【チョイスアーキテクチャとは?】美と健康について深く探求したら重要過ぎる概念に行き着いた
チョイスアーキテクチャ:
『人々が自然とより良い選択ができるように環境を整備していくこと』
ということでここでは、美と健康、ヘルスケア業界がこれから向かっていくべきだと私自身が個人的に思っている新しい概念について紹介していきます。
私たちが長期間に渡って美しさと健康を維持するには、個人の意識的行動だけでは上手くいかないと、そろそろ認めるべきなのかもしれません。
前提|私たちの選択は全て自己責任か?
さて皆さんは、自分の意思決定や行動選択は、100%完全に自己責任だと思いますか?
私たちには自由意志がり、全て自己完結した形で日常を送っているのでしょうか?
まず前提として、この考え方は間違っているという視点に立ってみましょう。
例えばダイエットに関しても、ここ50,60年で肥満の世界人口は3倍に増え、約20億人に上ると推定されています。
だからといってこの結果を、世界中の人の意思が同時に弱くなり、太ってしまうような不健康な行動を自らの責任だけで選択した結果だとは、到底考えることはできませんよね⁉
その他の何かがおかしいんです!
根拠①|マリオン・ネスレ教授の暴露
栄養学者であるマリオン・ネスレ教授が暴露した内容によると、商品やサービスを売りたい企業側は、研究者や学者、そしてブロガーに対してかなりの金銭を支払ってマーケティングしているそうです。
(ま、薄々感づいている人も多いでしょう)
私たちが普段目にするメディアは、多くのスポンサーによって成り立っています。
必然的にその番組やCMや記事には、利益を生み出すようバイアスのかかった内容がひしめいているわけですね。
(消費者の健康に有益か無益か関係なく、、)
そこには多くのマーケティングのプロたちが、練りに練った戦略によって私たちの行動を、それらの商品やサービスを選択するように操っているとも言えるでしょう。
根拠②|資本主義がもたらす社会構図の原理
また、資本主義の原理を知ると、私たちが太りやすい商品を自然と選択してしまう根拠がみえてきます。
金儲け第一主義で考える企業は、利益率が高い商品を売りたいという衝動が常に働きます。
すると利益率が5%程度しかない生鮮食品より、その数倍は利益率が見込める加工食品を売りたいと考えるのは当然ですね。
(もちろん私たちの健康により有益なのはどちらか分かりますよね?)
だからスーパーやコンビニに行けば、生鮮食品より加工食品の方が手に取りやすい場所に配置され、私たちの多くの人の行動を操ります。
このように私たちが意志を決定する過程は、権力や影響力を持った大企業によって知らず知らずのうちに方向付けられ、その結果が今の肥満社会に繋がっていると考えることには価値があるでしょう。
結論|だからこそ 『チョイス アーキテクチャ』
私はこれまで 太るのも、痩せるのも個人の自由。
何をどう食べるのかも個人の自由。
運動する、しないも個人の自由。
自分が選択したのだから全て自己責任でしょ⁉と考えていました。
しかし反省します!
あなたが知らず知らずのうちに太ってしまったのは、現代社会の構造的な問題にあるのかもしれません。
そこで重要なのが今回のテーマである『チョイス アーキテクチャ(選択設計)』 というコンセプト。
人々が喜びを感じる選択が、自然と健康的な振る舞いに繋がるような、そんな社会構造に変革していく必要があるのです!
世界の事例|チリ&オランダのチョイスアーキテクチャ
【チリの3つの政策】
・果糖炭酸飲料へ18%の課税
・食品への警告ラベルの貼付
・シリアルのキャラクター印刷禁止
このように南米のチリでは国をあげて肥満への対策を講じているようです。
【オランダのAHWP】
・スポーツイベントでのファーストフードの広告禁止
・学校に水(か無糖牛乳)しか持ち込めない
・学校内でスナック菓子の販売禁止
こちらはオランダのアムステルダムで行われている、健康体重プログラムです。
国が介入したこれら政策によって、すでに子供の肥満率は3ポイント程度低下しているそうですよ。
まとめ&ラストメッセージ
いかがでしたでしょう?
(もし質問や相談などがあれば気軽にコメ欄に打ち込んで下さい😙)
私は普段、運動指導を介して目の前の人を健康へと導いています。
しかし、世の中の構造に変革を起こし、多くの人が健康的な振る舞いを自然と選択できるような環境作りをしていくことは、回り回って目の前の人を助けることにもなるはずです。
この視点に辿り着くまで私は10年程かかりました。
今年開催されたユーロ2020にて、砂糖まみれのコカコーラを退けて、『水を飲め!』と記者会見で言い放ったクリスティアーノ・ロナウドには拍手喝采です。
まだまだクリスティアーノ・ロナウドに比べれば、鼻くそみたいな影響力しか持ちませんが、多くの人を健康に導ける活動を、これからも続けていきたいと思います。
[引用書籍]
食べるが変わる食べるを変える/ビー・ウィルソン著
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