新時代の営業〜鬼速PDCAの著者の『営業』から学ぶ仮説思考〜

ITベンチャー20卒内定者から見た"営業"

この度、春から名古屋のITベンチャーのビジネス職(営業)に就職します。その入社準備として、これから読書レポートを更新していきます。第1弾は『鬼速PDCA』著者・冨田和成さんの『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて」』についてです。

イベント解像度アップのために―学びの目的―

昨年の11月(2019/11/25)、セレブリックスさんの営業イベント「TOKYO SALES COLLECTION 2019」に参加しました。そしてそこで、
【これからの営業はモノ売りから事業パートナーへ。コミュニケーションのプロとして、事業成功へ導くのが営業である】
というテーマについて、現役トップ営業マンの方々のアツいトークセッションを聴きました。特に印象に残ったのが

・とにかくgiveに徹すること
・想像力が大事
・ファンを増やす

という3点(とても絞っています!)だったのですが、ではどのようなプロセスで事業パートナーになれるのか?という点について解像度を上げるために、営業の本を読むことにしました。
そして、その中でも特に「新時代に向け、営業をアップデートするためのノウハウ」について取りあげている本書をまずは選びました。

この本、解像度高すぎます。―本の概要―

『営業』によると、これからの営業の姿は5つのパターンがあり、そのために身に付けるべき姿は4つある、とのこと。

【これからの営業の姿】
・組織的な改革
・型で乗り切る
・最適化されたセールストーク
・仮説営業
・マーケティング重視
【営業アップデートのために身に付けるべき力】
・仮説思考力
・因数分解力
・確率論的思考法
・PDCAを回し続ける力
(『営業』29頁)

と、営業スキルとして上記の内容が挙げられています。

そして、本の構成は、まず4つの力についてこれでもか、というぐらい因数分解した解説をしまくった後、営業の手法について、マーケティングとセールスの2つのプロセスに分けて説明していきます。

特にビビっときたところ―学びの成果―

本全体として図や例が多く載っており、非常に情報量が多く、また解像度が高いです。その中でも、新米営業としてまずは力をいれたいのが、アポ取得。そのために役立ちそうだと感じたのは以下の2点です。

①仮説思考に役立つツール
②突破できるアプローチ法

①仮説思考に役立つツール
については、以下のものが挙げられています。

・企業ホームページ、業界団体ホームページ
・ブログ、SNS
・講演、インタビュー記事、書籍
・企業情報データベース
・登記簿謄本
・業界地図
(『営業』102頁)

そして、これらのツールを使い、情報収集をして、相手のニーズの仮説を事前に立てることで、「こいつ、わかっているな」と信用されやすくなり、また、ヒアリングの手間が軽減でき、課題にいち早く到達できる(『営業』97頁)そうです。
これらは一見時間がかかりそうに見えますが、習慣化して自分なりの型を作ることで結果的に量も質も上げることが可能になるとのことなので、根気強く模索していきたいと思います。


②突破できるアプローチ法

テレアポでも飛び込みでも、受付突破が一番難しい。そして、突破できるときは次のパターンのどちらかであるそう。

・自分と相手(経営者や担当者など)との関連性を感じてもらう
・提案と相手のニーズとの関連性を感じてもらう
『営業』(135,138頁)

『営業』によると、相手企業の受付にとってこちらはわかりやすくいえば「侵入者」であり、当然こちらの一方的な押し売り営業は業務の妨げになるという意味で侵入者扱いされてしまうといいます。(『営業』134頁)
だからこそ、①で紹介した事前準備の結果から関連するものを伝えることや、相手のニーズに敵う提案をこちらから積極的に伝えることで、アポ取得への第一歩を図ることが重要なのだといえます。具体的なアクションの中からいくつかの例を以下に抜粋します。

・「○○の会でお会いしまして...」
・「社長の今朝のSNSを見て驚いたので...」
・「積極的に採用されているにも関わらず、社員数が増えていないのを拝見して、社員の離職率が高いと思い、その対策として(中略)する話を社長に直接ご判断願いたいのですが...」
・「今年度の御社の業績を大きく左右する話ですので、一応、社長のご判断を仰いだ方がよいかと思いますが...」
(『営業』136,140頁)

1から10までこの通りに、という訳ではなく、様々なパターンを実践するなかで受付突破率を上げるPDCAを回し続けていきたいと思います。

この本はものすごく論理的でプロセスが細かく載っています。数学でいう参考書のようなもので、一読しただけでは習得は難しいかもしれません。手元において何度も確認しながら、何度も実践に落とし込むことで、実力に繋がるはず。ぜひ営業のバイブルとしてお役立てください。

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