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11/10 ボディソープ、ミニトマト、朝露


ボディソープを新しいものに変えた。


ここ2年くらいはマシェリのピンク色の女子力の高そうなボディソープを使っていたが、急に思い立って変えてみた。


ドラッグストアでなんとなく目についた「ダイアン ボタニカルボディソープ」の水色、「リフレッシュ&モイスト」だ。



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このボディソープ、「シトラスサボンの香り」とのことだったのだが、実際に使用してその香りをかいだ時、予想以上の「青い」香りに驚いた。




匂いと記憶は密接に繋がっているというが、わたしがこのシトラスサボンの青い香りで思い出したのは、「小学生の時の夏の朝」「実家の庭のミニトマトの枝」だった。





北海道の一軒家の実家の庭では様々な種類の野菜を栽培しているのだが、その中のうちの1つにミニトマトがある。



小学生の夏休み、朝6時半のラジオ体操から弟と帰ってくると、父と一緒に庭でミニトマトを収穫する。朝ごはんに食べるためだ。


そのときの匂いが、このボディソープからするのだ。








北海道の朝。夏とはいえ、朝6時台は少しも暑くなどない。



小学生のわたしの背丈ほどもある枝をかき分け揺らした時、そして朝の光に照らされた真っ赤なミニトマトをもいだ時、あの枝から香る、青い、濃い、強い、「生きている」植物の匂い。



澄んで、静かな、どこまでも突き抜けるような少し冷たい空気、肺を満たす。うっすらとかかる霧。白い朝日。サンダルの足を濡らす朝露。








そんな昔の景色を、このボディソープの匂いをかいだ時に思い出した。







どうやっても戻れない、北海道の美しい夏の朝を、ここ東京で一人裸になる時に、思い出す。




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