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切り替えが難しい息子の対処法 「カウントアップタイマー」で小さな成功体験を積み重ねる!

子どもが気持ちを切り替えるために、タイマーは有効なツールだと言われています。
なのに、使ってみたら上手くいかない…という声を保護者の方からよく伺います。

そこで、今日は「カウントダウン」だけでなく「カウントアップ」機能があるタイマーを使えば、うまくできるかも?!というお話です。

◾️タイマー活用シーンは、大きく2種類

子どもはやりたくない!でも、親としてはやってほしいとき。
例)宿題を続ける。

子どもはやりたい!でも、切り替えてやめてほしいとき。
例)テレビやYouTubeを途中でおしまいにする。

我が家では、以前はこの①と②のときに両方ともカウントダウンタイマーを使っていました。TANITAさんのごく普通のキッチンタイマーですね。

うちの子は特性持ち(発達に凸凹あり)なので、いろんなことの切り替えが難しく、その対処法の一つとして数年前から毎日ピッピと押していたのです。

ですが当然、上手くいかないことも多々あります。

例えば、宿題をどうしてもやりたくないとき、タイマーで20分なり15分なりをセットする気持ちが湧いてこないんです。

「20分、、、いや、15分だけ宿題をやってみよう!」という声かけをしても、今見ていたアニメを15分もの間中断しなければならないことに絶望するのです。

息子とて、やらなきゃいけないことはわかっております。
でも、やりたくない!面倒くさい!アニメを見たい!と言う衝動的な欲求が勝ってしまうのです。

とはいえ、その欲求に流されたままにしてしまうと、後から自己嫌悪で「ぼくはなんてバカなんだ…」と激しく落ち込みます。

◾️「1分だけならどう?」と声をかけ、カウントアップ!

そこで先日一計を案じまして、「よしわかった。じゃあ1分だけならどう?」と声をかけました。
多少は渋りましたが、「1分だけなら・・・」と始めてくれました。

ここで、カウントダウンタイマーを使ってしまうと、本当に1分間で終わりの気分になってしまうので、カウントアップタイマーを持ち出したのです。

宿題を始めた息子くん、気がついたら3分ほど経過していました。

もちろん3分経っても宿題は終わっていませんが、息子は気付きます。
「あ、3分経ったからテレビ見ていい?」

やったね!すごいじゃん。1分で良いっていったのに、3分もできるなんて。もちろんアニメ見ていいよ。」

もうね、めっちゃ褒めます。

約束の1分間より1秒でも多くできていたら、褒めまくります。

そのことを目に見えてわかりやすくするためのカウントアップタイマーです。

◾️テレビの時はカウントダウン

テレビの前には、必ず約束を交わします。
「何分見る?10分でも15分でもいいよ。」
ここはカウンドダウン式のタイマーの出番ですね。
当然のように15分を選んだ息子にタイマーをセットしてもらい、アニメ視聴スタート!

自分で時間を選ぶ、というのも大切なポイントだと思います。

15分後に、また「宿題やりたくないな〜」が始まるので、「1分で良いからやってみよう」とカウントアップタイマーを使います。

本当は、ここで15分経ったときにスムーズにテレビを中断できるようにするために「ぺけぽんチャーンス!」という別の手立ても使っているのですが、そちらは別記事にまとめておりますので、ぜひご覧ください。
↓ ↓ ↓

◾️成功体験の繰り返し

閑話休題、これを繰り返して何度も宿題に向き合うと、逆に宿題が終わってないことが気になることもあるようで、うまくいくと「1分のつもりが7分もやって宿題を終わらせたよ!」と得意満面に。

「◯分以内に」を何度も失敗して鬱々しながら宿題を終わらせるのではなく、「1分以上」を何度も成功させて宿題を終わらせることができたので、自己肯定感UPにもなります。

◾️出典は、オトナの仕事術

実はこの「1分でもいいから、とりあえず手をつける」という考え方、自分が効率よく仕事を進めるために、タスクマネージメント関連の情報収集をしていて知った方法論です。

タスクシュート協会のjMatsuzakiさんが2/19に刊行される書籍「先送り0」関連のツイートで話題にされていた、“ 1分でも手をつけたら「先送り」とはしないルール“。

Notionアンバサダー円谷さんがGTDについてのYoutubeでお勧めしていたマークフォスター著「仕事に追われない仕事術」。その書籍に書かれていた、“タスクは小さくして手をつけやすくする“。

共通しているのは、『どんなに短い時間でも、ちょっとでもいいからタスクに手をつけてみること』でした。

教育界隈で有名なあお先生も、voicyで仕事術について話されていたときに、「小さく始める。5分やってみて、気が乗らなかったらやめてみてもいいと思うんですよ。」とおっしゃっていました。

こうした仕事の取り組み方は自分のために学んだことですが、「やりたくない」けれど「やらなきゃいけない」は、仕事も宿題も同じです。

だから始める時は1分間の約束でもいい、でももしそれ以上やれたら、ちゃんとできたことが目に見えてわかるカウントアップタイマーがいいかも、と思って始めた次第です。

◾️ストップウォッチは、うちの子には合わなかった

カウントアップタイマーとほぼ同じものにストップウォッチがあるわけですが、これはあまりお勧めしません。少なくとも、うちの子には合いませんでした。

何度か使ってみたのですが、ストップウォッチって大体100分の1秒まで細かく表示されるんですよね。
シャカシャカと細かく変わる数字が目の前でチラついていると、逆にそちらに意識が引っ張られてしまい、集中できないようでした。

◾️多少親の手はかかるけれど、本人が効果を実感!

タイマーの使用を促すときは、声をかけすぎてもやる気を削いでしまうので、待てるだけ待って、タイミングを見て最小限の声掛けにしなきゃ、などと考えながらさりげなく観察します。

宿題が始まってからは、皿を洗ったり洗濯物を畳んだりしながら、気にしていない風を装います。
本人が1分以上やっていることに気づいて、宿題を止めようとする瞬間が最大の褒めチャンスなので、意外と気が抜けません。

それでも、気持ちの切り替えがうまくいかなかった時の息子の惨状を想像すると、時間をかける意味は十分にあるかなと思っています。

始めて1ヶ月ほどですが効果を実感できているようで、自分でカウントアップタイマーを用意して勉強を始める日も出てきました。

子どもの切り替えに悩んでいる方、よかったらお試しください。


(ちなみに、我が家が買ったカウントアップ&カウントダウンタイマーはドリテックさんです。ご参考まで。)