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緊急避妊薬のこと、悔しくてたまらないから書き記す

緊急避妊薬を薬局で、のニュースの、産婦人科医会副会長の言葉へ。

私たち女性は、妊娠してしまうかどうかも、妊娠した後にどうするかの選択も、
自分で選ぶことも、決めることもできないと思われているのかな。
頭の悪い、経験から学ぶこともできない、機会も与えられない女としてみられているのかな。

この悔しさ、歯がゆさ、怒りを、どうにかして言葉にしたい。

7月29日のおはよう日本で、
予期しない妊娠で苦しむ女性と、緊急避妊薬を、産婦人科の受診をしなくても、
薬局で購入できるように、という活動が紹介されていた。

コロナの影響で外出自粛、休校など平素と違う日常のなかで、
よきせぬ、望まぬ妊娠の相談が多くなっている、というスタートだった。

お、と思った。

番組の初めに、30代近い女性が、東日本大震災のときに、大学が休校になり、
大学生の彼氏に、「僕を愛してないの」と詰め寄られ避妊できず、
妊娠したら「産むのは困る」と言われ、どこにも相談できず、
大学の入学祝で祖母にもらったお金を使い、中絶した、という話が。
その女性はまだ、そのときのエコー写真を捨てられない、私だけでも覚えていなくては、と話していた。

そして、緊急避妊薬を薬局で処方できるよう要望書を提出した
NPOの活動が紹介される。
女性の産婦人科医が

「病院やクリニックより身近な薬局で 購入できる選択肢は必要だと思う」

「女性だけの問題ではなくて 日本社会全体の問題として捉えていただけたら」

とコメントしている様子が流れた。

なのに、そのあとの、日本産婦人科医会の副会長の言葉。

「日本では若い女性に対する性教育、避妊も含めて、ちゃんと教育してあげる場があまりに少ない」

「“じゃあ次も使えばいいや”という安易な考えに流れることを心配している」

…は?

一瞬で、最悪な気持になった。イラっとした。本当にむかついた。

なんなのこれ。

いろんな意見を紹介することが報道?でもこれが最後に紹介されるってなに?

コロナの影響で予想外、想定外の妊娠をしてしまったという女性からの相談が増加。

彼氏につめよられ、避妊できず、結果妊娠してしまい、中絶を選択した女性の経験。

緊急避妊薬をもっと手に入りやすくし、女性の選択を増やしたい、という産婦人科医やNPOの活動。

日本の若い女性は性教育が足りていないので、次も緊急避妊薬を使えばいいやと言う安易な考えが心配(つまり、緊急避妊薬を薬局で売るのは反対)

って、どんな起承転結?

結局最後は、「妊娠しちゃった、妊娠したかもっていう不安な女性は大変だけど、緊急避妊薬を薬局で売るのはどうかなぁ」が終わり?

腹が煮えたぎるくらい、むかついた。

もう、ここから書くことは、思ったままに書くので、
言葉も汚いし、まとまりもないと思う。

でも、書かなくてはいられない。
この悔しさ、歯がゆさ、怒りを、どうにかして言葉にしたい。

十分な性教育もしないくせに、
女性は十分に学んでいないから、とか、何言ってるの。

性教育が足りないなら、性教育をしたらいいじゃない。
教育が足りないから、無知だから、安易に選ばせないってどういうこと。

緊急避妊ピルがあって、それは、避妊の最終手段であって、
コンドームや、ピルとかの避妊具の一つであって、
緊急避妊ピルがある上での、選択肢をどう自分で選ぶか、は
教育できるはずだよね?

安易に性行為をして、緊急避妊ピルを使うようになる、なんて
全員がそうなると思う?

一部はそうかもしれない、でも、そういう人って、
産婦人科に行かないと処方してもらえない現在の状況でも、
お金払えばいいや、受診すればいいや、って緊急避妊ピル使ってるんじゃない?

世界の国の政策で、緊急避妊ピルを薬局処方で認可したら、
妊娠中絶が増加したっていう例があるの?

実際世界では90か国が、薬局で緊急避妊薬を販売してるんだよ。
その国の女性と、私たち日本の女性はなにが違うの?

そもそも、緊急避妊ピルを使えるならと、安易に性行為が増えることが心配、というけれど

それって「で?」って感じ。

その先を言ってくれませんか?

