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【リブフレアって何?】肋骨閉じないと身体作りが成功しない理由と4つの改善方法

最近になって『肋骨を閉じろ!』と指導する身体作りの専門家をよく見かけませんか?

個人的には空前のピラティスブームが、肋骨に注目させるような風潮を生み出していると睨んでいますが、事実、私自身も何年も前から肋骨の最適化に重きを置いた身体作りを指導してきております。

そうです!肋骨を閉じることは、成果の高い身体作りを成功させるためにはとても重要なのです。

ではなぜ肋骨が重要なのでしょうか?

肋骨が閉じていたり、開いていたりするとはいったいどのうような状態を指すのでしょうか?

そして肋骨の状況がいかにして身体作り(猫背改善やヒップアップなど)に大きな影響を与えるのでしょうか?

ここではこれらの疑問にきちんとお答えした上で、不適切な状態に固定した肋骨を改善する方法をご紹介していきます。

前提となる知識|リブフレアとは

まずは用語の解説からスタート。

リブフレアとは何なのでしょう?

リブ=肋骨(ろっこつ)
フレア=洋服の裾の朝顔形の広がり

つまりリブフレアとは、下部肋骨が外側に広がった状態のコトを指します。

ではここからは、リブフレアによって引き起こされる様々な問題のメカニズムを詳しく解説していきたいと思います。

リブフレアの負の影響①|骨盤が開く

リブフレアがもたらす負の影響の一つ目は、骨盤が開いてしまうことです。

このメカニズムは非常にシンプル。

骨盤と肋骨は、脊柱を介して協調しながら動くんですね。
(腰を反ると、下部肋骨が広がると同時に骨盤が前傾するのが確認できますね⁉)

つまり、肋骨と骨盤はカップルのようなものだと考えてください。

必ずそうなるとは言えないところが人体の複雑さの真髄ですが、多くの人が肋骨が開けば骨盤も開く傾向にあると認識しておくことは価値があるでしょう。

骨盤前傾が良くないのは言わずもがな。

後ほどもう少し説明を加えます。

リブフレアの負の影響②|肩甲骨が不安定になる

続いては肩甲骨に対する影響について。

実は肩甲骨の位置は、肋骨の位置に依存するんですね。

つまり、肋骨が広がっていると、肩甲骨が最も安定性を確保できるポジションから逸脱する傾向にあるということ。

具体的には、上方&外方への偏位がよく見られますが、例の如く、千差万別な人体では絶対というのは存在しないのでご注意を。

いずれにしても肩甲骨の不適切なポジション、そしてそこから生み出される不安定性は、猫背や巻き肩、頭部前方位姿勢を助長するのは想像に難くないはずです。

リブフレアの負の影響③|力の伝達が非効率になる

リブフレアの3つ目の負の影響は、肋骨と骨盤、肋骨と肩甲骨の不適切な関係性が原因となり、力の伝達が非効率になることにあります。

その結果引き起こされるのが、『代償動作』です。

結局のところ、猫背のような不良姿勢は、代償動作の集積だと言えます。

ということで、人体の構造上、力の伝達が最も効率的だと考えられている状態は次の通り。

・骨盤と肋骨は平行
・肩甲骨は内転&下制

したがって、猫背を改善する為には肋骨を閉じろ!と指導するのは、理に適っていると言えるでしょう。

リブフレアの負の影響④|腹筋が非活性&背筋が過活動

リブフレアの負の影響の4つ目は、腹筋が使いづらくなると同時に、背筋が過剰に活動しやすくなることにあります。

これがヒップアップできない原因となるのですが、果たしてどういったメカニズムなのでしょうか?

結論から言うと、股関節の伸展動作をするときに背筋ばかり活動してしまう癖を身に着けてしまうと、本来使われるべき時に、お尻ともも裏の筋肉が使われなくなってしまうんですね。

もしこの状態で日常生活を送り続ければ、ヒップは下がり、貧相になっていくのは想像に難くないでしょう。
(かなり説明を端折ってるので、深掘りたい方はYouTubeの動画へ!)

ではここまでの内容をまとめます。

私たちは下部肋骨がフレアスカートのように広がった状態で固定されてしまうと、次のようなデメリットがあります。

・骨盤が広がる

・肩甲骨が不安定になる

・力の伝達が非効率になって代償動作が癖として身につく
→猫背など

・腹筋が非活性化
→下腹ポッコリ

・背筋が過剰活性
→ヒップダウン

ではリブフレアに定着してしまう原因は何なのでしょうか?

リブフレアを予防、改善していくにはどうすればいいのでしょう?

引き続き分かりやすく解説していきます!

