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金の籠

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#言葉

金の籠  最終話

 その部族には不思議なユルタがあった。  一つのユルタに、たくさんの異民族の人々が住んで…

溝口智子
1年前
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金の籠 23

 それからまた、半年が過ぎた。依子は長く長く伸びた髪を編み上げて働いた。  誰もが嫌がる…

溝口智子
1年前
6

金の籠 22

 元宮は依子の言葉を的確に訳してくれているようだった。けれど話は一向に前に進まない。何度…

溝口智子
1年前
4

金の籠 21

 翌朝、依子と雷三に服と靴が与えられた。依子にはコットンのTシャツとジャージのズボン。雷…

溝口智子
1年前
5

金の籠 20

 それからのことを依子は言葉で表すことができない。  すべては高速で行われ、依子の意見を…

溝口智子
1年前
5

金の籠 19

 二人が話していると男性が目を覚ました。赤ん坊の泣き声に身をよじり、依子の方に目をむけた…

溝口智子
1年前
6

金の籠 18

 いつのまにか、うとうとと眠っていた。目を覚ましたのは、床が小さく揺れたからだった。  依子は雷三の腕の中から身を起こすと真っ暗な中に目を凝らした。いくらそうしていても船倉の中は真の闇で目に入る影もない。  突然ふわりと浮遊感がやってきた。それから急激に降下が始まった。金の籠はころころと転がる。 「依子!」  雷三が依子を抱きしめ金の紐にすがりつく。依子も手を伸ばし籠に触れようとした。床が何度かバウンドして金の紐をつかめないまま、依子は雷三にすがりついた。  暴れ回っ

金の籠 17

 異形は人間たちの保護区の近くまで依子と雷三を送ってくれた。異形が保護区の扉を指差すと二…

溝口智子
1年前
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金の籠 16

 港の場所はすぐにわかった。赤かった通路が唐突にオレンジの敷物に切り替わった。  その先…

溝口智子
1年前
3

金の籠 13

 子供達が閉じ込められていた部屋の扉は大きく開け放たれ、中には何も残っていなかった。二人…

溝口智子
1年前
2

金の籠 15

 それから三日待っても雷三は帰ってこなかった。  この都市には人間を保護する条例があると…

溝口智子
1年前
4

金の籠 14

 銀色の服を着た異形は、乗り物の中に依子たちの姿を見つけると大きく目を見開いた。  その…

溝口智子
1年前
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