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小説→脚本へ。『くちびるリビドー』の「あらすじ」と「登場人物表」を公開します♪

2020年12月22日に発売した、小説『くちびるリビドー』。
(もうすぐ一年経つのか~。なんだかもっと昔のことみたい…)


この物語を“届けること”を諦めたくなくて、今年は「作品のシナリオ化」にもチャレンジしてみたのだけれど、そのときに作成した「あらすじ」と「登場人物表」、せっかくなので公開してみようと思います♪

ちなみに……このとき完成させた脚本(2時間の映画用)は、『くちびるリビドー』の「1 もしも求めることなく与えられたなら」の部分のみ。実際に取り組んでみたら、本 “丸々一冊分”を規定枚数内に収めるのは今の私にはとてもとても難しく(小説とシナリオ。脳みその使う部分が全然違うのね! なにより自分で書いた小説。どこも削れるはずがない…笑)、結局この「1」の部分を移し変えることしかできなかったのであります。

ちなみに(2)、小説『くちびるリビドー』の目次は……
 1 もしも求めることなく与えられたなら
 2 トンネルの先が白く光って見えるのは
 3 まだ見ぬ景色の匂いを運ぶ風

つまり、『物語』はまだまだ立ち上がったばかりで、ここから動き出す=ここがゴールじゃない……。なので「映画なら続編必須!(笑)」だし、理想を求めるなら「3夜連続2時間ドラマか?」なんてことを、ひとりムクムクと頭の中で膨らませながら(私が諦めない限り、この『くちびるリビドー』の可能性は生き続けるはず……なんだ☆)、シナリオ版の「あらすじ」と「登場人物表」、ここに置いてみます♪




あらすじ

 歯の夢――それは二十六歳の日野ゆりあにとって、なかなか解読できずにいる無意識からのメッセージであり、悪夢の1つでもあった。恋人の横で眠れぬ夜を過ごすうちに、彼女は「やっぱりこの夢は、彼へのモヤモヤとした気持ちが関係しているのではないか……」と考えるようになる。

 つき合って五年になろうとしている恋人・楢戸恒士朗とは穏やかな関係が続いていたが、ゆりあは密かに胸の奥で、彼とのセックスへの不満を爆発させていた。そしてなぜか『母乳』のことが頭をよぎるようになっていく。

 二十歳でゆりあを産んだ母・日野瑠璃子は、お乳の出がとても悪く、いつもゆりあは真っ赤になって泣いたらしい。そういう「嬉しくもないエピソード」を、母親は酒を飲みながら、幼いゆりあに何度も(無邪気に)語り聞かせた。

 ある夜。突然の閃きによって、ゆりあは「この『満たされなさ』の根っこにあるものを、私はついに引っぱり出したのだ」という深い納得感に包まれる。そして涙を溢れさせながら、そこに噴き溜まっている想いが、彼と抱き合うたびに感じていた《あの泣きたいほどの情動》とまったく同一のものであることに気づく。しかしその気づきもまた、新たな(より深い)迷宮への始まりだった。

 春から初夏へと季節が移り変わっても、ゆりあの心は迷宮内を彷徨い続け、週末になるたびに熱を出すようになった彼女の頭の中では、『母乳』の二文字が舞い踊っていた。

 そうして梅雨が明け、ゆりあは気分が変わり始めた瞬間を逃すまいと、懐かしい友人・小泉寧旺の店「Bulge」へと出かけていく。話を聞いてもらい、心が軽くなったゆりあ。そして――その夜の出来事は、酔った彼女の妄想から漏れ出た夢だったのか、それとも寧旺が見せた魔法だったのか――、ゆりあは生まれて初めて「求めなくても満たされる瞬間」を味わい、生まれてきたことへの『セレブレーション』のようなものを実感するのだった。



登場人物表


◎日野ゆりあ/ヒノ・ユリア (26)(21)(11)(6)(3)
フォトスタジオで働いている。幼少期は子役をしていた。


◎楢戸恒士朗/ナラト・コウシロウ (28)(23)
ゆりあの恋人。建築設計事務所で働いている。


◎小泉寧旺/コイズミ・ネオ (29)(13)
ゆりあの友人。俳優。バー「Bulge」を経営している。
(なぜか「オネエ言葉」を愛用し、マモルとは恋人同士のように振る舞っているが、真偽は不明)


◎日野瑠璃子/ヒノ・ルリコ (23‐32)
ゆりあの母親。シングルマザー。
美容師(和装のヘアセットを得意とし、主に映画や雑誌の撮影現場で仕事をしている)。


◎マモル(50代後半)
寧旺とともに、バー「Bulge」を経営している。


・ライターA・・・住宅情報誌の編集スタッフ(女性)

・クライアント・・・ハウスメーカーの営業スタッフ(男性)

・ライターB・・・タウン情報誌の編集スタッフ(女性)


・常連客A・・・妙におしゃれな、四人組の男女(寧旺の知り合いの、スタイリストやヘアメイク)

・常連客B・・・50代くらいの男性(マモルの知り合い)

・常連客C・・・ゲイのカップル





以上です。より詳しい「キャラクター説明書」もあるので、今度また公開してみようかな♪
(肝心の?「シナリオ」は、読みたい人いるかな〜?笑 気が向いたら、マガジン内でこっそり&ひっそりと、公開してみるかも☺︎)



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note版は【全20話】アップ済み(【第1話】は無料で開放&解放中☺︎)。全部で400字詰め原稿用紙270枚くらいの作品です。ここでしか読めない「創作こぼれ話」なども気ままに更新中☆ そして……やっぱり小説は“縦書き”で読みた~い派の私なので、「縦書き原稿(note版)」と「書籍のPDF原稿」も公開中♪ ※安心安全の守られた空間にしたいので有料で公開しています。一冊の『本』を手に取るように触れてもらえたら嬉しいです♡ →→→2020年12月22日より、“紙の本”でも発売中~☆

「私がウニみたいなギザギザの丸だとしたら、恒士朗は完璧な丸。すべすべで滑らかで、ゴムボールのように柔らかくて軽いの。どんな地面の上でもポン…

“はじめまして”のnoteに綴っていたのは「消えない灯火と初夏の風が、私の持ち味、使える魔法のはずだから」という言葉だった。なんだ……私、ちゃんとわかっていたんじゃないか。ここからは完成した『本』を手に、約束の仲間たちに出会いに行きます♪ この地球で、素敵なこと。そして《循環》☆