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【読書日記】5/29クンマーシュペックの母より我が子へ「翻訳できない世界のことば/サンダース」

翻訳できない世界のことば 
エラ・フランシス・サンダース 著  前田まゆみ 訳 
創元社

今日は、「読書」よりも「日記」比重の回です。

週末、私が持ち帰り仕事をする横で子供が勉強をしておりました。

「関東のお雑煮のおもちってどんなの?丸い?四角?」
不意に尋ねられて、「急にどうしたの?家庭科?」と問うと「社会のワークブックの問題」とのこと。
「何、その問題。クイズじゃないんだから。そんなの覚えさせたって仕方ないでしょうに。」とうっかりぽろりと口にでてしまって焦る。

慌ててフォロー。
地域によって食文化が異なるということや自分たちの郷土ではどんな料理なのかを知るのは大事なこと。
そして、なぜその食材を使うのかは、気候や風土の関係の他に交易・流通にも影響を受けるからそこを考えてみると面白いと思うよ、と。何とかそれらしくまとめたけれど。

しばらくして「MOTTAINAIとかも覚えなくて良いよね?」と言い出した。
ああ、しまった、ま~た教育失敗した。やっぱりワークブックは適当にやれば良いと思っちゃったよ、なんでこういうところだけ素直に聞くんだ。と悔やみつつ。
「マータイさんのMOTTAINAI運動のこと?それは一般常識だから知っておいて。」とかいつまんでワンガリ・マータイさんについて説明しました。

子「MOTTAINAIって日本語だよね、なんで?」
私「物を大切にして、きちんと使い切る、捨てない、再利用するという姿勢と自然を敬う気持ちをひとことであらわすのが もったいない、で他の言語ではうまく表すことばがないんですって」
子「他にもそういうことばがあるの?」

我が子よ、良い質問じゃ。
しかし、学べ、この母にそんな質問すると・・・後が長いよ。
と、いうわけで、引っ張り出したる本書。

「ことば」が好きな方たちにとっては、有名すぎる本書なので今更感想もなにもないのですが「世界中のすてきなことば」の見本市。
たとえば・・・

「モーンガータ」 水面にうつった道のように見える月明かり
「キリグ」 おなかの中に蝶が舞っている気分。たいていロマンチックなことやすてきなことが起きたときに感じる。
「ナーズ」 だれかに無条件に愛されることによって生まれてくる 自信と心の安定

翻訳できない世界のことば

さて、子どもはどんなことばが好きかな、と思っていると
「クンマーシュペック」を見つけてげらげら笑っている。

「クンマーシュペック」 直訳すると「悲しいベーコン」食べすぎがつづいて太ること

翻訳できない世界のことば

「これ、お母さんじゃん!」
・・・我が子よ、学べ。口はわざわいの元だ。
 そして、ワークブックは真面目にやってね。


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