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住宅ローンの考え方の変化 ~隠岐育ち松江市在住FPの豆知識~

皆さんこんにちは!
島根県松江市のファイナンシャルプランナーのかみです。

弊所HPからnoteへ移設のため、過去の記事を掲載しています。
今でも役立つ内容ですので読んでいただけたら嬉しいです。

2018.2.28 住宅ローンの考え方の変化

消費税10%引き上げを前に、家を建てられる方が増えていますね。金融機関で融資を受ける方も多いと思います。

そこで今回は住宅ローンの考え方について少し触れてみたいと思います。

皆さんは住宅ローンを組む際、どんなことを考えていますか?


・頭金は20%くらい入れて、借入額は少なめにしたい。

・できれば短期間で払い終えたい。

・まとまったお金があれば、繰り上げ返済をしたい


こんなふうにお考えの方はいらっしゃいませんか?

執筆をされているFPさんたちもこのような記事を書かれていますので、これが一般論になっているように見えます。

間違ってはいないかもしれません。10年前、20年前なら。そして住宅ローンのことだけを考えた場合は・・・

実は一昨年までは私も同じ考えでした。利息を軽減しようと思い、繰り上げ返済もしました。

繰り上げ返済をしたことで、数年分の利息軽減が出来ましたし、その時は満足しました。

しかし手元の資金を運用した方が、軽減した利息よりも多くなることに、後になって気が付きました。

例で確認してみましょうか。


例)全期間固定型ローン 金利1.3%  借入額3000万円  返済期間30年  

            毎月返済額10万円  ボーナス払いなし


  ・5年後、300万円を繰り上げ返済(期間短縮型の場合)すると 

      返済期間3年4ヵ月短縮 利息軽減額105万円・・・①

      返済終了後、10万円を3年4ヵ月、運用利回り3%で運用した場合 420万円・・・②

      ① + ② = 525万円


  ・繰り上げ返済なしで、300万円を年平均利回り3%で25年間運用した場合・・・525万円  

どちらを選んでも変わりはないようです。

ただし繰り上げ返済の場合、利息軽減額を加味していますので、25年後のキャッシュ(お金)で見ると、

   繰り上げ返済あり・・・420万円  繰り上げ返済なし・・・525万円     

と繰り上げ返済をしない方が、手元に残るお金は多くなります。


では、年平均利回り4%で運用した場合はどうでしょう。


  ・繰り上げ返済なしで、300万円を年平均利回り4%で25年間運用した場合・・・600万円 

      

  ・上記①+②を600万円にするには・・・

         600万円 - 105万円 = 495万円


 返済終了後、10万円を3年4ヵ月運用して495万円にするには、 運用均利回り12%が必要となります。

 これはさすがに厳しいですね!


 結果、3%以上で運用できるのであれば、繰り上げ返済しない方がお得という事になります。

 出来ないことはなさそうですね。


これは私の失敗談ですが、住宅ローン等、お金に関する考え方は時代によって変わってくるという事です。

繰り上げ返済をした方が良い時代もあれば、しない方がよい時代もある。

金利の低い住宅ローンを、無理に繰り上げ返済する必要はなかったのですね。

当時の私は、住宅ローンのことだけを考えており、ライフプランに沿った将来の資産形成など考えていなかったのです。


いろんな考え方があるとは思いますが、このブログをご覧になっている皆さんには、将来のことまでしっかりと考えて、住宅ローン等の金融用品を利用していただきたいと思っています。

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