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グループインの理由と今後について

前書き

先日、Relicグループに入ることを発表しました。私としては、志が近いRelicグループに入れることをとても嬉しく思っています!
プレスリリースでは具体的な経緯や今後については記載できていなかったので、その辺りをnoteで書ければと思っています。


1.グループインに至った経緯・きっかけ

弊社は「沖縄の労働環境を再構築(Re:Build)したい」という想いから2017年11月に起業した会社です。
私は当時、主に沖縄で以下の3つの環境を再構築したいと考えていました。
1. 最新の技術で開発できる環境。
2. 沖縄の給与水準が高くなり、待遇が良い会社を選べる環境。
3. 沖縄で誰もがプログラミングを学んでチャレンジできる環境。
当時は私がエンジニア出身だったのもあり、エンジニア視点での切り口での改善方法を考えてました。
具体的な創業の経緯や理由などは下記の記事を読んで頂けると幸いです。

そして、弊社は2019年6月にBORベンチャーファンドから資金調達を行いました。資金調達をしたという事はもちろん、EXIT(IPOもしくはバイアウト)を目指して経営してきました。

しかし、最初の事業は簡単には軌道に乗らず、少し方向性を模索していました。その中で改めて沖縄の労働環境を良くするには何が必要なのかという点から考え直しました。
そこで、決めた方針としては弊社だけの給料を良くするのではなく、沖縄県全体として、給料を上げていく必要があると思いました。なので、沖縄のスタートアップ企業が成長できるような事業に注力していこうと決めました。(なぜ沖縄でスタートアップ企業が増えると給料が上がるのかについては、別の記事で書こうと思います。)
その中でキャッシュが減っていたのもあり、徐々にシステムの受託開発事業に注力し始めたのですが、どうせならスタートアップ企業の開発支援をやろうと思い、スタートアップ企業のシステム開発を優先的に受けるようにしてきました。そこで、下記の3つの軸で経営していくことにしました。

当初やりたかったこと


2021年2月にはより沖縄でモダンな技術で開発できる環境が増えればと思い、株式会社Relicと資本業務提携をさせて頂きました。また、ここで、弊社としてもさらに勢いをつけてIPOを目指していく気持ちで気合いを入れていました。

そんな中で売上自体は徐々に伸びていましたが、爆発的に事業が伸びることはなく、6期目も終わりに差し掛かっており、今後の会社の方針について悩んでいました。
ちょうどその時(2023年夏頃)に、Relic社長の北嶋さんと沖縄で会食する機会があり、沖縄のスタートアップの現状や課題感などをお話しました。
その際に「沖縄の課題解決に向けて、一緒に取り組んでいけたら良いですね。」と声をかけてもらったのがグループインを考え始めるきっかけになりました。
その後に改めて、Relic社の東京本社で今後の展望などを聞いて、これは方向性も近いし、弊社単独でやるよりも一緒に取り組んで行った方が沖縄の為になると思いました。

2.グループインの理由

沖縄に戻ってから、再度会社の現状や今後自分がどうしていきたいかを整理しました。
その中でグループインを決めた理由としては大きく2つになります。
①当初、沖縄で達成したかった目標が達成に近づいてきている。
②地方で産業が起こる仕組みづくりをしたいと思った。

まずこれらを語る上で採用市場に変化があった事を説明したいと思います。

沖縄の採用市場の変化が起こり、フルリモートが当たり前になってきている。

こちらに関しては、コロナウイルスによるパンデミックの影響が大きかったように感じます。私は2017年に創業し、創業初期から沖縄でエンジニア採用に取り組んできました。当時、勉強会で知り合った沖縄のエンジニアの方々と話をした限りだと、現地企業はレガシーな技術を使った会社が多く、給料も低く生活するのが大変だという話をよく聞きました。そういった状況だったので、創業したばかりの弊社でも知名度の割にはそれなりに応募がきました。
また、当時は沖縄で最新の技術が使えてリモートワークで働ける会社はごく僅かでしたので、それだけでも採用効果は強かったです。
そこから、2020年にコロナウイルスによるパンデミックが起こり、大きく採用市場は変化し、東京の会社も全国採用が当たり前になってきたように感じます。詳細に関しては下記の記事にもまとめました。

