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先延ばし癖〜やらなきゃなんだけどなんかやりたくないヤツ〜を実行機能障害から考察しよう


発達民のみなさんこにゃにゃちは( ・∇・)ノ

今日はうちら発達障害者によくみられる「先延ばし癖〜やらなきゃなんだけどなんかやりたくないヤツ〜」について、実行機能障害の観点から紐解いてこーと思いまっす。

「ひらめいた!」「あれやりたい!!」「これ出来たら楽しいぞー!」となんでもすぐそわそわわくわくしちゃううちらなのに「さあこれからやるぞー!」の実行段階になって急にお尻が重くなったりやり終える前に力尽きちゃうのなーぜなーーぜ???についてのお話だよー。

何やらこれは発達障害の特性の一つである「実行機能障害」ってのと関係しているらしいんだけど、それってどんな障害?





実行機能障害とは?

実行機能とは

まずは実行機能について説明するよ。
実行機能とは、わたしたちの思考や行動をコントロールする脳機能の一部で、わたしたちが目標を達成するために必要なスキルの事
。ここではBRIEF-P、**Behavior Rating Inventory of Executive Function - Preschool Version(幼児版行動評価による実行機能評価尺度)が定義している5つの領域で実行機能のスキルを説明するよ。

  • ワーキングメモリ:短期的に情報を記憶し、その情報を操作・処理するための記憶領域のこと。注意を維持したり複数の指示を同時に理解して行動する、複雑な問題を解決するなどの能力。

  • 計画:行動に必要な情報を整理して目標を立てる能力のこと。具体的な目標を設定し、それを達成するための計画を立てる能力。

  • シフティング:気持ちや行動を柔軟に切り替える能力のこと。状況に応じて思考や行動を変えることができる能力。

  • 抑制:目標には直接関係のない行動をしそうになっても我慢する能力のこと。衝動的な行動を抑える。

実行機能障害とは

それらが上手く働かない『実行機能障害』とは、物事を計画して実際に行動に移すことが難しいという障害の事なんだよね。

発達障害ASD(自閉スペクトラム障害)とADHD(注意欠陥多動性障害)における実行機能障害の原因は未だ完全には解明されてはいないんだけど、どうやら脳の前頭葉と関連するネットワークの発達の遅れや不整合が関与していると考えられているみたい(その他、遺伝的要素や環境要素も関与している可能性もあり)。

前頭葉はわたしたちの行動の「指揮官」のようなもので、タスク遂行の方法を決定し、注意を適切に向け、衝動を制御し、問題解決を助けてくれる機能なんだけど、うちら発達障害者はこの領域に発達不足や不調和がある事で物事を計画→実際に行動に移すことが難しくなっちゃってるみたい。


実行機能の指揮官である前頭葉のはたらきは以下の6つ

  • 計画立案

  • 組織化

  • タスクの開始や完了

  • 時間管理

  • 自己制御

  • 問題解決

など、目標指向の行動を制御する能力に関与してて、これらの機能がうまく機能しないと

  • 計画性のない行動

  • 時間管理の困難

  • 衝動的な行動

  • 問題解決能力の低下

などの問題が現れることがあるみたい。
どれもめっちゃ身に覚えがあるよね……


わたしの場合だと

1.うきうきわくわくこれ楽しそうだなやってみたいなー🎶
2.よーしやるぞ!やるぞやるぞわたしはやってみせる!!
3.あー、なんか疲れたな。なんか複雑で難しいな。出来るのかな?あれ楽しそうゲームしよ
4.大分時間経っちゃったぁ…え、もうこんな時間?ていうかこれ終わんなくない?もう無理じゃない?どこから手をつけたらいいのええい先延ばしちゃえ

てなります。



実行機能障害克服の為のライフハック

教科書的に言えば、これらの発達障害における実行機能障害を克服するためのライフハックは以下の通り

  1. 時間管理: タイマーを使った時間管理法(ポモドーロテクニックなど)を使って、時間を具体的に把握し、タスクを段階的に達成しましょう。

  2. タスクの分割: 大きなタスクは小さな部分に分割しましょう。これにより、一つひとつの小さなタスクが達成可能な目標となり、全体のタスクに対する圧倒感を軽減します。

