自分では決められない。そう思ってるよ。
お医者さんは言った。
性同一性障害と自称した患者で、今まで美しい女性だと認識した人は二人いる。その一人はあなただ。
それ以外の性同一性障害と自称した男性の多さ。察するに余りある。
お医者さんは言った。
美輪明宏は君にとってどう見えている?私には男性にしか見えない。
そう。それなの先生。
わたしは自分で自分の性別が決められない。どうありたいかは決められるけれど。
わたしの性別は…人がどう見るかでしか確定しないの。誰かがわたしを見て、男だと思ったら男。女だと思ったら女なの。
自分の性別を決めるのは、最終的には自分ではなくて。
残念ながら他人なの。
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