LINEでリモート演劇・俳優の卵&演劇初心者でも出来る!オンラインレッスンの方法

コロナによる自粛生活。オンライン会議やリモート、自宅で行うことも増えてきましたね。

このnoteにも書いている通り2020年1/22に骨折〜入院、退院、骨折のリハビリなど世の中よりかなり早い段階から強制自粛生活を(自主的にトホー)している中で

退院後、稽古場でのレッスンは数回。その後すぐリモートでのオンラインレッスンに移行し、3月末より、演劇のリモートレッスンをスタートしています。

【演劇レッスン・実施内容 3月末〜5/5】

・私自宅 ← LINE→ 俳優の卵たちレッスン生 自宅
・1レッスン2時間。1クラス10名
・5/5現在 指導人数 週14クラス 約140名 プラス個人レッスン生

かなりの大人数になってきた。

時々、ツイッターにもUPしていたが、
さて、ここからは演劇の講師。学校で授業を行っている先生方。
さらには自粛で演劇ができない、と嘆く俳優の卵の皆さんに活用してもらえたらと思い4/8にFacebookに自分のメモも兼ねて書き留めたことをそのままUpします。

それというのも、自分のメモがわりにfacebookに書いたところ
1ヶ月経った最近『演劇を教えたいが、どうしよう』『そもそもどこから考えていいのか』という演劇講師からの質問が、友人を介して増えてきたから。

リモートレッスン用の台本も、こちらにUPしておきます。

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【3月末からリモート演劇レッスンを行って】

※すごく長いです。自分のメモも兼ねて。

私は3/29、先週の日曜日から俳優たちのリモートによる演劇レッスンを60名ほどスタートしました。
多分、日本の演劇の先生で、初めてリモート演劇レッスンをこれだけ人数多くてやったんじゃ?と勝手に思ってます(笑)。
【演劇は、稽古場で、体動かして、感情解放して目の前に役者がいるなら成り立つ!】みたいな考えは骨折入院した1月末から『なんか…考え方、変えよ…』という思考になりました。

あんなに日々、あちこち飛び回ってた私が骨折で懲りない面々とのこともあり、出歩けない辛さはかなり大きかったので、そこから思考の羽を羽ばたかせようと思ったのです。(赤毛のアンみたいなもの)
そこに偶然今回の世の中。

昨日4/5は40名
そして今日も夕方17〜23時まで6時間約30名指導させて頂きます。
そもそも、リモートで演劇指導するのは3年くらい前にスマホのライブストリーミングアプリの中の、8人の俳優を使った企画プロデュースをやらせて頂いた時からスタートしていて(その頃知り合った皆さま、ありがとうございます)こちらが作った執事設定のキャラクターをライブで、インプロで数人同時進行で行うというもの。

私の頭の中では、すべての流れが見えてるんだけど、
それを制作サイド、俳優たちに落とし込むのは何日間かのリハも含めてなかなか難しい作業でした。
その中リモートで演技指導をしてたので、ノウハウが何となく構築された次第。
その時の経験が、かなり生かせて今、レッスンが出来てるといった具合です。


【俳優レッスン生たちに、リモートレッスンするコツ】




①俳優の自宅ネット環境を考える



・パソコン持ってない子の方が多い
・Wi-Fi環境下でない一人暮らしもいる
これらを考慮し、zoomをあえて使わない。
もちろん、PC環境多い子たちなら使えば良いと思う。
①続き
でも、PC持ってない子や、Wi-Fi環境下でなくパケ死に(25歳以外のauパケット無料とか今後あるけど)の可能性などを考慮してあげるのが大切
・レッスン生が一番馴染んで使っているLINEを使って指導することに決めた
 使用方法など、リモートで行うときにワタワタやり方がわからない。とならない
 ための共有時間、最小限なものはLINEと判断したから。
※その際、LINEの名前と、本人の名前を統一に設定させる(誰が誰だかわからなくなるので)




②レッスン2時間流れ


2時間のレッスン中テレビ電話にするタイミングは全体で20分のみに留め、それ以外は音声。
そりゃ、みんなの顔が見えたほうが、芝居の稽古になるに決まってる😢だけどね。
でも、いかに、そんなこと感じさせないでレッスン進行するかスピード重要。

【アップ】

・始まりは全員の顔が見えるようテレビ電話10分弱→出欠と共に一人一人に話しかける 
・レッスンの流れの説明
・音声切替→外郎、早口言葉(全員)
・米光さんの #はあっていうゲーム  を使い声だけの演技表現に集中させる
(声を出す、人の声をしっかり聞く力を意識させる)
・その他、音声通話で出来るエチュードのお題を毎回トライさせテンションUP


