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PdM関連の記事を分類してみた

こんにちは。kamyuです。

ProductZineさんが「プロダクトマネジメントに関する2021年アドベントカレンダー記事まとめ」を作ってくれていたので、これを全て読んでみました。(66記事)

「みんな良いことを書いているなあ、参考になったなあ」と読んだ直後は思うものの… 自分のなかでの整理が追いついていないせいか、どうも自分の血肉になっている気がしない

というわけで、「PdMの記事分類」について考えてみました。

分類表

白い四角になっているところ=分類 としました。
大きく「プロダクトのつくりかた」「うまくまわすための手法」「PdMのキャリア」の3エリアにふわっと分かれています。

「プロダクトのつくりかた」関連

プロダクトの4階層

Core-Why-What-How と4階層に分けてプロダクトを作っていくことはもはや日本ではあまりにも有名で、これが前提にあるような印象です。

ただ、この4階層に関する記事はそう多くありませんでした。
想像するに… この4階層について語ろうとすると、「自分のプロダクトの込み入った話」になってしまうのだろうと思います。
一般化しようとすると、後から出てくる「組織」とか「マインドセット」の話のほうがやりやすくなるのでしょう。

「思考の軌跡」「思考方法」というのは違うプロダクトであっても非常にためになると感じたので、もっとたくさん記事を読んでいきたいですし、私も整理できたものから発信していきたいと思いました。

GoToMarket、カスタマーサクセス

プロダクトを作った後には、そのプロダクトを顧客にとどけなければならないですし、顧客がプロダクトを活用できなければなりません。ということで、この2つは別の分類だと考えました。

ここほとんど記事がありませんでした。GoToMarketとカスタマーサクセス…そして、4階層の「How」のあたりもそうなのですが、これらはPdMの仕事から少し離れてきているんだろうなという印象です。

ただ「PdM1人とエンジニア2人しかいません」なんてときは、このあたりもPdMがやることになる。プロダクトフェーズによってPdMに求められる幅は本当に広くなるなと思います。

プロダクト改善サイクル

Core->Why->What->How という階層だけで最高のプロダクトができればいいのですが…  実際には 「一度決めてみたもののやってみたらイマイチで、もう何周も"Whyを考える"をループしているよ…」という感じにループしていくことで、プロダクトは成長していくのだと思います。

ここはプロダクトが、組織が大きくなっていくとかなり難しいところになるので、具体例を共有いただいている記事は本当にありがたいなと思います。

4階層をループしていくものとして、別の分類が適当だと考えました。
また、ここは組織構造にかなり影響されるので、点線を次の「組織/チーム構成」に引いています。

「うまく回すための手法」関連

PdMの役割

プロダクト改善サイクルとつながってくるのが、「組織、役割」です。
同じ「役割」でも大きく2つ、「組織構成+そのうえでのPdMの役割」が主軸になっているものと、「マインドセットとしてのPdMの役割(他のjobからのchange)」が主軸になっているものに分けられそうです。
ここに関連する記事は多くありました。

前者は「組織の立ち上げをしました」「PMMを立てました」という記事が多かったです。プロダクト組織の人数が増えていった企業において、PdMのタスクの分割が進んでいっている感じがします。
昨今「PdMはミニCEO、ではない!」という論調が多くなってきたのも、タスクの分割が考えられてきたからだろうなと思います。

後者は「PjMとの違い」「PdMはHowを考えない」という話がメインでした。新しくPdMになられた方がマインドセットの切り替えについて書いてくれていた印象です。

ちなみに私は「Howは任せる」については、たんなる標語としてではなく、もう少し具体的なところも考えたいなと思っています。

個人的には「How寄りの管理をするPdM」と「できるだけHowから遠ざかるPdM」は両方必要で、後者は「プロダクトの詳しい仕様はよく知らない」くらいの動き方が大事だな…と最近思っています。

Open Product Management Workflow という海外で主流のPdM手法でいう「Strategy」「Technical」「GoToMarket」の3つに分けてはどうか、という方針で現職のPdMチームで思考を回しているので、整理ができたらまた共有します。

