虹色のかめと花笑のさる

本が好き。 「ほんは なかみをこころとあたまにいれなくちゃ(Byがちょうのペチューニア…

虹色のかめと花笑のさる

本が好き。 「ほんは なかみをこころとあたまにいれなくちゃ(Byがちょうのペチューニア)」

マガジン

  • 花虹源氏覚書

    源氏物語を原文で読むことに挑戦しています。 読んだところの記録代わりに書いています。 源氏の子孫の姫に語り聞かせている設定です

  • 絵本がすき

    読書日記の中から絵本(に類するもの)をまとめます

  • 詩歌の栞

    私のすきな詩・短歌・俳句に関する記事、詩歌関連の読書日記の記事をまとめました

  • 歴史・時代小説~いつか来た道~

    読書日記から歴史に関する本、時代小説などをまとめました

  • 私の100冊

    プロフィールとして「私をつくってきた100冊」をまとめました。主に子供時代、学生時代に読んでいたものが多いです。思い出話も含めて語っていきたいと思います。既にその本にふれている記事も紹介がてらこちらにまとめます

最近の記事

  • 固定された記事

【雑記】6/1 遅ればせながら、自己紹介など。

今日は6月1日。 noteを始めて半年を迎えます。 今更ではありますが、自己紹介も兼ねて記載しておきたいと思います。 noteを始めた理由とここで書いている記事について 昨年末、残り少ない寅年を惜しみ、焦っておりました。 私は、この12年間いったい何をしていたのだろう、このままでは、あっという間に次の寅年がきて、私は還暦になってしまう! 成長していないどころか、睡眠不足に耐えられなくなったし、細かい文字が見えにくくなったし老化していく一方・・・。 おおいに焦って考えた結果

    • 花虹源氏覚書~第二帖帚木(五)

      昔々その昔、帝の御子に光る君と呼ばれるお方がおられました。 源の姓を賜り臣下となられましたが、三人のお子様は、お一人は帝に お一人は皇后に お一人は人臣の位を極められたそうな。 そのお血筋の末の末、千年を経た世のとある姫さまに教育係の女房が語る光源氏の君の物語 帚木(その一)はこちら 帚木その五むかしがたりをいたしましょう 光る君は、方違え先の紀伊守の邸で、故・衛門督の娘と思いがけず一夜を共になさいました。 夏の短夜、暁の光で見た女君は、特に美しいということはございませ

      • 今日は中秋の名月ですね。さきほど、大きなまんまるお月様をお迎えしました。 高速道路わきにこのススキのようなシロガネヨシが出てくると、どんなに暑くてもああ、秋だなあと思います。 彼岸花の赤 金色の稲穂 ありがたいことです。

        • 【読書日記R6】9/16 この土地で生きていく「うらはぐさ風土記/中島京子」

          米国から三十年ぶりに帰国した田ノ岡沙希は「うらはぐさ地区」と呼ばれる武蔵野の一角にある一軒家、高齢者施設に入居した伯父の留守宅を借りることになりました。 幼い頃より伯父一家をときおり訪ねてきていた町、また、沙希がこれから教鞭をとる近くの女子大学は沙希自身の母校であり学生時代はこの町で独り暮らしをしていました。 だからこの町には馴染みがあるはずなのに、数十年ぶりの帰国のせいか、コロナ禍で人と人の結びつきが断たれているせいか、よそよそしく全く違ってしまったように感じます。 ま

        • 固定された記事

        【雑記】6/1 遅ればせながら、自己紹介など。

        マガジン

        • 花虹源氏覚書
          13本
        • 絵本がすき
          61本
        • 詩歌の栞
          46本
        • 歴史・時代小説~いつか来た道~
          27本
        • 私の100冊
          29本

        記事

          【雑記R6】9/13 幸せなお便りが届きますように

          今日は、宮崎方面でした。休憩に立ち寄った道の駅山之口。 山之口は、薩摩藩と伊東藩の国境だそうで、出入りを厳しく取り締まった御番所があったところだそうです。(もちろん、今は出入り自由) 素敵なポストを見つけました。 旧型の丸いポスト、覚えている方もいると思うのですが、使用しなくなったポストをきれいに塗り直して撮影スポットとしているそうです。 ※今は、郵便ポストとしては使われていないので手紙を投函してはダメです 桃色はハートマークで愛 緑色はクローバーマークで幸運 黄色は虹の

