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「終身雇用は終わった」のであれば、人事制度ってどうあるべきなんだ?

私は人事のプロではないので、自分なりの意見を投げかけるだけのnoteになっていることを最初にお詫び申し上げます。

人的資源管理を学んでいる上での気付きを発散させているのが今回の内容です。結論から言うと、日本の仕組みは本当によくできてたんですね。けど、よくできすぎていて、変化の激しい今の時代では、なにかを動かすと何かが立たぬという苦しい状況になっているように思います。

日本的経営の三種の神器

以下の3つですね。

・終身雇用制
・年功序列制
・企業別労働組合

当時は、軍隊のような官僚制組織を築き上げて、迅速にオペレーションを遂行することが勝ちパターンだったわけです。いかに早く・安く・歩留まりは良く・大量にモノを作り上げるか。

終身雇用制を高らかに宣言し、しっかり組織に固定させ、その組織のための人材へと育て上げ、年功序列制で長く居続ければ給料上がるよとモチベーションを維持し、企業別労働組合は企業とゆるーくつながりうるさく言わず、終身雇用を担保する。うまく補完しあう仕組み。

とはいえいっぱい作るだけじゃ売れなくなって

市場は飽和している!生活者の好みは多様化している!という叫びが各所で聞こえているわけですが、要するに「同じことをやり続ける」ことの価値が相対的に下がっちゃった、と言えそうです。

年を取れば偉くなれるからと言われ続け、上司からの圧力や家族からのプレッシャーにさらされ、もう少しで悠々自適な立場だ!と思っていたけど、なんか気付いたら自律しろ!終身雇用は無理!現場の対応力だ!とか言われると、ずっと頑張ってきた人が不憫でならない。

その人の責任だと言うのも酷で、だって社会はそうだったんだもん、っていう咽び泣きが聞こえてきます。

人に仕事がついている

目まぐるしく環境が変わり不確実性の高い現在、上意下達の意思決定ではスピード感が出ず、まずやってみること打ち手の多さ修正するスピードが物を言います。

なので人事システムもそんな強い現場をつくっていくために変革される必要があるのでしょう。

でも欧米みたいに「あんたの仕事はこれ、あんたはそれ。役割以上は不要だからね!」というのも、そもそも仕事の区切り方が誤っていたら、というリスクはありそうです。

日本型経営では「人に仕事をつける」という考えで、人と人の仕事の境目が曖昧になりがちです。うまく調整しないと「あれ?君と君は同じ仕事をしてる?」とかなってしまいそうですが、そこをうまく「すりあわせ」てきたのが日本的経営の優れているところ。そしてそれはこれからも役立ちそうなスキルなように感じます。

現場ファースト人事制度

人的資源管理においては、人事システムは4つのサブシステムから構成されています。

・採用/配置
・評価
・報酬
・能力開発

現場がスピード感を持って打ち手をやりまくる強い組織に必要な、この4つに必要なものは何なんでしょう。冒頭で述べたとおり、ここからは意見をだーっと並べてみたいと思います。

採用と配置、そして能力開発ははいかに「組織が動く全体感を掴んでもらう」ためにどうするかを考えたほうが良さそうです。ここで言う全体感とは、「市場と自社を俯瞰的に見れる力」と「次を決める力」です。

昔からジョブローテーションという仕組みはありますが、ただ配置転換されて、その場の仕事のやり方を覚えるだけでは意味がないかもしれません。大事なのは歯車になることではなく、歯車同士の噛み合わせを修正すること。積極的に会社はどう動くか・動かすか、ということが近くで見れたり、フレッシュな目で参加できる機会を与えるとよいのかもしれません。

幹部候補採用みたいなことをやっている会社もあるようですが、事業部長クラスでなくても現場でバシッと意思決定できて動かせる人が増えていくと強い組織になりそうですね。それを制度が底で支えないとですね。

あとはその人がこなす仕事のレベルや意義の高さを評価し、報酬に反映する必要がありそうです。シンプルにそうしないと、辞めそう

その点で最近痺れたのはベルフェイスさんの人事制度です。

これまさに日本的経営の課題である「企業特化の力しかつけられない」ということも完全に逆手にとって、「どこにでも通用する力をつけてあげるよ」という自信も垣間見えたし、「あなたの仕事の大きさに応じて正当な評価をするよ」ということを社内外へ鮮烈に届けた点に痺れました。(めちゃくちゃ利益稼いでいるしキャッシュもあるし、という前提がないとできないなコレ、というのもある意味痺れた)

まとめ

現場力が求められているとするのであれば、強い現場を生む仕組み・評価する仕組み・相応の報酬を与える仕組みはセットだなと。ただ、今の大企業の制度設計だと、何かを部分的に取り入れても、部分最適にしかならないから、勇気ある抜本的な改革がいるんじゃないかなと。。。

BtoBマーケティングのプロを目指すため、日々精進しています! ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます! スキくれる方はみんな大スキです(*´ω`*)