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【ヘボを知る・食べる会〜岐阜の伝統的な食文化に触れよう〜】


岐阜の私が企画する岐阜らしいイベントを、東京上野にある岐阜のアンテナショップでやるよ!

(ややこしい)

(東京の皆さん、ぜひ遊びに来て欲しい!)


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また昆虫食かよ、とうんざりしている方もいるかもですが、これは違います!!!

そういうキャッチーな昆虫食とは全く異なる、「食文化を体感する」のがこの「ヘボを知る・食べる会」です。


そもそも「ヘボ」って言ってぴんと来る人は、岐阜の東濃地方にお住まいの方か、田舎出身の40歳以上の人か、おじいちゃんでしょうか。(完全なる偏見)

私はご存知、岐阜でもちょっとした田舎に生まれ育ったので(裏が山。街にコンビニなし)、ヘボといえば、ああ〜〜〜〜瓶詰めになってる醤油漬けのやつね!イケルイケル〜!好き〜!と即答できるのですが、同年代でも知らない人は結構多い。


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ヘボは、クロスズメバチの幼虫、いわゆる「蜂の子」です。

よっぽど興味がなければここで、蜂にすら大して興味ないのに、蜂の子なんてどうでもいいし、幼虫なんてもっときもい、、、ってなりがちですが、いや待って、ちょっと聞いて。


地方って独特な食文化がありますよね。

山形のイモ煮とか、宮崎の冷汁とかは有名だし誰でもおいし〜!ってなりますが、そうじゃない。

もっとこう、珍味に近いもの・・・伊豆のくさやとか、長野のイナゴの佃煮とかザザムシとか食べる文化もありますよね。

そんで我らが岐阜県、特に恵那市や中津川市では「蜂の子(ヘボ)」を食べる習慣があります。


ヘボ、個人的にはすごい好きです。

だからオススメしたい気持ちがある!

醤油と生姜で煮たらだいたい美味しいに決まってるやん、、、なんですが、とはいえ蜂の子の柔らかい肉感が本当に味わい深く、結構ばくばく食べたくなります。

ただし、めっちゃ高級〜〜〜〜〜〜。

なので、ちょっとずつしか食べれないけどね。


ヘボをとるって、蜂の巣から蜂の子をとって食べる、だけの簡単なことではないんです。

春〜夏の間、まず、山の中に入り、蜂を探します。

鉢の通り過ぎそうな場所に紙紐などをくっつけた餌をぶら下げ、それをくわえた蜂を追いかけ、追いかけ・・・・その先の巣を探し当てます。

巣は土の中。

慎重に慎重に掘り出して、専用の箱に入れ、蜂ごと持って帰ります。


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その後、自宅の巣箱に移し替え、その中で蜂が巣を大きくしていくのを数ヶ月かけて見守り、育てます。

10月末から11月初めに、巣箱をバラして大きくなった巣を取り出し、蜂の子を抜き取ります。


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取り出した、幼虫、蛹、成虫、全部が大切な食材。

高級珍味と言われるのは、人の手で工夫されて何ヶ月も大切に育てられてやっととれるものだから。

地元では馴染みのある食材でも、流通に乗せるには手間がかかりすぎるし数も少なく、そういった理由で食べたくてもなかなか食べられない代物なのです。


小さい頃、私も蜂の子をとったことがあります。

ピンセットでつまんで、ちょこちょこ・・・・と。

生のまま食べる人もいたり、、、

滋味深く、なんとも言えない自然の味がします。


ヘボを育てるということは地域の文化だけでなく、コミュニティとしての役割もあります。 

地域のヘボ追い人たちは、ライバルでもあり仲間でもある。

山に入り、蜂とともに生きる人たちは、なぜかとても生き生きとして、楽しそうで、蜂が大好きで・・・趣味なのか仕事なのかわからないような、人生の楽しみとしてヘボとともに暮らしています。

それはとても魅力的なこと。。。


そんな、ヘボに魅せられた一人が、今回のイベントでお話をしてくださるのが野中先生です。


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(虫大好き)


全国地蜂連合会顧問を務める、立教大学の野中健一教授をお招きして、楽しくヘボについて学びます。

野中先生は、ヘボにももちろん詳しいのですが昆虫食なども研究されているようで、いつも世界を飛び回って様々な昆虫と触れ合っているようです。


野中先生のお話、めちゃめちゃ面白いです!

