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外国人観光客と日本のレストラン / 1インバウンドとして見た日本(3)

こんにちは、Kametaroでございます。
いかがお過ごしでしょうか。

海外在住の私が日本に一時帰国した際、1インバウンドとして見た日本のエピソード第3弾でございます。
過去2本の記事は下記からご参照ください。

さて、第3弾は食事・レストランまわりで感じたエピソードをご紹介します。どうぞお付き合いください。


コロナ禍を終えネット予約が一般化

私が中国に転勤したのは2021年7月です。コロナ禍はまだまだ続き、欧州は開放に向かっていたものの中国はデルタ株も上陸していないタイミングです。日本でも飲食産業は自粛で大苦戦。特に宴会はご法度に近い空気が流れておりました。

ですので、私は2020年以来レストランを夜予約して訪れるという機会が限られたものでした。おそらくこの数年でしょうか、ネット予約が一気に一般化した印象があります。

そのプラットフォームは、
・ホットペッパー
・食べログ
・テーブルチェック
・一休
・オープンテーブル
あたりでしょうか。まだ、日本国産プラットフォームが優勢なように思います。このあたりは、手数料が欧米に流れず国内に落ちるということで好意的に捉えています。

一方で、海外プラットフォームが少ないことは外国人観光客にとって障壁になっているように思われました。外国人観光客を呼び込みたい業態は、海外プラットフォームへ対応しているでしょうし、そうでなければ対応していないなど選別しているのかな、とも思わされました。

いずれにしても「電話のみ」というのはむしろ少数派のような印象を受けました。

旅行者のノーショーは多そう / ノーショーフィー デポジット課金は必須化?

外国人観光客は、実に日本のレストランを良く知っているように思います。ソーシャルメディアでの拡散で、日本のニッチなレストラン・カフェなども拡散され多くの方が訪れているような印象があります。

しかし、外国人観光客のレストラン予約は前述したような海外オンライン予約プラットフォームの対応レストランがまだまだ少ないだろうことに加え、もう一つの障壁を感じました。
それは、恐らく多いであろうノーショーの存在です。予約をすっぽかす行為のことですね。

一例として、銀座の焼き鳥屋さんを紹介します。
以下のような文が載っています。

ご予約はご滞在先ホテルからお願いしております。ご予約を確実に日本語でお伺いしミスのないようにする為にお願いしております。予約サイトのご利用は日本語を母国語とする方に限定させていただいております。
予約の再確認やお電話が英語での対応が出来ないので上記のようなお願いをしております。どうぞご理解いただきご滞在先コンシェルジュデスクからご予約をお願いいたします。

https://www.torishige.jp/about

翻って、
・日程をミスる(表記順が日 / 月 / 年の地域もある)
・予約を忘れる
・旅行自体がなくなる
などの理由でノーショーが多そうだなぁ・・と思いました。

レストランにとって、食材ロスと回転率減は大きなダメージになりますからここを締めるのは当然のことでしょう。海外プラットフォームでは、予約時にクレジットカードを紐づけさせ、ノーショーの場合ノーショーフィーを課金する事例もありますので、そのようになっていくのかもしれません。

「外国語メニューあります」の安心感

外国人旅行者にとって、安心感があるのはそれぞれの母国語に対応したメニューの存在ですが、ここはまだまだ未整備です。せいぜい英語があるくらい、中国語があれば〇、韓国語・タイ語等があれば花丸といったところでしょうか。

しかし、ここもネイティブチェックをやっているかというと疑問があります。タイ語やベトナム語などはそもそもアルファベット表記でないので、機械翻訳が的確な表記なのかは容易に証明できません。

中国では蘇式湯麺(蘇州風ラーメン)というメニューがあります。
英語で表記するとSoup Noodle Suzhou Styleくらいでしょうか。しかし、とあるレストランではSoviet Styleと表記されておりました。ソビエト風ヌードルとはいったい・・・と驚いた記憶があります(*中国語表記でソ連、は蘇聯になります)。

翻訳をミスると注文されないメニューが増えてしまう。実にもったいない。このあたり、観光庁やJetroあたりマニュアル化してサポートしてあげればよいのですが。観光は日本有数の外貨獲得産業になっているのですから。

解決可能な課題は認知しやすい

以上のエピソードはどれも対策があり、解決が比較的容易なものです。「できていない」課題は、「できている」ことより発見が容易ですし私も目に留まりました。まだまだ日本の観光産業は改善余地があり、ある程度横で効率的に改善していくことで労力を必要以上に欠けず、稼げるフェイズは残っていそうです。

とは言え、今の強烈な円安と押し寄せる外国人観光客がどこまで続くのでしょう。ある程度の安定化が見えればよいのですが。「安い日本」で売りたくはないなぁ・・と日本人として思います。

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました!
もう少し、インバウンドシリーズ続きます。

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