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なりたい姿を考え続けた就活


4月から学年が変わり、四年生になった。四年生のメインは、就活である。メールの受信ボックスに、企業からの選考の案内のお知らせがたまっていき、大学の友達とは、就活の話題を避け、当たり障りのない会話をするようになった。
社会に出るはじめの一歩目を決めるこの時間は、悩み・考えるを繰り返す時期である。それは、自分自身だけじゃなくて、親や先生も、同じように悩み考えている。

ハッチで3月からインターンをはじめて、1カ月がたった。

実践の場(自分が考えていることを可視化し、可視化したことを伝える、それに対しての評価がもらえる)があることにより、インプットとアウトプットの両方の質が高く、毎日何かしらの発見と学びを得られている。
学生のうちから、実践の場を持てることに感謝を感じつつ、改めて実践の重要さを感じる。そんな一カ月であった。

ハッチで長期のインターンをしているという話をすると、必ず「大丈夫?」と心配される。「大丈夫?」の裏側には、いつくかのメッセージが込められていて(本選考がはじまっている企業が多い中で、3カ月もインターンをしていて大丈夫なのか、3カ月後インターン先に捨てられたらどうするのか)などなど。
心配してもらえる人がいるって心地よい・うれしいと思いながらも、
なぜインターンをしているのか、自分にとっての就活とは何なのか
社会に出る前の曖昧な自分の心の変化を書き留めておきたいと思った。

・ハッチでインターンをしている理由

ハッチインターンをしている一番の目的は、ハッチを好きになれるかどうかを自分に問うためである。
きれいごとに聞こえるかもしれないし、実際はきれいごとなのかもしれないけど、就活って行きたい企業を見つけるためではなくて、自分が好きだと思える企業を見つけるための時間であると思う。
だから、私はハッチを好きになれるかどうか知るために3カ月、インターンをしている。


・去年の5月からはじめた就活

去年の5月から就活をはじめて、自己分析したり、企業説明会を受けたり、エントリーシートを書いたり、ひととおりの就職活動を、半年間の時間をかけて行った。
その中で、二つ思ったことがある。
まず、今は昔よりも、情報も選択肢も増えて自由になったと言うけれど、選択肢は増えても、新卒一括採用の制度が続く限り、就職活動に自由はない。ということ。(こんなことを言ったら、上の世代の人には生意気だと思われてしまうかもしれないが…)
そして、どんなに自己分析をして、自分のなりたい姿を考えていても、エントリーシートや選考を受けていると、就職の目的が自分の武器を身につけるためではなく、企業に入社することに、いつのまにか変わってしまうこと。

そんなこんなで、就職活動に対して「本当にこの進め方でいいのか?」というもやもやを持ちながらも、パソコンの画面上では、採用担当者の前で、作り笑いをする日々を過ごしていた。


・効率は良くない、オンラインイベント

もやもやしながら就活をしていて、「このままでは就活の目的を見失う!」と思い、何か大人と関われることをしようと考えはじめた。そこで、ずっと自分でイベントを企画して開催してみたいという想いはあったのを思い出し、オンラインイベント「会い言葉」を開催することにした。

オンラインイベント「会い言葉」
「会言葉」とはゲストに”会うための言葉”をを示していて、言葉を使ってゲストの人柄に迫る内容のイベントである。

オンラインイベントは、働いている人ともっと話したい、関わりたい、知りたいの一心でやっていた。けれど、オンラインイベントは、開催できたとしても、1カ月に一回であったし、話しを聞きたいなら、イベントよりも一対一で話した方が、短時間で深く相手のことを知れたかもしれない。

でも、効率が悪いと分かっていても、一対一で話すよりも、イベントでなければいけないと思っていた。イベントにこだわり続けた理由は、自分の中で就活が、自分が行きたい企業を考える・探す時間ではなく、自分のなりたい姿を考え続ける時間に変化していたからである。


・自分のなりたい姿を考え続けられた理由

自分のなりたい姿って、自分で考えただけでは見つからなくて。こうなりたい!という像が浮かび上がったとしても、「自分にできるのか?向いているのか?新卒でやることなのか?」とか、いろいろ考えだしたら止まらなくて、なりたい姿が見つかったはずなのに、気づいたら足元が固まっていて、その場から動けない状態に陥る。

イベントを開催するとき、このゲストの人には、自分はこう映ってほしいなとか、参加者にこういう風に感じてほしいなとか、相手の中にイベント主催者として存在することを、意識して振る舞う。
主催者としての自分の姿を、考えて、実行する、評価をもらう。これを何度も繰り返すことで、自分のなりたい姿を積み重ねていったのかもしれない。


なりたい姿を考える続けることができたのは、これまで出会った大人が深く関係しているように思う。


・地方を盛り上げるという一つの目標に奮闘する大人
・自分たちの暮らしに誇りを持ちながら生活している大人
・社会に対してこうしたい、こうありたいを示し続けている大人
・どんなことに対しても、ワクワクする気持ちを持ち続けて、自分なりの解を持ち、解が分からなければ真正面から、自分自身に問える大人
・誰に対しても対等で、相手に愛を伝えることを恥ずかしがらない、何事にも全力な大人


こうして見てみると、自分のなりたい姿を考え続ける大人たちと出会い、学ぶことができたから、最後の最後まで自分のなりたい姿が見つかると信じ、考え続けられたのだと思う。


・私の就活

私にとっての就活は、
「自分のなりたい姿を考え続けた時間」
「好きだと思える企業を見つけるための時間」だと思う。

就活には正解がない。だから、自分の就活の考え方が正しいとは思っていないし、もしかしたら、もっといいやり方で、もっと違う企業に出会っていたかもしれない。でも、私は私の就活にすごく納得している。そう納得しているのだ。

プロデューサーになるという夢を見つけられたこと、プロデューサーという職を教えてくれたこと、働くとは何なのかを考えるきっかけをくれたこと。
全てが、就活をしなければ見えなかった、出会うことがなかった解。
と言いつつも、就活はつらいよ~と周りに言うと思う。



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