          【雑記R6】9/13 幸せなお便りが届きますように

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(四)

          昔々その昔、帝の御子に光る君と呼ばれるお方がおられました。 源の姓を賜り臣下となられましたが、三人のお子様は、お一人は帝に お一人は皇后に お一人は人臣の位を極められたそうな。 そのお血筋の末の末、千年を経た世のとある姫さまに教育係の女房が語る光源氏の君の物語 帚木(その一)はこちら 帚木その四むかしがたりをいたしましょう 降り続いた雨が上がり、宿直の夜も明けました 帝の御物忌を口実に内裏に居続けた光る君も、さすがに左大臣に憚って退出し、三条の大殿を訪れました 光る君

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(四)

          今日は種子島でした。高速船で約90分。朝早い出港なので、錦江湾に桜島に向かう朝日の道が浮かびます。 船窓のガラス越しなのでちょっとくぐもっていますが、実際はまぶしすぎるほどのきらめきで、爽快な気持ちになる大好きな光景です。 桜島の頂上に竜のような雲が寝そべってました

          今日は種子島でした。高速船で約90分。朝早い出港なので、錦江湾に桜島に向かう朝日の道が浮かびます。 船窓のガラス越しなのでちょっとくぐもっていますが、実際はまぶしすぎるほどのきらめきで、爽快な気持ちになる大好きな光景です。 桜島の頂上に竜のような雲が寝そべってました

          【読書日記R6】9/4 ん?小鞠ちゃん?「Mo story 子猫のモー/ チェ・ヨンジュ」

          Mo story 子猫のモー 作・絵 チェ・ヨンジュ / 翻訳 矢部太郎 発行 玄光社 光る君へ、の素敵従者・乙丸さん(矢部太郎さん)が訳した韓国の絵本。 絵や漫画、最近はエッセイも上梓していましたが、翻訳もこなされるとは。 多才ぶりに驚きながら手に取りましたが、思った以上に素敵な本でした。 子猫のモーの毛並みが、「光る君へ」に出てくる「小鞠ちゃん」に似ているのもなんとなくうれしい。 ある晩、「笑っている光」を見つけた子猫のモーは、その正体を探りに森へと向かいます。

          【読書日記R6】9/4 ん?小鞠ちゃん?「Mo story 子猫のモー/ チェ・ヨンジュ」

          夏が終わりました。今年の夏休みは遠出はせず県内の温泉に一泊。 積読解消できるかな、と目論んだのですが、大浴場、露天風呂、砂蒸しと温泉はしごして、地元食材の美味しいお料理をいただいたら、身も心もゆるゆるとけて 本の世界と夢の世界を行きつ戻りつでございました。

          夏が終わりました。今年の夏休みは遠出はせず県内の温泉に一泊。 積読解消できるかな、と目論んだのですが、大浴場、露天風呂、砂蒸しと温泉はしごして、地元食材の美味しいお料理をいただいたら、身も心もゆるゆるとけて 本の世界と夢の世界を行きつ戻りつでございました。

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(三ノ三)

          帚木その三 三、藤式部丞の話 さて、思いがけず始まった身物語は、藤式部丞の番となりました。 「式部のところには、何やら面白い話があるだろう、さあ、話せ」とせめたてられて「下の下の身分の私めには、お耳に入れるような話はありませぬよ」と卑下して断ってもさらに攻め立てられて、とうとう口を開きました。 「おそるべき賢い女がおりました」と。 私がまだ文章生であったころに出会った、賢い女の話をいたしましょう。 中途半端な博士などではとうていかなわないくらいに学問の才も際立っていて、

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(三ノ三)

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(三ノ二)

