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子どもたちのオンボーディング~その後~|暮らしからHR

以前、子どもから教わった

受け入れる側から具体的に声をかけてあげる必要がある

という、オンボーディングの極意について書いた。

また先日も、4歳の行動から

「勉強になります!」

と教わることがあったので、忘れる前に残しておこうと思う。

夫の出勤時間が早くなり、4歳は毎日、学年で1番早い日もあるくらいの時間に登園している。
4歳と同じくらいの時間に登園してくる子の中に、1学年下で、少し言葉が遅い子(Oくん)がいるらしい。

先日、担任の先生との個人面談で初めて知った4歳一面は、毎朝Oくんに声をかけに行っているということだ。

自分が他のことで遊んでいても一度手を止めて「Oくん今日はなにしてあそぶ?」と声をかけ、返事がなくてもその子が好きな遊び(おもちゃの電車が好きらしい)をすぐに始められるように、線路を並べ始めるのだと言う。

それを聞いたとき、わたしは「本当に⁉」と思った。

そこにはいくつかの要素がつまっているから。

1|観察する

4歳は普段からOくんを気にかけ、どんな遊びを好むかを見ているのだ。
そしておそらく、お父さん/お母さんと離れてしばらくは、すぐに遊びに取り掛かれないことに気づいたのだろう。もしかしたらいつも泣いていたのかもしれない。

そして、返事がなくても線路を用意してOくんがなじめる環境づくりに、自分がなにができるかを考えている。

2|自分から声をかける

お迎えに行って4歳を見ていると、とくべつOくんと遊びたいわけではないようだ。
でも朝は自分から声をかける。前に聞いた「手をつなごう」と年少さんに声をかける話にもつながってくる。
もちろん、朝は他の友達がまだ来ていないからもあるだろう。
でも、もしかしたら自分より小さい子や困っている子が声をかけてくるのが難しいことに気づいているからかもしれない。
「助けを求めてきたら助けてあげるよ」ではなく自分から声をかける。

3|準備をする

Oくんが好きな遊びを理解し、Oくんに自分から声をかけ、返事がなくてもOくんにとって最適な環境を準備する。

受け入れる準備が整っていれば人は安心して環境に入っていける。

4歳にとっての保育園

先生は「だからOくんは4歳くんが大好きで、お散歩のときも手をつなぎたいみたいなんですが、その時は4歳くんもBくん(4歳が大好きな友達)と手をつなぎたいみたいで……」と話してくれた。

これを聞いて少し安心した。
自分が好きな友達と手をつなぎたいこともしっかりアピールしてるのだ、と。
4歳にとって保育園が「自分が遊びに行く場所」でよかった。

同時に、4歳にとっては自分の”役割”を担う場所でもあるのだな、と思った。
学年唯一の早生まれの4歳を心配していたけれども、年少さんたちと月齢の近い早生まれだからこそ、上の学年とをつなぐ役割を果たせているのかもしれない。

オンボーディングを2年目の社員に任せることも理にかなっていそうだなと、4歳を見ていて思う。

よく観察し、自分から声をかける、準備を整える。

子どもから教わるオンボーディングの3stepだ。

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