マガジンのカバー画像

うたまとめ

44
これまでnoteに公開してきた詩群をここに紹介しておきます。
運営しているクリエイター

#私の作品紹介

自由律俳句「幼い頃の記憶が金魚のように揺れている」

水槽を 見つめ続ける こぽこぽと 空気の音が 響き続ける たぶんこの 金魚とはもう お別れだ いつか未来で 会えたらいいな あれは、どこかの店だったか。 たくさんの魚が、色々な水槽に入れられ、柔軟な動きをし、泳いでいた。 周りに、近づいてくる人はなくて、僕は、水槽の魚の寿命を想像しつつ、彼らとの未来の在り方を、誰にも理解されないとかすかに思いつつ、模索していた。

自由律俳句52選~こだわりの味~

勝手に、ということになるかもしれませんが、自由律俳句作ってみました。 52句あります。 この記事に関しては、僕が勝手にキャッキャッと楽しんでいる部分が大きいかもしれず、今回は、ほぼ自分のために書き記します(目的としては、エックスに活用したり、ストレス解消に利用したり、お題をもとに自由律俳句、という新しい詩の記事を検討したりし、この記事の形式が、今までより少し古くなる可能性もあるため)。 読みたい方は、ぜひ、読んでみてくださいね。 クオリティは高めを意識していますので、

自由律俳句「コンクリートに落ちた箱の中にお菓子」

ついやって しまった時は すでにもう 箱の中身は イメージできる すこしだけ 時を待っても 変わらない 現状を知り 箱を開けます お菓子を喜んで手に入れたものの、そのお菓子が台無しになる瞬間は、日常の中にさりげなく登場する。 ソフトクリームが、うっかり、夏の日差しに溶けてしまったようなものだ(アリにとっては、おそらくよいこと)。 コンクリートに落ちた時の箱の「バン!」という音が、せつなすぎる……。

自由律俳句「畳の上を裸足で歩く」

靴下を 履かないままで 畳上 フェタフェタ歩く 少しすずしい なつかしい 足の感触 思い出す 季節が夏に 向かい出すから 畳の手触り、いや、足触りを経験したことがある人は、どれくらいいるだろうか。 足と地面、もしくは畳と、自分が一体になっている感覚。 そして、自然の、やさしいふるさとのような、足触り……。

かめれもんの新作・自由律俳句33選

新作の自由律俳句を、33句まとめました。 すでに作成している自由律俳句から厳選し、前回の107句よりも、少し質の高い句を選定することを心がけました。 前回よりも、短時間で、気軽に読みやすくなったと思うので、時間がある時に、よかったらご賞味ください。 それでは、どうぞ。 議論していることに満足している つまようじの使い道に困る 警官に手を挙げるように犬の前を進む 晴天の下持ち運ぶバケツの水 よくわからないスポーツの練習をしている 跳び箱を跳べたからなんだという

新作・自由律俳句107句(ズラッと並べておる)

エックスで、自作の自由律俳句をたくさん紹介したい気持ちがあったのですが、どうやら投稿頻度を上げづらそうなので、こちらのnoteから投稿させていただきます。 質は微妙かもしれません。新作(初出し)107句がウリとなっています。 それでは、どうぞ。 もしかしたら霊能力あるかもしれません 慕われているように見えている 水族館の暗闇に光るスマホ たばこの煙を避けて通る 死にかけの虫の命を救えた 対処できるが対処し続けたくはない たまには筋トレをしてみる かろうじて

ツイッター7選詩【簡潔にまとめました】Part.4

こんにちは。かめれもんです。 僕は、ツイッターで、詩を書いています(現在は、中断していますが)。 溜まった詩をこれ以上誰にも見られない、というのはもったいない、と思いましたので、今回も7つの詩を選び抜きました。 皆さんに読んでいただいて、少しでも心が楽になる等あれば、幸いです。 それでは、始めていきましょう。 以上となります。 現在、執筆している時期は年末ですが、秋という季節の詩も入っています。 ちょっと、長めの詩もありましたね。 それ以外は、穏やかで明るく、