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肋骨の引き締め方①|息を吐き切る

広がった肋骨を引き締める方法のまず一つ目は、しっかりと息を吐き切ることによって、肋骨を閉じるべきところまで閉じましょう!です。

私たちの肋骨は呼吸とともにあります。

息を吐くときに肋骨が閉じていくのは、肺から空気が出ていくからですよね⁉

したがって、息を吐き切ることなく次の空気を吸い始めてしまうと、肋骨は広がったままに固定してしまうのは想像に難くないはず。

だから、もしリブフレアを改善したのなら、第一に、きちんと息を吐き切れているかどうか?を意識し始めることから始めてみましょう!

肋骨の引き締め方②|腹式優位で息を吸う

続いてのポイントも呼吸に関連します。

二つ目は、息を吸う時に腹式優位で行いましょう!です。

このメカニズムは少々複雑なのですが、簡潔に言うと、息を腹式優位で吸えていない人は、余計に肋骨を持ち上げて息を吸うやり方(肩呼吸)を癖付けてしまう傾向にあります。

だからです!

呼吸の度に肋骨が広がっていては、リブフレアの改善なんて望めはしません。

ということで①②をまとめると、肋骨を引き締める為には、呼吸パターンの最適化が必須条件なのだと頭に深く刻んでおきましょう!

肋骨の引き締め方③|踵で地面を踏む

肋骨を引き締める方法3つ目は、もも裏とお尻の筋肉を活性化するために、踵で地面を捉えましょう!です。

もも裏とお尻の筋肉は、骨盤を後傾方向に引っ張る作用を持ちます。

思い出してください!

骨盤と肋骨は運命共同体だと先程お伝えしましたね⁉

骨盤が前傾位(開いた状態)で固定していては、肋骨も閉じてこないんです。

ここで次の法則が鍵になります。

・踵→股関節→もも裏とお尻の筋肉
・つま先→膝関節→もも前の筋肉

つまり踵で地面を踏むような動作パターンで日々過ごしていれば、骨盤は閉まり、次いでリブフレアの改善も促しやすくなるのです!

肋骨の引き締め方④|肩甲骨を下げる

肋骨を引き締める方法4つ目は、肩甲骨を下げて、肋骨を引き締める作用を持つ筋肉を促通させましょう!です。

ここで言う肋骨を引き締める筋肉とは、外腹斜筋と内腹斜筋のこと。

実は肩甲骨を下げる筋肉(前鋸筋)は、外腹斜筋・内腹斜筋と構造的に連結しているんですね。

したがって、普段から肩甲骨を上げてしまう癖、すなわち、肩首に余計に力を入れてしまう人は、まさにその癖が原因でリブフレアに固定してしまっていることも予想できます。

もし「もっと肩首の力を抜いて!」とよく言われえる人は、要注意かもしれませんよ。

肋骨の引き締め方ゼロ|リラックスする

さて、ここまで肋骨を引き締める4つの方法をお伝えしてきました。

しかし息が吐き切れなくなってしまう理由は何でしょうか?

あるいは肩首に余計に力を入れてしまう癖が身についてしまう理由は?

これらの疑問に答えなければ、リブフレアの根本解決方法を説明し切ったことにはなりません。

では、リブフレアの究極の原因、真の改善方法は何なのでしょうか?

それは、現代的なライフスタイルによって、私たちがリラックス(副交感神経優位に)することが出来ていないからです!

最後にもう一言

いかがでしたでしょう?
(もし質問や相談などがあれば気軽にコメ欄に打ち込んで下さい😙)

物事をシンプルに考えるのは、大抵の場合理に適っているでしょう。

しかし残念ながら、人体の問題についてそれは当てはまりません。

なぜなら人体ほどシンプルではないシステムは存在しないからです。
(私たち人体の専門家は、宇宙史上最も複雑な構造物を扱っていることを忘れてはならない)

だから、肋骨が広がったからといって、それをコルセットで強引に締め付けても根本解決は望めないのは当然です。

ということで今回は、リブフレアに固定された状態を原因から紐解き、改善策を4つ紹介しました。

どの方法も簡単ではありませんが、試してみる価値は大アリでしょう。

また、リブフレアの原因という観点から言えば、最後のゼロの部分、すなわち“リラックスする”が何よりも重要かつ重大な課題となります。

人体の設計図(≒DNA)が予期する環境で生活を送っていない現代人は、何かにつけて過緊張を強いられています。
(意識的にも無意識的にも)

もっと運動する!
座りっぱなしにならない!
自然と触れ合う!
スマホばかり見ない!
毎日決まった時間に寝起きする!
家族や同僚、友人と仲良くする!
腸内細菌と仲良くなる食事をする!
…などなど

これらはありきたりですが、普遍的に有効なアドバイスと言えます。

その場限りの小手先メソッドに踊らされるのではなく、その場で一度立ち止まり、自分を深く見つめ直すことから始めてみてはいかがでしょうか?

では皆さんの健闘を祈っております😎

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