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ようこそ笑顔神社へ(70)テセウスの船・前編

針仕事をしながら、ぼんやりと〈テセウスの船〉について考えていました。

テセウスの船というのは、簡単に説明しますと、
あるところで、テセウスさんの船を大切に保管していました。
けれども、その船は年数が経つにつれて、パーツが古くなっていきました。
そしてそのつど、新しいパーツで修理していきました。
やがて、すべてのパーツが新しくなりました。
その新しいパーツでできた船は、元の船と同じと言えるのでしょうか?

というお話です。

針仕事を終えた亀さんは、針を片づけようと棚の引き出しを開けたところ、左手に持っていたはずの針がなくなっていたのです。
つまり、棚の引き出しを開けたときには、すでに無意識にどこかに置いてしまっていたのです。

亀さんは、記憶を辿ってそぉ〜っと探していきました。
しかし、どこを探しても見つかりません。

亀さんは、気分を変えるために、BAR黄色三日月に行きました。


〜続く〜

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