スーパーの事件簿 万引き
お客様「すいません、店員さんですか?」
私「はい」
お客様「万引きですわ」
私「!」
ごくまれだが長年スーパーで働いているとこうゆう事を言われる。
ようするに万引きをした客を他のお客様が目撃したのだ。
私「どちらの…」
お客様「あそこの黒いバックもった年配の人です」
私「…わかりました、ありがとうございます」
今日は店長はいない、私が対応するしかないな…
対応と言っても何をするでもない。この時点での対応は、「ただ見つめる」
これだけだ。
客はまだ店内にいる。この時点で声をかけたら「買うつもりだった」と言われ、向こうの勝ち逃げである。
声をかけるなら店から出た時点なのだがそれも最近は行わない。
ひたすら見つめる。
「お前の顔は覚えたからな」
こう思わせたら勝ちである。私の経験上万引きは衝動的に行う人はほとんどおらず、大体は常習犯だ。たとえ今回の商品は盗られてしまったとしても、警戒してしばらくは犯行に及ばないだろう・・・
私は商品を整理するフリをしてそのお客さんに背後から近づいた。
ところがである、そのお客さんは背後に私がいるにも関わらず商品をバックに放り込んだではないか!!
無警戒にも程があるだろ・・・
私はお客さんの前に回り込み、声をかけた。
私「すいません」
お客さん「!」
私「そのバックに入れた商品、買うんですよね?」
お客さん「あっ・・△※■○⇔◇⊂#♂∇!」
最後は何を言っているかわからなかったが、その後お客さんはバックに入れた商品を棚に戻し、お店を後にした。
店内だったのでお客さんが買うつもりだったのか盗るつもりだったのかはわかりません。結果としてお客さんは犯行に及ばず、商品も守られました。
ただお客さんの対応をしている間私の仕事は止まってしまいます。仮に捕まえたとして警察に引き渡すとしても、警察が来るまで見張っていないといけません。
いずれにしても迷惑な話です・・・
万引きは犯罪です ダメ、ゼッタイ!
今回の扉絵はアルゴ@介護福祉士(フリーランス)さんの作品を使用させていただきました、ありがとうございました。
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