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未来文明史論2020❽人類進化の向こう側

こんばんは。8月になりましたね。感染症の鎮静化や気候の安定を心より祈っております。

【はじめに】
 前回で「進化論」について触れた。その原稿を書くにつれて、いまの人類は「進化」しているのだろうか、今後は「進化」する余地があるのだろうか、という問題について考察するようになった。  #人類の起源  をたどる研究が興味深いように、今後の人類の進化がどのようになってゆくか、予想するのも興味深いと思われる。**
現生人類(英名:anatomically modern humans〈意:解剖学的現代人〉、学名:Homo sapiens〈ホモ・サピエンス〉
**
 
とはなにか。大きなテーマゆえ、その端緒として記す。
 以前の原稿で「100年後のオリンピック(スポーツ論)」を書いたこともある。アスリートのトレーニングは限界を向かえている。科学技術を通じて変化することも視野に入れたとき、もはや「人間を超えた存在」ともいえるのではないか。

パイオニア探査機の金属板に刻まれたヒトの男女の外観を示す図像

ヒト上科の進化系統樹(2000年代半ばの知見)

【過去の原稿】
未来文明史論2019(5)宇宙と地球との共生|東北のカメさん @ofKmTaRYA21gDjK #note https://note.com/kame20180812/n/nb0e05aa51e7e

未来文明史論2019(6)スポーツについて|東北のカメさん @ofKmTaRYA21gDjK #note https://note.com/kame20180812/n/ncdf954094ddd

未来文明史論2019(8)人工知能の未来|東北のカメさん @ofKmTaRYA21gDjK #note https://note.com/kame20180812/n/n8b4bc4983dee

 下記の番組で『人類2.0』という言葉も知り、様々な科学者による試みを知りました。一部の事例は実用されていることも知りえました。この文明がもたらした功罪かもしれません。
 番組の感想も交えながら、人類の進化について未来文明と課題を予想しましょう。

【視聴感想】  #nhkbs   #BS世界のドキュメント **
「人類2.0 肉体改造の科学」**
BS12020年7月21日(火) 午前0:00~午前0:46(46分)
人類はどこからきて、どこへ向かうのか?世界各地で研究が進む最新科学をひもときながら、次世代の人類と文明の行方を探る2回シリーズ。1回目のテーマは「肉体改造」。https://www.nhk.jp/p/wdoc/ts/88Z7X45XZY/episode/te/EG2LRLL1G5/
オリンピックでの活躍を目指す韓国テコンドーやイタリア自転車競技などトップクラスのアスリートたちの運動機能を科学的に分析、人間の肉体の限界に迫る。さらに、脳の指令で動かせる義手や3Dプリンターを使った形成手術など最先端の医療技術を取材、「生身」と「技術」の境界がグレーになる未来図を占う。
原題:MAN 2.0 R-EVOLUTION:Ep3 HOMO TECHNOLOGICUS(伊・仏 2020年)
https://rights.mediawan.com/world-catalogue/program/4332
Summary:
Man 2.0 is the multi-ethnic and multicultural result of today's science. For 4.5 billion years mutation, gene flow and natural selection have driven the evolutionary process and shaped life on Earth. Today cultural evolution is taking over, changing how we live, how we think and how we die. For the first time in history, humankind has the knowledge and the tools to intervene directly in its own evolutionary process.
The future is already present thanks to the latest advances in genetic mapping, that not only allow us to ‘repair’ our defective parts but also to improve our genes.
The six part documentary series investigates the growing role of science in shaping human life. We meet the most prominent scientists, anthropologists and futurologists of Europe and the rest of the world to explore the state of the art of the human species: from a Genetically Modified Homo Sapiens to Homo Technologicus and Digitalis.

