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ようこそ笑顔神社へ(81)81・81

今回が、第81話になります。
当初、一年くらいかけて第81話まで書く予定でした。
けれど、日付をさかのぼってみると、一ヶ月半くらいで書いていました。
本当に書くことが好きなんだなぁと思いました。

気分がいいので、これから血豆列車に乗って黄色三日月に行こうと思います。

黄色三日月に着くと、珍しく鶴さんとマスターが将棋を指していました。

盤面を見ると、勝負はまだ序盤でした。
ふたりとも腕を組んで考えています。
将棋のことはそんなに分からないのですが、なんとなく雰囲気だけは分かります。

ちなみに今はどんな雰囲気かというと、鶴さんが今から作戦の方針をハッキリさせようという感じでした。
それに対してマスターは、何をしてこられても対応できる、という余裕の表情でした。

鶴さんは作戦の方針を決めたようです。
どうやら、敵陣の中央を突破する狙いのようです。

それに対してマスターは、ふわりと王将を安全な場所に避難させて、これから起こるであろう戦闘に備えました。

亀さんの目には、鶴さんの作戦は少し単調で強引のように映りました。
果たしてうまくいくのでしょうか?

マスターの提案で、ここで一旦、休戦になりました。
亀さんはスパイシートマトジュースを注文しました。

二人の姿を見ていて気づいたことがあります。
それは、自分の頭で考えて決断実行している、ということです。
例えば亀さんが横からああだこうだと言ったとしても、指し手を決めるのは本人なのです。

これは、人生に置き換えることができると思いました。

〈みんなが、「こう指したほうがいいよ」って言ってるからこう指そう〉

というのもひとつの手ですが、それでうまく行かなかったときは悲しいものがあります。
基本的には自分の頭で考えて決断実行することが大切だと思いました。

マスターは、将棋盤を指差して微笑みました。
何のことか分からなかったのですが、勘のいい鶴さんが解説してくれました。

〈将棋盤のマス目の数は81。今回のお話は81話。偶然ですね〉

「なるほど!」

亀さんはビックリして椅子から落ちそうになりました。

それから三人で乾杯しました。
店内には〈Delfonics の La La Means I Love You〉が流れていました。

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