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朝ドラが止まった日

朝ドラの毎日レビューを書き続け、朝ドラに関する著書もあるライター木俣冬の、コロナ禍によって朝ドラことNHK連続テレビ小説が休止になった日以降の、朝ドラを見たり記録したりことを中心にした日常の記録です。 朝ドラのことも書きますが、関係のない日常のことも書きます。朝ドラに関係するほかのドラマや映画や演劇作品のこともあります。いろいろ混ざった雑多な読み物です。

「澪つくし」がすき

朝ドラが休止中に書こうと思って、noteをはじめたのですが、 すでに再開して1ヶ月半が経過してしまい、いつもの日常が戻っていて、 全然、ここに書くことがなくなってしまいました。 もう止まってないけど、タイトルはそのままに、時々は書こうと思います。 再開後の「エール」は戦争描写に踏み込んで、これまでにない朝ドラと話題です。 戦場で、さっきまで笑っていた人が一瞬で死ぬ、そんな恐怖を描いたり、 主人公が戦争に協力してしまったことを戦後、激しく後悔したり、そういう こと

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65日め 〜「エール』再放送終了

ついに65回分の再放送が終わった。「おはよう日本」(関東版)の高瀬耕造アナの放送再開を待ち望む声は明るく高め。落合支店長こと相島一之の副音声の「いよいよ放送再開だあ」の声も明るい。 世間では、イベントの規制もいよいよ緩和で、客席数半分じゃなくなりそうな気配。 ようやく世の中がすこしもとに戻りはじめるのかなと気持ちがすこし上向く。 ただ、9月8日に「エール」は10回短縮、次作「おちょやん」は11月28日からの放送になったことが発表された。「エール」10回短くなるとすると、

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61日め  〜「純情きらり」軍歌をつくる

朝ドラ『エール」が休みで再放送になって61日め(日曜は放送されてないので省いています)。今週の副音声は、川俣銀行・支店長・落合(相島一之)。 相島一之さんはコロナ禍上演された三谷幸喜さんの新作『大地』では気難しい演出家兼俳優役をかっこよく演じていました。今、再放送中の「純情きらり」にも出演しています。東京編の中心になっているマロニエ荘という芸術家たちの集まるアパートの住人で花岡八州治という、花森安治みたいな名前の画家でお調子者の役です。お調子者も気難し屋も自由自在に演じてい

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60日め〜 「はね駒」樹木希林劇場

「朝ドラ「エール」、再開まであと一週間というところで、再開の番宣がしきりに放送されはじめました。 時代は太平洋戦争に突入、あのヒトもあのヒトも戦地へーー。 重苦しげな状況に、古関裕而(ドラマでは古山裕一)の作り出す様々な楽曲が流れ……という、どシリアスなムードで、それまでのほのぼのどたばた喜劇仕立てとは違う朝ドラがはじまったように見えます。違う朝ドラはじまったとか最終回かと思ったというのは朝ドラあるあるではありますが、「エール」のこの違いはいったい……。あのお調子もののと

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じゆうちょう

見た作品について自由に書く場所

振り返れば奴が……

『振り返れば奴がいる』というドラマがあった。 三谷幸喜作の医療ドラマ。織田裕二演じるクールで偽悪的な医者と石黒賢演じる誠実な医者が対立する話。最終回のラストがびっくり展開だった。93年、フジテレビ制作のドラマだ。 先週、ドラマを見ていたら、このドラマを思い出す作品に2作も出会った。 2作とも新作である。 見てない方は、ここから決定的なネタバレになるので、お気をつけください。 この決定的なネタバレ部分に関して、考えちゃったことを書きたいので、 ご了承ください。 ひ

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アーカイブ

2018年〜19年の間、Avanti Pressの編集によりdmenu映画及びdmenuTVで掲載された映画やドラマに関するコラムを再掲載します

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朝ドラエール1〜13週

コロナ禍で撮影中断があったため6月29日(月)から一話から再放送している朝ドラ「エール」(NHK)。途中で放送休止で再放送がはじまるというのは異例の事態。いつも「おはよう日本」で朝ドラ送りをしている高瀬アナも驚いていました。 朝ドラ研究本「みんなの朝ドラ」を出し、2015年から毎日朝ドラレビューを書いている私が、今期から、ザテレビジョンWEBで毎週、朝ドラ「エール」を見てキーワードをひとつ決めて週イチ振り返り記事を書いています。それをまとめてみました。 ●1週 朝ドラ名物

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拡散、炎上……ドラマが描くネット時代「デジタル・タトゥー」

このところ、NHKのインターネットをテーマにした番組が面白い。5月22 日に放送された、水増しインフルエンサーやフォロワーの売買の実態を追った『クローズアップ現代+』の「追跡!ネット広告の闇 水増しインフルエンサー」や、5月20日に放送された、匿名のネットユーザーから激しい嫌がらせにあった人物がその素性を暴き対峙するドキュメンタリー『逆転人生』「炎上弁護士 唐澤貴洋 元加害者に会う」。 いずれも、NHKの取材力を駆使し、ネットの今を活写したすばらしい番組で、ネットでも盛り上

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やりたいことが成就しづらい今こそ共感!LGBTドラマの“好き”を貫く気持ち

2018年の4月、“性的指向も、性自認も、服装の嗜好も、自由であるということが、こんなにもドラマで描かれる時代がやってきた”とLGBTをテーマにしたドラマが増えたという記事を書いた。 そのときのまとめは、こういうふうに特別なことのように記事にならず、当たり前にそういうドラマが放送されることが理想と結んだのだが、あれから一年、一過性のブームに収束することなく、LGBTが主人公のドラマはますます一般化している。 ■LGBTのドラマが多さがネットニュースを賑わす 2019年の

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かっこいい人たちが真面目なテーマに向き合うというかっこよさ!「なつぞら」

1961年からはじまって2019年で100作めを数えるご長寿シリーズ・朝ドラことNHKの連続テレビ小説。 100作めの「なつぞら」は広瀬すずをヒロインに迎え、戦災孤児だった少女が日本のアニメーションの黎明期にアニメーターとして活躍していく姿を描く。 ■出演俳優は美形だらけ はじまって1カ月めの4月は、東京大空襲で父母を亡くしたヒロインなつが北海道は十勝の牧場に引き取られ、牛の乳搾りをしたり馬に乗ったり干し草の上で寝そべったりと牧歌的な情景が描かれた。 2カ月めの5月以

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