【用語の整理】
▼進化とは:生物が、周囲の条件やそれ自身の内部の発達によって、長い間にしだいに変化し、種や属の段階を超えて新しい生物を生じるなどすること。一般に体制は複雑化し機能は分化していく。また、無機物から有機物への変化、低分子から高分子への変化などについても用い、拡張して星の一生や宇宙の始原についても用いられる。
 「恒星の進化」「陸上生活に適するように進化する」

→#コトバンク:ブリタニカ国際大百科事典の意味:
https://kotobank.jp/word/%E9%80%B2%E5%8C%96-81348

▼生命とは:生きて活動する生物が生き続ける、根源の力。
 「強い―力」。いのちの長さ。寿命。

→#コトバンク:ブリタニカ国際大百科事典の意味:
https://kotobank.jp/word/%E7%94%9F%E5%91%BD-86523

▼生物の3大定義:
①自己増殖能力、②エネルギー変換能力、③自己と外界との明確な隔離

<+α④進化する能力>
※ウイルスは、「それ自身が十分な代謝系をもたないため、宿主細胞がなくては自立増殖することができない」

【参考】生物の「3つの定義」を知っていますか? | 若い読者に贈る美しい生物学講義 | ダイヤモンド・オンライン


2017年版

タウング・チャイルドの化石;アウストラロピテクス・アフリカヌス(A・アフリカヌス、Australopithecus africanus)は初期のヒト科生物である猿人の一種

SF映画『ターミネーター』:未来社会で、人工知能が人間を支配するサイボーグ化の印象を強めた。サイボーグ映画 


【小論 人類3.0について】

 前述したドキュメンタリー番組「人類2.0」の先には、「人類3,0」があるとして議論したい。それは端的に表現すれば、「人間をやめること」と同義であろう。それはなぜか、その理由をいくつかの論点として挙げてみたい。

(1)地球を離れて宇宙空間で生きられるか?
いままでの進化は、地球という「ゆりかご」のなかで遂げた進化。

【思考実験1】宇宙空間や太陽系外惑星で、究極の生命体としての進化。
→「真空・高低温・放射線・呼吸できない」過酷な環境などに耐えられるだろうか。地球の生物は、「水、タンパク質、脂質、多糖、核酸」が主要な構成成分である。
 「地球外生命体はなにか」という問題とも関連するだろう。有機物以外を構成要素とする生物も想定される。このような仮想理論は「代わりの生化学」(かわりのせいかがく、Alternative biochemistry)と呼ばれる。炭素や水によらない、地球外生命の生化学であるが、今日では未だSFの域を出ない。

【参考】地球外生命体の真の姿とは? 科学的に考えてみる

(2)永遠の命
 リチャード・ドーキンスが言ったように「生物の個体は、遺伝子の単なる入れ物」という考えがある。#遺伝子組み換え が現在の倫理的問題となっている。
 サイボーグ化すればパーツ交換だけで死なずに生きながらえる。脳の記憶をデータ化すれば、また違う「容器」で生きられる。新たな命を育む必要がなくなる。

DNA(デオキシリボ核酸(デオキシリボかくさん、英: deoxyribonucleic acid):2重らせん構造

【思考実験2】新しい人類がどのような行動をとるのか。死者がデジタル技術でよみがえる未来。記憶データ化とAIで育む人工生命の応用。

→形態や技能だけではなく、存在自体が変化する。遺伝子組み換えを経て「すべてはデータ」という考えに行き着く。永遠の命が得られる社会では、オリジナルとの差は無くなる。

→死生観が一変する。最愛の人の死という「悲しみ」という感情すら無くなる。なにがかけがえのない、大切なものか、気づけなくなる。

【参考】
▼理論的には現代の人間行動は次の4つの能力を含む:
①抽象思考(具体的な例に依存しない概念)
②計画(さらなるゴールを目指すためのステップを考える)
③発想力(新たな解決法を見つける)
④記号的な行動(儀式や偶像)

人類学者は現代的行動の具体例に以下を含める:
①道具の専門化
②宝石の使用や洞窟壁画のようなイメージの使用
③居住空間の整備
④副葬品を伴う埋葬のような儀式
⑤専門的な狩猟技術
⑥厳しい環境への進出
⑦貿易ネットワークの構築
など。


【思考実験3】「人類3.0」は、個々の生命ではなく、惑星と生物とが相互に関連する環境を作り上げて出来た、「巨大な生命体」システムの一部となる。
→個々人の自由意志ではなく、惑星全体の意志で生活している。例えばアリやハチのように、女王バチを頂点に、役割が決定されて生まれてくる #社会性昆虫  のごとく、高度文明社会。【参考】ガイア理論

→ガリレオのときから、科学と宗教とは相容れない関係が続いていた。科学と宗教との融合される。

システィーナ礼拝堂 「最後の審判」

※まとまりません。上記の3つ考察はSF映画の影響をかなり受けています。星新一さん『ショートショート』が大好きです。

以上


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