タケウチ

どうでもいい日記と稀に短編小説

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最近の記事

入院日記

精神病院に入院して三ヶ月が経ちそうになった。祝日にも関わらず担当医が診察に来てくれ、私の診断名が付いた。これにて私も障がい者という枠の中に入ったわけだ。過去の記事を読んでもらえるとわかると思うのだが、躁鬱によって自殺を未遂し、そのままICUに八日間入れられたあと、現在の病院に転院となった。現在は帰る家を探さなければならなく、決まるまでは入院という形を取っている。7/24に病棟内でコロナに感染しているという患者が出たため、隔離期間として二週間もうけられ、外にも出れず、携帯も時間

    • 失敗を失敗した日

       5月7日、私は人の家で自殺未遂をした。リボトリールを20錠ほど飲み、その後キュキュットを380ml飲みきった。途中で飲むのがツラくなり、ピンモンと割って飲んでたのは、今になっては笑い話である。  死にたかった理由も、何故そうしたかすらも今になっては覚えはないが、きっとこの世に飽きたのだろうと私は推測している。  ところで、私は現在絶賛入院中なのだが、特にここに記すこともなく、毎日日曜日のような感覚で生きている。自殺を図り、8日間ICUに入れられている間に、私の自宅は解約され

      • 最果て

        会社を無断欠勤した。専務からの鬼電は、こんな時間になっちゃえばかかんなくなって、家に入られたって、私がセルフハームして血だらけのティッシュと剃刀が置いてあるだけだから、どっかで死んじゃったって思ってもらえないかな、何て知らぬ間に寝てたちょっといい感じのホテルのベットの上で考えてる。APAの方が好きだけど、たまには豪華なホテルもいいね、なんて、心配している周りの人間を知らんぷりして、私はこの文を書いている。正直今日死ぬつもりだったから、ホテル予約の12時間制が切れて、22時を過

        • なんぼだって汚れてる

           隣で2回り近く違う男が、結局イかずに寝てイビキをかいている。私はと言うと裸体でこの文を書いており、なんとかアッパー剤をできる限り腹に入れて正気を保っている。なんなんだよこの時間。って腹を立てつつも、いつもの五倍くらい頭がおかしくなってるから、今が最高に生きてる気がしてる。お前なんかの首締めじゃ私は気持ちよくなれないし、お前なんかの優しい言葉じゃ私の精神は救われねぇよ。  ケータイの明かりが男な顔を照らしていて、飲み屋で会うときの方がかっこよかったのに、なんて勝手に悲しくなっ

        入院日記

        マガジン

        • 日記
          10本
        • 短編小説
          2本

        記事

          最低ランク

          精神薬のせいで中々頭が回らず、仕事中だというのにボーっと画面を眺めているだけの時間が過ぎていく。副作用に強い眠気があるもんだから、ただですら眠い昼下がりの業務がつらくてしょうがない。  精神安定剤とか抗不安剤とか言ってる癖に、一向に自分の精神が落ち着くことはなくって、今だって何にも楽しくない仕事を放りだして、半泣きでこの文を打ってる。  私は最低だから、女友達と飲んでる時、友達がセクハラ的な絡みをされてても、友達としてフォローしてますよ的な体裁を取り繕いながらも、笑顔で拒まな

          最低ランク

          文化的な日々を送りたい

           煙草と酒を辞めてから1か月以上経った。やめたきっかけは金欠というくだらない理由で、特別な何かがあったわけではない。まぁ健康診断もあるし、煙草の吸い過ぎて喉がやられてるのも事実だし、実際にかかりつけの医者には辞めろと言われていたし。辞めた結果、体調がよくなったとか金欠が解消されたかと聞かれれば、別にそんなことはなくって、普通に今も金欠だし、何なら体調で言えば脳に異常が見つかったり、ぶっ倒れたりとかで逆に悪化している気がする。人間やはり少量は体に毒を入れたほうが良いのかもしれな

          文化的な日々を送りたい

          「おかしい」

           これ、中学校の時の話なんですけど。  私の学校は山を一つ越えたところにあって、大体の人が自転車か車通学だったんですよ。私も例にもれず、自転車通でした。家から学校まで4キロ近くあって、毎日毎日山を一つ越えて走るのはとても大変だったのを覚えています。  私三年間帰宅部だったので普段の帰りは早いほうだったんですよ。なんでいつもは明るいうちに家まで帰れるんですけど、その時は文化祭の準備に夢中になちゃって、学校を出るころには辺りはすっかり暗くなっていたんです。それで、一緒に準備して

          「おかしい」

          始まるのに終わる話。

           顔から滴り落ちていく水滴が排水溝に飲まれていく様を眺めながら、私は洗面台の前で呆然と立ち尽くしていた。  知らぬうちに誕生日になり、また何も無いまま歳をとってしまっていた事を、何気なしに思い出した。干しっぱなしのタオルで顔を乱雑に拭き、適当に洗濯機の中に放り込み、洗剤と柔軟剤を量も計らず適当に入れる。こんな事をしているからすぐに洗剤達は無くなって行くのだろうと、どうでも良い事を考えて蓋を閉じ、洗濯開始のボタンを押した。  背後で洗濯機がゴウンゴウンと、耳に触る音を鳴らしなが

