失敗を失敗した日

 5月7日、私は人の家で自殺未遂をした。リボトリールを20錠ほど飲み、その後キュキュットを380ml飲みきった。途中で飲むのがツラくなり、ピンモンと割って飲んでたのは、今になっては笑い話である。
 死にたかった理由も、何故そうしたかすらも今になっては覚えはないが、きっとこの世に飽きたのだろうと私は推測している。
 ところで、私は現在絶賛入院中なのだが、特にここに記すこともなく、毎日日曜日のような感覚で生きている。自殺を図り、8日間ICUに入れられている間に、私の自宅は解約され、職も失い、ついでに携帯も失った。正直なところ笑えない話ではあるが、もう笑う他ない。
 入院してもう3ヶ月近くになるが、正直な所、いま退院した所で元気にこの社会を生きていけるかと言えば「無理やな」という気持ちである。なので私はこのまま閉鎖病棟の精神病院に打ち込まれて、3食勝手に出てきて定期的にベッドのシーツを張り替えてもらって、ダラダラと生きるこの状況に甘んじて何年も過ごした方がマシなのではないかと、いま思っていなくもないのだ。
 ありがたいことに私の退院を首を長くして待ってくださる方たちがいるので、一応退院をするぞという考えは持っていることだけは先に主張したい。
 とはいえ生保に通った21歳女性のワタクシは無料かつ無限に病院に居座ることができてしまうため、社会に出て一人暮らしをし、頑張って家事洗濯をする必要なぞ、いまどこにもない環境が愛おしいと思っていることは、確かである。
 女性専用病棟であるので、女性特有の面倒などは無くはないが、まぁそれでもここにいていいかなと思えるくらいには快適に過ごしてしまっている。
 聴くところによれば今私が入院している長谷川病院は、最後の砦と言われてるほど「結構な」患者がいるので、それに伴い自分も狂いそうになってしまう事が多々ある事は退院したいという気持ちを促してくれている。 
 とりあえずの手記はここまでとして、これからは定期的に入院日記を書こうと思う。みんなは自殺という人間の失敗に失敗してはならないでほしいと、願っている。

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