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日経平均4万円到達

日経平均株価が3月4日終値で4万円を超える水準に到達しました。この水準だけでなく、到達する速さに驚いています。

このところの上昇の理由は、米国の半導体関連などテクノロジー関連企業の好業績があり、その好影響を受けると期待される日本企業の株式が買われています。

また、4日公表の法人企業統計で2023年10-12月期の設備投資が想定以上に強かったことも良い驚きでした。企業の設備投資の積極化は、賃金上昇の持続に重要です。これまで投資意欲が弱くて残念だったのですが、強さが見えてきました。

東証の上場企業への株価純資産倍率(PBR)改善要請も引き続き好材料とされています。期待先行で現実の動きはそれほど大きいように見えませんが、設備投資の増加は広い意味で稼ぐ力の向上、ひいては株価上昇につながるので、良い兆しが出ていると言えそうです。

しかし、リスクは、3月中旬に出そろう春闘のベースアップ引き上げ結果が好調だった結果、日銀の利上げが実現することです。これまで日本株を買った投資家の一部は、日銀の金利引き上げ先送りと円安を材料とみていましたので、利上げで円高に動きやすくなれば、利益確定の売りに出るとみられます。

さらに、6月に向けて米連邦準備理事会(FRB)の利下げの可能性が高まります。米金利が高止まりしてバリュー株が優位との期待で日本株を買った投資家は、金利低下で日本株の利益確定に出るでしょう。

日本株には強気ですが、日米金融政策の変更で利益確定が出やすくなる時に市場のブレが大きくなることには引き続き警戒しています。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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