③台本LINEで投稿 リモート用の台本を書く注意点




レッスンの途中で、LINEから新しい台本をタイムラインに投稿する
まず、手始めにこちらの一人芝居で完結するワンシーン。
スマホを横に置いて、パソコンの仕草などを入れ演技し、動画撮影させる
30分後、発表!→LINEに動画を各自タイムラインに

・レッスン生たちがスマホで見ることが多いため台本は横書き
 これはスクロールで見やすいと好評
・改行などがずれてしまうことがあるのでpdfにする
・レッスン中、投稿する動画の容量も考えて長い尺の台本は書かないよう注意!
 (データ量をくうし、UPする時間もネット環境によってバラバラ
 レッスン時間内で統制を図る意味でも)



④リモート演劇レッスンで、台本での一人芝居に挑戦



『ビデオ通話』 と題した、この台本を
恋愛対象に向けたビデオ通話、という設定と指示
※翌週のレッスンに続く伏線
相手役のセリフは自分で自由に考えて、そのリアクションも演技に入れる
どんな会話、どんな関係性かと発想を各自に膨らまさせる

・台本に沿って自主練3〜40分→LINEは一旦切る
・自主練中に、1人ずつテレビ電話を途中繋ぎ、個人の演技指導で私は巡回
--------自主練終了-------
・組ませた相手と自分のみ2本スマホ視聴させる
(残りのレッスン生のはレッスン終わってから見てね)
・2人一組で、15分間LINEテレビ電話でお互いのダメ出しさせる
・→私はその間に全員の動画を視聴し終え、全員のダメ出しを控える
📲LINEグループを再接続
グループごとの気づきを発言させ、
こちらから1人ずつダメ出しし




⑤衣装、ヘアメイク、小道具の演出


自宅で行う演劇リモートレッスンだからこそ、衣装、ヘアメイク、小道具
背景に映り込む場所を部屋の中で考えたり。
演出のコーディネートを考えさせるのはかなりキー。

ここが稽古場で行う演劇レッスンと違い面白い点。
演じる役によって、パッとクローゼットの一着を着替えればいいだけ。
俳優側のセルフプロデュース力もとても上がる。


⑥限定公開youtubeやGoogleフォームアンケートを活用する


動画提出

・提出された動画60本は限定公開YouTubeにアップされ、レッスン生たちが視聴可能にする
(普段合わない先輩、後輩の芝居が見られるのもメリット)

・Googleフォームによるアンケートを取り、周りからの評価を知る
 レッスンの中身の理解度をこちら側が把握することが大切。

・同じ台本を、実は役柄が違うと全く違う内容になるトリックを仕掛けてあって発表。来週は、これがストーカーからのテレビ電話
という設定にするのでストーカー役を演じるよ!
全員『マジか…!』と驚き。(でも、犯罪系の狂気役はみんな大好き)よく読み込むと、ストーカーらしい怖い側面も隠されている。
来週はその役作りしてきてね!→Netflix、Huluなど映画視聴の促し


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⑦まとめ



・全体に向けてのLINEビデオ通話
・音声によるエチュード指導
・台本覚え&自主練時間
・テレビ電話による個人指導
・レッスン2時間で終わらせず、限定公開youtubeやGoogleフォームアンケート
 などを活用する
・Netflix、Huluなど映画、ドラマ、アニメ視聴を促す
(自粛生活で、バイトない、友だち会えない時間をこの台本に向き合わせさせる)
・翌週への課題練習(関連映画、動画視聴の時間を意識させる)


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意味わかるかな…(笑)
一人で全部考えて、ある意味一人でリモートレッスンという一本、芝居を作ってるような気分なのです。
脚本、演出、役者をどう動かし、稽古して、本番に向き合わせるか
さぁ、来週も公演あるよ、みたいな気持ち。
レッスン生の中には舞台やりたい子もいるので、
物足りなさがあると感じてる子もいるだろうけど
ほとんどの子が『こんなにあっという間に色んなことを詰め込んでやると思わなかった』
『リモートでも演劇出来るって嬉しかった』など
言ってくれて、なんか良かった。

いつか、レッスン生たちが有名な俳優にでもなって
『あのコロナの頃、華奈穂先生っていう演劇の先生がリモートで演劇レッスンやってくれたんですよ!』
って言ってくれる日が来たら、この仕事が成果として実感出来るのかもな。
その日までコツコツ、彼らを飽きさせないレッスンのアイデアを、振り絞ろうと思います。


(2020年4月6日 Facebook転記)


これはちょうど1ヶ月前の記載なので、1ヶ月経ち、ここに書いた手法以外にも
様々、リモート演劇に合わせたエチュード、台本なども増えてきて
この辺りも書けたらいいかな。
ツイッターでも呟きますのでよかったら😀チェックしてみてください。

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