのパターンが作り易いかは個人差があるかもしれませんが、私の個人的なオススメスタートと、「お勧めしないスタート」も以降にちょっと書いてみようかなと思います。

オススメのスタート

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マーダーミステリーについて私(かわぐち)の考えや、ちょっとした情報などを書いて行こうかと思います。

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