ツイッター7選詩【簡潔にまとめました】Part.3

こんにちは。 僕の名前は、かめれもんと言います。 ツイッターで、詩を、書かせていただいています。 今回も、ツイッターの詩がたまってきましたので、まとめておきますね。 今回の記事から、7選詩に、ボリュームアップしました。 楽しんでもらえると、幸いです。 それでは、始めていきます。 いかがだったでしょうか。 気になる詩があれば、とてもうれしく思います。 個人的には、「急いで 急いで」で始まる詩がよかったのかな、と思います。 詩といえば、自己啓発みたいなものを浮

ツイッター5選詩【簡潔にまとめました】Part.2

かめれもん(僕)は、ツイッターにて、詩を書いています。 ツイッターに書いていると、どうしても、作品は流れていってしまいます。 そこで、noteの記事にて、最近の詩群を選定し、5つまとめてみました。 ゆっくり、ご覧いただいても、パッパッとツイッターのように、見てもらっても構いません。 それでは、始めます。 はい。今回は、この辺で。 短かったら、すみません(その辺は、かめれもんのツイッターにて、最新詩をご確認ください)。 後半に、画像ツイートも入れてみました。 一

ツイッターの5選詩【読みやすく、まとめてます】

かめれもんのツイッターでお送りする詩が溜まってきましたので、5つほど選び抜き、まとめておきます。 気になる詩が1つでもあれば、幸いです。 それでは、どうぞ。 以上となります。 短かったでしょうか。 詩は、軽く読み流すのもいいですが、じっくり向き合ってみることで得られる味わい深さもあります。 まあ、僕の詩に、その味わい深さがあるかどうかは分かりませんが。 ツイッターでは、軽めの詩を作っていますので、少し味わい深さは減っているかもしれません。 よかったらでいいので

短詩「夏バテの時間」p.4

夏バテになると 力が 入らない 脱力 脱力 脱力 脱落はしないまま 海月になっちゃお あ でも ここは海じゃねえ 海じゃねえ なら どうする? 車で 行こうにも 暑いし あったま パンクするぜ 海月だったら 山奥で ひからびるや ないかい! もういいや ここでいい ここでいい このまま リラックスして 僕は死ぬのかな いつか死ぬんだ だから生きよう そもそも生きていることが 死のように不思議なことさ 夏バテもそう なぜ このような一見 無意味に思えるような

以前、noteに投稿した詩(宇宙の珈琲)とリニューアル版を書いてみた。

以前、noteに投稿した詩を振り返るコーナー。 今回は、「うたまとめ」というマガジンに収録されている「宇宙の珈琲」をリニューアル。 よかったら、見てもらえるとうれしいです↓ ↓ ↓ ↓ 「宇宙の珈琲」(過去に投稿したバージョン) 何もない マグカップの中の 透明な空間 それは宇宙 そこに火傷しそうな 熱いコーヒーを注ぐ もしかするとあの宇宙 を覆い尽くすあの黒い 物体は私たちには寒い 空間だけれど 宇宙にとっては あったかく黒い コーヒー

短詩「僕は歌を歌いたかった」p.3

僕が 詩を書く理由 それは歌いたかったからだ もともと音楽は好きだった けれど 楽器は奏でられなかったし 歌えば 先生に苦笑いされたのを洞察した 音楽が好きゆえに テストで100点を取れば 頭でっかちのようなことを言われ 落ち込んだ けれど 詩なら 歌える 誰にでも 広く門戸が開かれている 僕は歌った 世界の中で 世界の中にいることが 僕が歌う理由だ 僕は歌い続ける 詩に愛されたから 音楽にはそっぽ向かれたけれど 詩には愛された 僕は歌う 世界を愛し 世界に 愛され

短詩「夏の花びら」p.1

身軽になっていく 心も 体も 暑さによって 高く舞い上がる モンシロチョウ 窓から見える 曇り空 僕の目は灰色の潤み やがて 雨の匂いが 風に乗って 流れてくる 森の合間の川の流れ とんぼが 飛んでる 2人の親子が いた 黙って 川を 見つめていた 父はスマホを見つめて 座っている 僕はスマホを 持っていないから 夏の風を感じてみた パソコンを開き 扇風機を かけ エアコンをかけず タイピングをして 空想している昼間