ヘボについて、虫について、講座というよりは友達に話すように、少年のような瞳で楽しく語ってくれるでしょう。

本当にヘボが好きなんだね・・・昆虫が好きなんだね・・・・と、以前お話ししていて思いました。

とにかく楽しそうなんです。笑


今回は、ヘボについてのお話を聞きながら、実際にヘボを醤油で煮たヘボごはんの素を使った「ヘボおにぎり」を試食してみてください。

私が握ります。

大丈夫です。私はこれでもおにぎりくらい握ったことはあります。

ヘボおにぎりは自分で作るのは初めてですが、醤油煮のものはパッケージで販売されているので、混ぜ込んで握るだけ。


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試食程度になりますが、ヘボ感はしっかりわかりますし、おいしさも伝わるかと・・・!


ぜひ気軽に参加してもらえると嬉しいです。


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《開催・日時》

2019年10月17日(木)

19:00 開場・受付

19:30 トークイベント開始

20:30 ヘボおにぎりを食べながら質疑応答・歓談

21:30 終了 

22:00 閉店


《会場》
岐阜ホール
東京都台東区上野桜木1-4-5-2F


《参加費》
¥800+1drink order(ヘボおにぎり付き)
※当日岐阜ホールのレジにてお支払いください。

《定員》
25名


《ご予約・お問い合わせ》
こちらの予約フォームpeatixからご予約下さい!


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《教えてくれる人》


野中 健一(のなかけんいち) 

1964年愛知県生まれ 
立教大学文学部教授、全国地蜂連合会・串原へぼ愛好会顧問

専門 地理学・生態人類学 
日本、南部アフリカ、東南アジア、パプアニューギニア等で、自然と人間との関わり、環境認識、地域資源利用の研究に従事

主な著書
『民族昆虫学』(東京大学出版会)、『虫食む人々の暮らし』(NHK出版)、『昆虫食先進国ニッポン』(亜紀書房)、『虫はごちそう!』(小峰書店)、『環境地理学の視座』(共著)(昭和堂)、『野生のナヴィゲーション』(編著)(古今書院)、『ヴィエンチャン平野の暮らし』(編著)(めこん)、『自然と人間の環境史』(共編著)(海青社)など。

祖父(多治見市市之倉)がへぼ(地蜂)採り名人で、幼少時からへぼに馴染む。
大学卒業論文で昆虫食を取り上げて中部地方各地を回り、各地の地蜂食文化の奥深さを知り、現在まで続く。
漁撈研究(長良川流域)、山村生活(長野県遠山郷下栗)のフィールドワークを経て、南部アフリカ、東南アジア・オセアニア等で多様な自然資源利用の研究に従事。
自然と人間の関わり合いをテーマとし、獣害問題、住民の環境意識、文化資源を活かした地域活性化にも関わる。

北海道大学、名古屋大学、三重大学、総合地球環境学研究所を経て2007年より現職。
ヘボ捕りの歌を歌う「へぼボーイズ」メンバーとしてバンジョー担当。


 
《主催・聞く人》

オゼキカナコ

ライフスタイルショップ「長月」オーナー
一般社団法人かかみがはら暮らし委員会 理事

お店をやりながら、コミュニティや暮らしを楽しくする活動をしています。
興味のある分野は、ミニマルな暮らし、テクノロジー、野食、社会的マイノリティのための活動など。

今年、初めての昆虫食(セミから毛虫、ワームまで)を体験し、目覚める。
小さい頃に蜂の子をとったこともあり、ヘボ飯は大好きな思い出の味。

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<会場はこんなとこ>

岐阜ホール

岐阜のアンテナショップとして、普段はカジュアルなカフェとして営業。
お菓子や雑貨など「岐阜の良いもの」も販売。
トークイベントやワークショップなど、イベントもできるスペースです。

住所:東京都台東区上野桜木1-4-5-2F
営業時間:13:00~19:00(変動あり)
定休日:月・火曜(予定)

JR上野駅下車 公園口から徒歩12分
JR鶯谷駅 北口から徒歩10分

青いラインの入った建物で、1階は設計事務所さん。
向かって左側の横の階段を登って、2階が岐阜ホールです。

自分が楽しいことをしてたらうっかり周りも楽しくならないかな?という気持ちで活動しています。応援してもらえるととても嬉しいです!