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ひとつの愛
家族みんなが寝静まった深夜、
わたしはある人のことを考えていた。
ふと湧いてきた罪悪感と対峙して、
「あなたを愛している人のことを忘れなければ何をしてもいい」
という言葉が浮かび、心が軽くなった瞬間
その人からメールがきた。
素直に喜んで、顔を存分に使ってニコニコしてみた。
そうだった。好きだと思う気持ちに制限はなかったんだとまた気付く。
大切にしたい人はひとりだけという決まりもないし、家族以外は愛してはいけない決まりもない。
愛は自分の中から溢れるくらいになると、より多くの人に愛を注げる。
不足を満たすための愛でなければ、
いくつあってもいいと思う。
独占欲に突き動かされる愛は卒業した。
出会った人と自分との間で、共有できるお互いの役割を全うする。
それが見えるようになるために、
わたしたちは"今がすべて"ということを学んでいる気がする。
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