沖縄企業の採用に対する考え方の変化

私の主観も含みますが、上記の採用市場の変化に伴い、周りの沖縄企業の人事と話していても、本当に採用が難しくなったという声を聞くようになりました。エンジニア採用はコロナ前から難しいとは言われていたものの、さらに難易度が上がった感覚があります。
また、沖縄で上場や会社規模を拡大させようとした時に沖縄県外からも積極的に採用を始めた企業が増えた印象があります。仕事は東京から取ってきて社員は日本全国にいるという沖縄企業も増えたように感じます。
そうなってくると、私の中で地方企業の概念がよくわからなくなってきました。それと同時に弊社としても売り上げを拡大させていくには、人を増やさなければいけませんでした。
そこで、社内では「採用範囲を全国に広げましょう」という話が出てきましたが、自分の中でこれは本当に地域の為になっているのか疑問を抱くようになりました。(これでは登記簿が沖縄にあるだけではないかと思いました。)

①当初、沖縄で達成したかった目標が達成に近づいてきた。

創業当初から沖縄で高水準の給料をもらえる会社にしたいと思って経営してきました。そんな中で平均年齢26歳で沖縄のシステムエンジニアの平均年収は優に超える水準まで上がってきました。もちろん、東京の平均年収と比べると低いかもしれませんが、家賃相場などを考慮すると充分に高い水準かなと思います。ただ、それでも県外企業に転職していく人は増えている印象があります。私が考える原因は、「給料」はもちろんのこと「やりがいのある仕事」や「裁量のある面白い仕事」が東京に集中しているように感じています。また、フルリモートが当たり前になってきた今だとそういった東京の仕事に簡単にアクセスできます。

東京のシステムエンジニア平均年収
沖縄のシステムエンジニア平均年収

(2023年12月1日時点)

②地方で産業が起こる仕組みづくりをしたいと思った。

最近はエンジニアに限らず、IT企業やスタートアップ企業で働く人は沖縄に住みながら、県外企業で働くケースが増えてきた印象があります。ただ、この状態が続いても本当の意味での地域活性化にならないのではないかと思っています。そこで、私は現地で仕事が生まれ、現地で雇用が発生する仕組みを作っていきたいと思っています。
そして、地方で稼げて面白い会社が増えるようにしていきたいと思っています。その為には地方でスタートアップ企業や地域の課題解決を目的とした会社が増えると良いのでは無いかと思っています。

なぜ地方のスタートアップ企業は増えないのか?

それでは、数年前から沖縄や地方でスタートアップを増やそうという流れは起きていましたが、なぜスタートアップ企業が増えにくいのでしょうか?
主な理由は下記の通りなので、詳細は下記の記事を読んでいただければと思います。
1.  起業家の母数が増えない。
2. 起業してもアンチパターンを踏む確率が高い。
3. CXO人材が少ない。
その他の理由. IPO一本狙いでスタートアップがゾンビ化しやすい。

3.今後について

それでは、これらの課題を今後、どのように解決していくかに関して書いていきます。
まだ具体的な話は書けませんが、大まかには沖縄や地方で無理にEXITを目指さないスタートアップスタジオ事業などを行っていきたいと思っています。それにより地方でやりがいある仕事を増やし、地域で仕事が循環する仕組みを作っていきます。
弊社単独では到底、できなかった事を実現できそうなので、ワクワクしています!
また、地方でスタートアップ企業を増やすだけでなく、存在意義なども今一度、考えていけたらと思っています。

詳細はまた別の記事で書いていきます!


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