  3. リスト作成: タスクリストやチェックリストを作成し、それを見ることで進捗を確認し、達成感を感じることができます。

  4. 自己理解: 自分自身の強みと弱みを理解し、それに基づいて目標を設定し、戦略を立てることが重要です。

  5. プロのサポート: 必要であれば、心理カウンセラーや専門家からのサポートを求めましょう。

  6. 自己報酬: 目標達成時に自分自身に対する報酬を設定することで、モチベーションを維持し、タスクの達成を促進します。

  7. 瞑想やリラクゼーション: ストレスを軽減し、集中力を高めるために、定期的に瞑想やリラクゼーションを行うことも有効です。


要は、「自分の苦手部分をよく理解し、意識的にコントロールしていきましょう」って事なんだけど、7項目書き出してもまだみんなピンとは来ないと思うから、具体的なコントロール方法についてはまた次回!
ぼーーっとやりたいことだけ場当たり的にやってて結局なんにも成し遂げる事の出来ない”呪い”にうちらはかかってるから……



まあそんなことより


これみて。
発達障害が判明する前わたしが大量に読んだ「すぐやる系本」

めっっっっっちゃ読んだの。
だってめっっっっちゃ悩んでたから。
中には良いノウハウもあったけどさ、でも根本的には治らなかった。先延ばし癖。

だからまあ前章で「すぐやれる人になる為のライフハック」とか少し書いてみたけどさ、そんなことより今回の記事でわたしが言いたい事は


先延ばし癖を治したいなら、発達特性をよく理解した上で対処した方が良いよ

って事。
そういった意味でも今回、先延ばしぐせをうちらの発達特性の一つである実行機能障害から紐解いていった事が、みんなの自己理解への一助になれたらいいなと思って書いてます。



まとめ

実行機能とは、わたしたちの思考や行動をコントロールしわたしたちが目標を達成するために必要なスキルの事で、ワーキングメモリ、シフティング、計画、抑制、情動制御の5つの領域で構成されている。

それらが上手く働かない『実行機能障害』とは、物事を計画して実際に行動に移すことが難しい障害の事で、発達障害者の特性の一つとして現れる事が多い。

この原因は脳の前頭葉と関連するネットワークの発達の遅れや不整合が関与していると考えられており、脳の指揮官と呼ばれる前頭葉の6つの働きー計画立案、組織化、タスクの開始や完了、時間管理、自己制御、問題解決ーに発達不足や不調和がある事で目標指向の行動を制御する機能がうまく機能せず、計画性のない行動、時間管理の困難、衝動的な行動、問題解決能力の低下、などの問題として現れることになる。

これらを克服する方法として時間管理、タスクの分割、リスト作成、自己理解、プロのサポート、自己報酬、瞑想やリラクゼーションなどの手段が有効である。

とは言うものの先伸ばし癖をコントロールする為には様々なライフハックを試す前に「自身の発達特性である実行機能障害」について自己理解を深める事が、迷走せずクリティカルに問題に向き合う為の第一歩になると筆者は考え今回の記事を書いた。



今回はうちらの特性の一つ、実行機能障害について理解する事で先延ばしぐせへの自己理解を深めるアプローチを試みてみたけど、次回はこの理解からもう一歩踏み込んだ、「じゃあ具体的にどうしたらいい?」って事をガッツリ研究して書いてこうと思います。

次回の記事もお楽しみに!
そしてこの記事が面白い、為になったと思って頂いた方は是非ともいいねや拡散よろしくお願いしまっす。



みんなから寄せて貰ったライフハック集も記事にまとめたからこっちも読んでみて


注釈:この記事は発達障害当事者の個人的経験や周囲の意見、専門書等を元に考察されたもので専門家によるものではありません。過度な期待や精神医学的な正確さを求めませんようよろしくお願いします。

また発達障害の特性の現れ方は三者三様の為、必ずしも全員に当てはまる特性ではない事もご理解のほどよろしくお願いします。

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