安易に性行為が増えるから、若年層の予想外の妊娠が増えて、
妊娠中絶の数が増える?
性行為が増えて、不純なパパ活とかが増える?
10代の妊娠が増えて、学業に影響がでる?

何を、よくないと考えているのかが、よくわからない。
"そこは察してくれ”みたいな感じ、“みんなわかるよね”みたいな感じ
察せられるか!!

そもそも、緊急避妊ピルを何回も使いたいと思うか、考えてみてほしい。
いや、考えられないのか、だって女性じゃないもんね。

知ってる?

私たち女性が、妊娠したかどうかを自覚する方法って、
生理がくるか、こないかだけ、なんだよ。

生理って、明日きますとか、何日にきます、とか
身体も脳も、教えてくれないんだよ。
PMSとか月経痛とか症状はあるけど、それはあくまで症状、
実際に月経血の出血がないと、生理とは言えない。

妊娠したんだろうか、してしまったんだろうか、と何日も不安に過ごして、
トイレにって生理がきてないことを確認するたびに、心が揺れて怖くなり、
誰に相談すればいいかわからず、
ひとり妊娠におびえて過ごす時間を経験したら、

二度と、危ない性行為なんてしたくない、って思うんじゃないかな。

安易に緊急避妊薬を使うようになるなんて言えるってことは、
不安と焦りと、心細さのなかで、
緊急避妊薬をもらうために受診して処方された、
女性の気持ちを想像したことがないんだろうな。

そして、こういう予想外の妊娠の話の時、
男性はいつもどっかにいる。
妊娠って、女性ひとりじゃできないよ。

NHKに出た方も、相手の男性に「産むのは困る」って言われたって。
最低だよね、そう言って女性に妊娠中絶を選択させて、
そのあと別れて、のうのうと、その男性って生きてるんだよね。

自分の行為が、結果として中絶という、
女性の身体も、心も、そして一度命となった胎児も、
傷つけたこと、自覚してる?

もし男性が、
十分な性教育をしていないから、コンドームを薬局では売りません、
きちんと病院に受診して、処方してもらってくださいって言われたら
どう思うんだろうね。

それくらい自分で説明書読むよ、友達に相談して買うよ、とか
言うんじゃない?

緊急避妊薬は、コンドームも、ピルとも違う、
唯一の、性行為後に避妊しようとできる薬で、
それでも100%じゃない、でも
唯一、あとでも大丈夫なもの。

男性はいいよね、相手の女性が妊娠しても、
最悪、逃げられるじゃない。
自分はなにも変わってないもんね。

でも、女性は逃げられない、だって、お腹の中に、
命として胎児がいて、刻々と体が変わるから。
緊急避妊薬はリミットがあって、行為あと72時間以内に飲まないといけない。
そして、早いほうがよりいい。

もし、妊娠してしまったかもしれない、というときに
2-3日以内に、産婦人科に受診して、処方してもらって、薬局で薬をもらってって、
学生や、仕事している人が、
いきなりトントンと受診の場に足を運べると思う?

学校、バイト、講義、仕事休まなきゃって、
すごくいろんなことを頭に巡らせないといけない。

なかには、その都合がつかないまま72時間のリミットを過ぎてしまう女性もいると思う。

それが、薬局で手に入るなら、どんなに心が休まるか、
自分で買える、使える、と安心するか。

緊急避妊薬を薬局で買える、今より手軽に手に入れられるという選択肢を与えられない私たち女性は、
妊娠してしまうかどうかも、妊娠した後にどうするかの選択も、
自分で選ぶことも、決めることもできないと思われているんだ。

頭の悪い、経験から学ぶこともできない、機会も与えられない女としてみられているんだと思う。

女性が緊急避妊ピルを使えるならと、安易に性行為が増えることが心配、言う人は、
無意識にそう思ってるんだと思う。

だから、悔しい。

以上、思いのたけを全部言葉にしてみた。

こうやって書いてみたって、なににもならないことはわかっているし、

社会が変わるってわけでもないとわかってる。

どうやったら、“ちゃんとした”性教育がなされるのか考えるべきだし、

それが男女ともに良い結果を導くようなシステムを考えるべきなんだと思う。

でも、怒りをそのままにはできなかったから書いた。

今度は、じゃあどうしたらいいか、考えよう。怒りのお面は心に秘めて、
実際の行動と、実際の解決策を考えよう。

50年後、いや、10年後の女性が同じ思いをしないために。

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