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スリランカ #6 / ペラヘラ祭り


それからいろんな人に話しかけながら小さな路地を抜けて、どこからだったら入れるかを探し続ける彼。

ここもだめ、あっちもだめとぐるぐると歩き回る私たち。列車で挟んだ足の親指が痛かった。

今度は鉄のバリケードが敷かれた道路まで行くと現地の人が押し合いへし合いしながらことごとく警官に断られている中、スリランカ語で私の方を見ながらジャポネと言っていたから多分「この子 日本から来てるんだよ、入れてあげて」的なことを彼が言うと、まさかのOKが出て区画内に入ることができた!!

諦めないで挑戦してくれた彼に感謝!

区画内に入ると歩行者天国になっていて、道にはパレードを見るため歩道には人がところ狭しと座っている。

もう区画内に入れたからゆっくり歩いているとある女性から「あなたは日本のモデル?」と英語で話かけられそうだと答えると「カナ オオヤだよね?」そう!

あなたの旅ブログをいつも読んでると言ってくれて、まさかこんなスリランカで読んでくれている人に出会えるなんてとっても嬉しかった。

(英語で話かけてくれたからずっと英語で話してたけど、よくよく考えたらこれを読んでくれてるなら日本語で話せたのかも?)

ゆっくり歩いている私を急かす彼。そこからの彼の活躍は拍手モノだった。

もうここは通れないというポイントで警官を説得、それを2つクリアし、まさかの仏歯寺の敷地内に入ることに成功。

象の前を通りすぎて興奮する私を横目に、さらに先へ行こうと警官を説得するも断られてしまう。そしたら今度は隣の警官に頼む。

断られてもまた次の警官へと5人ほど挑戦し、まさか人が変わったからってと思ってたら、横の現地の人達は力ずくで止められていたにも関わらずまたしてもOKが出たのだ。

諦めないって本当に大事。そして今度は仏歯寺の目の前に。

今夜に限って言えばそこはいわゆるバックステージでオレンジ色のお袈裟を着たお坊さんたちが行ったり来たりし、オフィシャルのカメラマンたちが写真を撮っている。

そこから警官たちの列に混ざって門を通ると中庭のようになっているところにものすごい数の人が芝生に座っていて、まるで大きな野外映画のようだった。

大量の豆電球でデコレーションされた木が並んでテーマパークのようで、きっとそんなつもりじゃなかったはずだけど、ものすごくロマンチックだった。

ドライバーの彼が「ふぅー。これで一安心。ここに入るには朝から来ないといけないんだよ」と言いながら芝生に腰を下ろした。

確かに。どう考えてもここが特等席だ。

道端や店の軒先に並べられた椅子に座って見ることもできけど、法外な値段をとられるので現地の人からするとあんなのに座ったら絶対ダメとのこと。

区画内のホテルのバルコニーから見る手もあるけど、お祭り期間内は何かと騒がしいのであまりお勧めしない。

芝生の柔らかい手触りとピースフルな風景に疲れもどこかに飛んで行ってしまった。


続く。

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