          帚木その三 二、頭中将の話~ 宿直の夜は長いものにございます。 「愚か者の話をしようか」 次に語りだしたのは、頭中将でございました。 ひそかに見初めた女人がいたのですよ。 ほんのひと時、かりそめの契りのつもりでしたが思いがけず逢瀬を重ねるうちに、前世からの縁があったのか、子が生まれました。 万事控えめでおとなしく、訪れが久しく絶えても嫌な顔をしたことなど一度もありませんでした。 夜離れが続いた後にふらりとあらわれても「めったに来ない男」向けのつれない仕打ちをすることも

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(三ノ二)

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(三ノ一)

          昔々その昔、帝の御子に光る君と呼ばれるお方がおられました。 源の姓を賜り臣下となられましたが、三人のお子様は、お一人は帝に お一人は皇后に お一人は人臣の位を極められたそうな。 そのお血筋の末の末、千年を経た世のとある姫さまに教育係の女房が語る光源氏の君の物語 帚木(その一)はこちら 帚木その三 一、左馬頭の話むかしがたりをいたしましょう 雨夜の宿直のつれづれに女人の品定めに興じるうちに夜も更けました。 我と彼の境目を曖昧にする夜の暗さゆえでしょうか、光の下では各々が

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(三ノ一)

          ノーベル物理学賞受賞者、赤崎勇氏の顕彰碑「本当にやりたい事をやりとげるあきらめない心を」 夏休みは「やりたいこと」を思う存分できる機会なのに、宿題等で慌ただしくて「やりたいこと」すら見失って不完全燃焼のように見えるのが少し心配 左奥の茂みにちっちゃく西郷隆盛像がありますよ

          ノーベル物理学賞受賞者、赤崎勇氏の顕彰碑「本当にやりたい事をやりとげるあきらめない心を」 夏休みは「やりたいこと」を思う存分できる機会なのに、宿題等で慌ただしくて「やりたいこと」すら見失って不完全燃焼のように見えるのが少し心配 左奥の茂みにちっちゃく西郷隆盛像がありますよ

          【雑記R6】8/19 一字違いが大違い

          夏、道ばたにユリの花が咲きます。 もう少し早い時期にはオレンジ色の、そして今頃は白いユリが道路沿いの土手によく咲いているのを見かけます。 ユリは可憐な姿から園芸植物のように思いますが、野生でも端正な姿はそのままに咲いています。 ここ近年でよく見かける白いユリ。 実は外来植物らしいので単純に愛でてよいものでもあるまいとも思いますが、百合は私の好きな花なので、車で走り行く道々にその姿を追うのは心躍るものです。 私はこの野に咲く百合を「野良百合(ノラユリ)」と呼んでいます。

          【雑記R6】8/19 一字違いが大違い

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(二)

          昔々その昔、帝の御子に光る君と呼ばれるお方がおられました。 源の姓を賜り臣下となられましたが、三人のお子様は、お一人は帝に お一人は皇后に お一人は人臣の位を極められたそうな。 そのお血筋の末の末、千年を経た世のとある姫さまに教育係の女房が語る光源氏の君の物語 帚木(その一)はこちら 帚木その二むかしがたりをいたしましょう 五月雨の降り続く宿直の夜、光る君と頭中将が語り合っておりますと、無聊を慰めんとて取り巻きである左馬頭と藤式部丞が参上いたしました。 ―——「左馬頭

          花虹源氏覚書~第二帖帚木(二)

          【読書日記R6】8/5 樹喜記(樹と出会う喜びを記す)読書編

          昨日、大きな樹の記事を書きました。本当は読書記録とからめて書きたかったのですが、うまくまとまらず樹の写真だけ先に投稿してしまいました。 というわけで、今日は読書編です 「人はかつて樹だった」長田弘 みすず書房 長田弘さんの「大切なことだけが書かれている詩集です」、と帯に記載してある通りで、どこをご紹介したものか迷います。 たとえば「森のなかの出来事」 「大きな樹の後ろに隠れているもの」は長田さんは「すごくきれいな沈黙」「みどりいろの微笑」「音のない音楽」などとあげてい

          【読書日記R6】8/5 樹喜記(樹と出会う喜びを記す)読書編