          始まるのに終わる話。

          展示会のお知らせとつぶやき

          2021年2月14日から、神田区小川町にあるシーシャ店べー太様にて主催Gallery de galant様より、私の他2名の作家を迎えて、展示会があります。展示会といっても、お店に絵を置かせていただくような形なので、ゆっくりシーシャやお酒を飲みながら鑑賞できる様な、ラフな空間になっています。新型コロナウィルスが流行している時ではありますが、おひとり様でも充分楽しめる空間になっておりますので、よろしければ近くに寄った際は、足を運んでいただけると幸いです。 ここからはあまり

          展示会のお知らせとつぶやき

          今年の抱負を緩く考えるという話

           知らぬ内に年が明け、2021年になっていた。とりあえず明けましておめでとうくらいは言ったほうがいいなと、連絡を取る相手だけにラインを送った。年越しの瞬間は普通に呑んでいたのだが、年末を狙ったかのようにコロナの感染者が千人を超えていたな、と今になって思い出した。旧年度、私は何をしていたのかと思い返すと、特に何があるわけでもなかったな。10月あたりから割と趣味の方が忙しくなって、いくつか展示会が決まったり、作品がたくさん売れたりしたことは割と大きい出来事ではあった気がする。あと

          今年の抱負を緩く考えるという話

          なんでもない綺麗なもの

          湿っぽい事ばかりだから最近感じた綺麗なものとか、好きなものを書き出すだけのnote ・観葉植物の影が真っ白な部屋の角の壁で屈折してる時。 ・近所の家の誰かがお昼過ぎに弾く、ピアノとヴァイオリンの協奏曲 ・本から少しはみ出た栞の紐 ・冬の朝に、霜が降りて凍った雑草に朝陽が当たって輝く様 ・赤ん坊の鳴き声と、父親らしき男性が戸惑いながら母親を呼ぶ声が、柔らかい石鹸の香りと共に小窓から漂う帰り道 ・隣の家のイルミネーションが薄いカーテンから滲んで、部屋が微かな青色に変わ

          なんでもない綺麗なもの

          一人にはなれないという話。

           このままどこか遠くへ、誰にも知らせずに一人で行ったら、私は私を白紙に戻すことができるだろうか。遥か遠くから昇る、朝陽の橙色の輝きを吸い込んだ山々を、電車に揺られながら見つめてそんな事を考える。人間関係や仕事や家も家族も全て捨て、誰も知らぬ土地へ行けば私の今の人生を変えることができるような気がしてならない。唐突に私が消えたら心配してくれる人間はどれほどいるのだろう。もしかしたら「薄情な人間だ」と言われるかもしれない。人は大きな選択を迫られた時、一度に二つは選べない。私は私を捨

          一人にはなれないという話。

          無駄な事ばっか考えてしまうという話。

           「来月結婚する」  ほとんど連絡の来ない地元の友人からふと、こんなラインが私の携帯に飛び込んだ。地元でそれなりに遊んでいたものの、上京してからは月に二、三度ラインをするだけの関係になってしまった。別にお互い嫌いになったわけではない。社会人になり、それぞれ別の時間を過ごしていくと、自然とそういった関係性になっていくのはよくあることだろう。それでもお互いを友人だと思っているのは変わりないようで、わざわざ私にもこういった報告をしてくれる。私はそれに対して「おめでとう!地元に帰

          無駄な事ばっか考えてしまうという話。

          禁煙しようかなという話。

           新宿のバーで朝まで飲んだ帰り、見事に電車を乗り過ごし、終点の高尾駅まで着いてしまう。慌てて東京行きの電車に乗り換え、目的の駅に向かう。ここで寝てしまったら、また終点まで乗り過ごしてしまう気がして、私は重い瞼を必死に開け外の景色を眺めていた。厚い雲に覆われた空は薄暗く、ドアの付近に座っていた私は隙間からくる風に凍えていた。目の前に座っているサラリーマンは項垂れていて、もしかしたらこの人も朝まで飲んだ帰りなのかもしれないな、と勝手に人の生活のことを想像してしまう。他人の外見や雰

          禁煙しようかなという話。

          最近本を読まなくなったという話。

           上京して社会人になってから本を読まなくなってしまった。一切読んでいないわけではないが、学生の頃と比べると圧倒的に活字を追う時間が減っている。まぁ仕事をしていると自分の時間が減るのは当たり前の話なのだが。とはいえ、週七で働いているわけではないので、休日になれば時間はあるハズなのだが、本を読むぞ!という気持ちになれない。昔より本を読むことに対して億劫になっている気がる。    社会人になってからそろそろ三年になろうとしているが、その間で読めた作品はいくつだろう。多分20もないよ

          最近本を読まなくなったという話。

          少しづつ子供に戻りたいという話。

           子供の頃に比べて感性が衰えた気がする。昔より何かに感動したり、喜怒哀楽を感じ得ることが少なくなった。毎日仕事に追われ、家に帰れば風呂を浴び、布団に入り寝るだけ。そうやって過ごしていくと日々はあっという間に先へ行ってしまう。何かに浸るような感覚も、夢中になるような時間も、なにも無い。  大人になれば自由な時間とお金ができて、たくさんの人と出会い、仕事やプライベートの時間を楽しむものだと勝手に思っていたが、実際社会人になってからの私は真逆の日々を送っている。唯一の楽しみと言え

          少しづつ子供に戻りたいという話。