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クリティカル・アナリティクス【競争力養成プログラム】

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日々のゼミで行なっているクリティカル・アナリティクス(略称:CA)をまとめて、発信しています。
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2023年6月の記事一覧

2023年6月29日 サブゼミCA

テーマ 「パチンコを法律で禁止すべきか?」 記事 先日、国会でIR(統合型カジノリゾート)に関する法案が通過し、2029年の開設に向けて、大阪府、大阪市、政府のそれぞれで準備が進められている。このIRは年間年間5千億円以上という収入を想定しているが、実現できるのかは不透明な部分が多い。2023年5月30日の記事によると大阪市では、カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備計画が国から認定されたことを受け、大阪府・市は29日、ギャンブル依存症対策を担う新たな組織の役割につい

6月22日4回生ゼミCA【学校での「あだ名禁止」に対する是非】

ここでは、6月22日3限の4回生ゼミで実施されたCA(テーマ:学校での「あだ名禁止」に対する是非)の議論の内容についてまとめる。 記事【あだ名禁止の経緯】 学校での「あだ名禁止」の動きは、いじめ全盛の1990年代後半から見られ始めた。いじめ事案では「嫌なあだ名で呼ばれた」という被害者の言葉が必ず出てくるのでいじめ防止の観点から「あだ名禁止」の気運が高まったことになる。のち、2013年施行のいじめ防止対策推進法、2017年発表の国のガイドラインを受け、いじめの早期発見のために

6月29日サブゼミCA【日本におけるムスリム・フレンドリー(Muslim Friendly)について】

記事  近年、日本におけるイスラーム教徒(Muslim,ムスリム)の人口が増えつつあり、朝日新聞デジタル(2023年5月6日)によると、2020年末まで、日本人ムスリムを含めて、約23万人が滞在しており、10年前から倍増しているようである。そこで、「ムスリムに優しい環境」という課題が注目を集めている訳である。では、どのような「環境」はムスリムが求めているのか?  日本のムスリムたちが直面している課題としては、イスラーム教の規則と日常生活との葛藤である。例えば、ハラール認証の

2023年6月8日 4回生ゼミCA

テーマ 「ミス/ミスターコンクールの開催に関する是非について」 記事 日本では多くの大学でミスコン、ミスターコンといったイベントが開催されている。このイベントをひとことで説明するならば出場者の中で外見や容姿が最も優れている人を選ぶものであった。しかし、昨今ルッキズムによる差別の助長が叫ばれる中で、このような外見や容姿で参加者を競わせることがルッキズムであるとの批判にされらせてきた。実際に上智大学では2020年にミスコンを廃止し、「ソフィアンズコンテスト」を新たに設立した

2023年6月15日 サブゼミCA

テーマ 「入管難民法を改正すべきか?」 記事 法務省によると、現在、日本の入管難民法における問題には、「送還忌避問題」、「収容を巡る諸問題」と「紛争避難民など確実に保護する制度が不十分」三つがある。その中では、「送還忌避問題」と「収容を巡る諸問題」に対応する法改正が国会だけでなく、日本社会において広く議論されている。今回のCAは主に「送還忌避問題」に対する法改正について議論したいと考える。   「送還忌避問題」の現状とは、入管法に定められた退去を強制する理由(退去強制事

CAって何?今日のCAは…

雛菜です。こんにちは! 今日は私のゼミで行っている通称CA(クリティカル・アナリクス)の議論に関して投稿したいと思います。  そもそもろんCAって何?って話になると思うので、CAの内容について大まかにお話ししたいと思います。 CAとは、「1人対全員」という独特の形式で行うディベート・トレーニング法です。これを行うことで、「批判的分析力を磨く場」を自ら創るというものです。    このトレーニング法では、まず1人が「立論者」となります。立論者は、事前に社会問題の1つを取り上げて

サブゼミCAの議題「障碍者の『雇用代行ビジネス』を規制すべきか否か」

 私が所属する上久保ゼミでは1人対N人の構図でクリティカル・アナリティクス(CA)を実施しています。毎週3限ある授業時間のなか、合計5個の議題を各40分で扱っています。 今回のCAで題材とした問題 「雇用代行ビジネス」を規制すべきか否か 障碍者雇用と法定雇用率  戦傷者を想定した1960年制定の「身体障害者雇用促進法」を前身として、障害者雇用促進法は法改正に伴い発達・知的障碍者(1997年)、精神障碍者(2006-8年)と対象を拡大してきた。法定雇用率とは企業の従業員に占

6月8日サブゼミCA【世襲政治家を法律で禁止するべきか否か】

ここでは、6月8日1限のサブゼミで実施されたCA(テーマ:世襲政治家を法律で禁止するべきか否か)の議論の内容についてまとめる。 記事朝日新聞、2023年2月17日 「永田町『世襲天国』で“首相ガチャ” 小泉進次郎、福田達夫、小渕優子、加藤鮎子、鈴木貴子…」 2021年の自民党総裁選を勝ち抜き、総理の座を射止めて1年後、岸田氏は長男の翔太郎氏を政務担当の総理秘書官に抜擢したが、翔太郎氏を秘書官に起用したのは「岸田家4代」への布石と見られ、文雄氏も父・文武氏の秘書から政界での