コミュニケーション術

組織の話につながってくるのが、コミュニケーションの話です。
私が書いた記事もこの分類ですが、「PdMの役割が細分化される」風潮があるということは、コミュニケーション…通信不確実性に関する課題が必ず出てくるはず。

また、メンバーのスキルやモチベーション、組織構成などによって個性が出やすいところだとも思うので、様々なバリエーションの記事が出てくるのだろうと思います。今回一通り読んだものでも、なんだか不思議なものが多かった印象です。育児の話とか、合気道の話とか…

↑この記事にある
「私自身はプロダクトマネジメントに対する「かくあるべき」が体系が急速に整備されていく昨今に、少し不安になることもあります」
という記載が気に入っています。

スキルセット

PdMの役割、マインドセットの話から、スキルセットに言及されることがあります。

一年前はスキルセットに関する記事が多かったような記憶があるのですが…最近はあまり言及されなくなってきた気がします。

「PdMに必要なスキル」とするとあまりに膨大だからこそ、「PdMのタスクを分割する」方向に世界が進む→スキル議論が減ってきたのかなと感じます。

個人的にも:
バックグラウンドのスキルはあるに越したことはないものの、やはり大事なのは「どれだけ全顧客のことを考えられるか」なのかなと最近はよく思います。(ここ、プロダクトのことではなく顧客のこと、それも「全顧客」なのが大事)

ただ、「自分がいまPdMとして新人の部下を持ったら」と思うと、一度何かの事業の現場に送り出したい気がします。テクニカルPdMとして若干PjM寄り、how寄りを担当してもらう、あたりが適当でしょうか。

「PdMのキャリア」関連

採用、キャリア

スキルセットの話は次は「採用、キャリア」の話へと進んでいきます。数は少なかったですが、ここに関する記事はかなり人気なようです。

察するに「プロダクトマネジメントというものが必要なのは分かってきたが、どうすればいいかわからないし、優秀な人の見分け方もわからない」という状態なのではないかと。

  1. 「どんなプロダクトマネジメントをすべきなのか」がわからない (そもそも、これを考えなければならないことすら知らない) → 役割分担がわからない → 必要なスキルセットがわからない

  2. ↑ を考えられるシニアPdM(PdM経験豊富な人)が欲しいんだが市場にいない

  3. 他の職種から「PdMやれ」と言われたジュニアPdMが、一生懸命勉強してなんとかしているのが今

少しフェーズが進んだプロダクト…私の現職なんかだと、役割分担も考えられるようになってきたので、job descriptionもある程度具体的になってきたりはします。

PdMの副業

キャリア構築の中で、「副業」についての議論も出てくると思います。私は2年前に副業PdMをやっていたのですが、副業と本業ではあまりにも違うことを痛感しました。通常とは全く違う動き方を求められるので、別に分類しています。

下記の記事は本当にそのとおりだと思ったので、PdM副業をお考えの方はぜひ一読ください。私は地雷ばかり選んで踏んでいたんだなと身にしみました。

PdMのオンボーディング

最後に「オンボーディング」という分類を作りました。
一人目のPdMだと「立ち上げ=組織づくり」に近くなりますが、「INPUT方法」という側面が強かったので別の分類にしました。

私は現職だと「二人目」だったのですが

  • 一人目 → とにかく広い守備範囲を持つことが求められる

  • 二人目 → 1人目の頭の中にあることを整理しつつ、役割分担について検討する (キャッチアップ範囲は広い)

  • 三人目以降 → ある程度やることが決まった段階から入る。

と、INPUTのタイプも違うなと感じたので、またどこかで記事にしてみたいと思います。

おわりに

記事を分類することで、頭の整理ができました。

これらは「プロダクトのフェーズ、特性、メンバーなどによって大きく異なる」ということを絶対に忘れてはなりません

優秀な記事も優秀な書籍も色々でているので、これらを参考にしながらも、「自分たちに合ったプロダクトマネジメント」を各々が考えていくのがいいんだろうなと思いましたとさ。

おしまい。

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