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〖短編小説〗1月24日は「郵便制度施行記念日」

この短編は1084文字、約3分で読めます。あなたの3分を頂ければ幸いです。

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はい、それでは教科書39ページ。今日は我が国の郵便の歴史について勉強します。えー、まず郵便の父と言われている人物がいます。あ、ここテストに出るからねー向島福太郎(むこうじまふくたろう)と言います。漢字で書けるようにしておいてくださいね。

えー、では我が国の前世代いわゆる、失われた世代以後の話から入りますが、この向島福太郎は、崩壊した郵便制度の復興のために自ら郵便事業を行う団を作ります。その名は「鸚鵡ノ福太郎」漢字難しいので注意ですよ。

その後、この「鸚鵡ノ福太郎」は全国に迅速かつ、正確に郵便を届けることができると、大変噂になります。まぁ、当時はなかなか手紙が届かないということが多かったようで、よくあった事例が「八木屋」という老舗があったんですが、配達をヤギが行っていたため、おなかの空いたヤギが途中で手紙を食べてしまうということが多く発生していました。これをいわゆる「白ヤギ黒ヤギ事件」と言います。大勢の逮捕者まで出した大変有名な事件です。

さて、脱線しましたが、福太郎本人はいったいどんな人物だったのか?というとこをなんですが、残念ながら資料が大変少なく残された情報から読み解くに…

鸚鵡ノ福太郎の主。よくしゃべり、大変なおしゃべりだった。また、苦手なものは魚と大変情報が少ないです。あ、あとは綺麗な羽のオウムだったと言われています。オウムは昔からよくしゃべりますからね。

さて、では「鸚鵡ノ福太郎」は誰が郵便配達人なのかということなんですが、みなさんよく知っているのは「黒い猫の運送」じゃないですか?前世代からある、猫が運ぶ有名な運送屋ですよね。猫?犬?はずれですね。

正解は烏天狗です。「鸚鵡ノ福太郎」の配達員は全員が烏天狗です。郵便事業崩壊の一つの要因として伝書鳩が使えなくなったという点があります。疫病を運んでしまうため、鳩はみな解雇されました。

そこから、空を飛ぶ鳥類が配達人として活用できなくなります。

そこで福太郎が目をつけたのが、当時、修行後に就職に困っていた烏天狗だったのです。せっかく飛べるのに、世の為人の為に働けませんでした。

水を得た魚、いや、ハンガーを得たカラスのように生き生きと烏天狗は全国を飛び回ります。そして、現在の誰もが郵便を送り、受け取れるシステムが福太郎により確立されたのです。

最後に最近海外から入ってきた、新しい郵便団の紹介します「狂気の沙汰便」「摩擦係数ゼロ」「超新聖」「成長掘るもん♪」などがあります。こちらもしっかりと覚えておくように。

はい、では今日の授業はここまで。日直、あいさつお願いします。

1月24日は「郵便制度施行記念日」

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