イラストから虹色の光が!?紙がクリアインクを吸い込んだ!?「体験!!なるほどなPAPER」で新たな発見をしてしまいましたっ!(前編)
最新のデジタル印刷とファンシーペーパーによるイラスト作品作りを体験できる「体験!!なるほどなPAPER」は3名の方にお申込みを頂き、ここまでお二人の方の作品制作の過程をお伝えしてきました~。
そして本日は3人目となるTAKOKARUGO(たこかるご)さんの作品制作の過程をわたくし紙谷がご説明しますっ!
たこかるごさんの作品はこちらのtwitterでご覧頂けます~。
テスト印刷前に打ち合わせを重ねてイメージを共有!
印刷会社のショウエイ様を見学して、紙や印刷に関する一通りのことを知って頂いた上で、たこかるごさんにご準備を頂いた1作品目のイラストのラフが、こちらになりますっ!
紙の選定に入る前に、たこかるごさんとはイラストのラフを見ながら打ち合わせを重ねました。そしてイメージを共有した上で、印刷データはショウエイの山下さん、紙の選定はわたくし紙谷がアドバイスをさせて頂き、そこから再度データを調整し、いざテスト印刷へ~!!!
選定した紙は全部で3種類
選定した紙は全部で3種類です。3種類とも光を反射して輝く紙ですが、それぞれタイプが異なりますっ!
1.新シェルリンN グリーム 130kg
2.ハイピカE2+ シルバー 273kg
3.アルブライト レインボー 13.5kg
「太陽の光」と「ライターの光」を紙と印刷でどのように表現するか?
作品を印刷する上でポイントとなるのは
「太陽の光」と「ライターの光」でしたっ!
煌めく太陽の光と、その太陽の光を受けて輝く雲、そして画面中央のライターから伸びる光(炎)を、紙と印刷でどうしたら表現できるのか?
テスト印刷ができるということもあり、あえてタイプの異なる3種の紙を選定し、刷り比べることで、作品の持つイメージとぴったり合った表現に辿り着けるのではないかと考えたのでした~。
まずはパール調の紙 新シェルリンNから
おぉっ、1枚目からものすごく、かっこいい!!
紙は「新シェルリンN グリーム 」です!
新シェルリンNは、大きな紙面で見ると紙全体にカーテンのプリーツのような柄が入っているパール調の輝きを持つ紙なのですが、イラストが印刷されることで、柄やパール感がイラストに馴染んで、見る角度によって柄やパール感がうっすらと浮かび上がるという不思議な仕上がりに!それを見て一気にわたしとたこかるごさんのテンションが上がりました〜!
いつものように目の前で仕上がってくるまで想像がつかない、このドキドキ、ワクワクが「体験!!なるほどなPAPER」の醍醐味なのですっ!
続いてはメタリック感のある ハイピカE2+
続きまして、こちらは「ハイピカE2+ シルバー 」という紙になります。作品から放たれる光の具合を少しでもお伝えしたく動画でお伝えしますっ!
ハイピカE2+という紙は書籍の帯(カバーの更に上から掛けられているあれです!)や、お酒のラベル(特にこの時期に人気の冷酒!)などに使われる粒子の細かいメタリック感のある紙になりますっ。イラスト作品を印刷したことは、私の記憶では今までなかったのではないかと思いますっ!
新シェルリンNと比べて紙の輝き度合いが明らかに強く、その結果、背景の雲の隙間からこぼれる太陽の光や、ライターから出る光の強さが、明らかに一段階レベルアップしましたっ!
ライターの光を中心とした女性のイラスト部分などは、先にホワイトインクを印刷してからベースを整えてからカラーで印刷しているため、紙の輝きが完全に抑えられその結果、背景の空や雲、ライターの光との差が出て作品に立体感が生まれたのでしたっ!
ダントツのキラキラ紙「アルブライト レインボー」
そして最後は、「アルブライト レインボー」という虹色に光輝くホログラムの紙になります~。臨場感をお伝えするために動画でご覧くださいっ!
どうでしょう?おわかりになりますでしょうか??
ハイピカE2+で印刷した作品よりも更に輝き度合いがパワーアップし、また、虹色の光が紙から反射されることで、夕日に沈む太陽の光や、その太陽の光を受けて揺らめくライターの光を見事に表現できるようになりましたっつ!!!
これまでにも「アルブライト」のような光を反射する紙に印刷して作品を制作したことはあったのである程度想像はできていたのですが、仕上がったテスト印刷を見比べると改めてその違いに驚きました。
特に作品のポイントとなる2種類の「光」が紙によって全く違うという結果に、わたしもたこかるごさんも、「ここまで紙によって作品見え方が変わって来るとは思っていなかった~!!!」と、改めてその仕上がりの違いに驚かされたのでした~!
な~るほど!!「クリアインク」の効果的な使い方
新シェルリンN グリーム、ハイピカE2+ シルバー、アルブライト レインボーの3種類の紙により、作品のポイントとなる「光」の輝きがそれぞれ違って見えるということがわかったのですが、それとは別に、もう1点、輝きをアップさせる方法があることが今回の作品とテスト印刷でわかったので、ご紹介したいと思います。(少しマニアックな話になってきます!!!)
では、早速その方法をご説明しますっ!
・輝きの強い紙(今回の場合はハイピカE2+、アルブライト)をチョイス!
・輝かせたい部分にはホワイトを印刷せずに紙の輝きをそのまま活かす!!
・更にその上から部分的にクリアインクを印刷!!!!
たこかるごさんの作品でもう少し具体的にご説明すると「ライターの光」の部分が当てはまりますっ!
最初に掲載させて頂いたたこかるごさんのイラストのラフを改めてご覧頂けるとお分かりになるかと思いますが、データ上はライターの光には色が全く入っていません。
そして、アルブライトのような輝き度合いの強い紙を選定し、ライターの光の部分にはホワイトインクを入れず、紙の輝きを押さえたいイラスト部分にはホワイトを印刷してからカラー印刷をすることで、視覚的に周りのイラスト面とライターの光の部分に差が出て、より光を強く感じるようになるのですっ!
更に画像や動画をよーくご覧頂くと、ライターの光とそのすぐ右にあるグラスにだけ部分的にグロスに光っているのが見えると思います。(下の画像をご覧ください!)
今回の作品では、このライターの光とグラスにのみクリアインクが最後に印刷されていて、そのクリアインクが、レンズのような役割を果たして、紙面の輝きを増幅させていたのですっ!!!
この超部分的なクリアインクの使用により、作品全体にも立体感が生まれると共に、輝きにも層ができて、結果的にライターの光部分に輝きが集中したという結果となったのですっ!
ここまでは、たこかるごさんの1つ目の作品とそのテスト印刷の様子をお伝えしました。次回は2つ目の作品とそのテスト印刷についてご説明したいと思います。2作品目はガラッと紙の選定や印刷方法が変わりますので、次回もご期待頂ければと思いますっ!ということで本日も紙谷 刷太郎がご案内いたしました~。ありがとうございました~。
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