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【前編】Life Quest~釜石で〇〇する人たちの多様な生き方~第8歩目「海と人をつなぐ」×佐藤 奏子

本記事は、岩手県釜石市で人生を探求し生き方を自分でつくることに挑戦し、様々な活動に取り組むゲストの生き方に迫っていくイベント型オンライン番組『Life Quest』の内容をnoteに転載しています。         
今回は、2020年9月8日に実施された、第8歩目「海と人をつなぐ」に取り組む佐藤奏子さんをご紹介します。実際の放送については、こちらよりご覧ください。

戸塚)本日のテーマは「海と人をつなぐ」です。前半では取り組み内容や、佐藤さんの視点からみた海と人をつなぐ活動についてお話ししていただきます。

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ゲストプロフィール:佐藤奏子/東京都出身
フリーダイビングインストラクター、フォトグラファー。大学は日芸の写真学科を専攻。在学中から海や水の世界に魅せられ、「海・写真・素潜り」がライフワークに。卒業後は海と旅に関わるダイビング雑誌社で撮影・編集執筆を行う。その後、自然再生エネルギーのプロジェクトに関わり撮影を担当する最中に、岩手県で東日本大震災に遭遇。そのまま支援活動や地域づくりを行いながら釜石に住むようになる。釜石でより多くの方が海と親しめる機会を作りたいと、シュノーケリングなどの指導や海辺の地域活動を実施。「Beach Academy釜石」代表、「さんりくBLUE ADVETURE」共同代表。現在は「(株)かまいしDMC」の社員として根浜シーサイドで勤務活動中。

わたしの「さんりくBLUE」

佐藤)最初に釜石での活動について話していきたいと思います。

私は「さんりくBLUE ADVENTURE」という団体で、地域の海の貢献活動を2013年頃から行っています。そこでは子供たちが親御さんと、釜石の海で年に一回一日中遊べるイベント等を開催しています。

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こうした活動を行う背景には地域の方々の海離れがあり、その要因として2011年の3.11(東日本大震災)があります。3.11によって海に行く気分や機会がなくなってしまう方もいて、親御さんがそうした方だと、なかなかお子さんを海に連れて行きづらいということに…。一度も海で遊んだことがないまま学校を卒業してしまう子もいて、これは大変なことだと思いました。
それは三陸が昔から海とともに生き、文化を発展させてきた地域であり、海離れによって海辺の暮らしの知識や文化、誇りが消えてしまうのではないかという危惧があったからです。

そこで、海で「安全にみんなで楽しめる場所」を作ろうということで、年一回「海あそびワンデイキャンプ」といったイベントをやり始めたのがきっかけです。

「さんりくBLUE」の歩み

佐藤)そうしたことが実現できたのは、海に関わる多様な人たち(釜石トライアスロン協会、釜石ライフセービングクラブ、三陸ひとつなぎ自然学校、三陸シーカヤックMESA、漁師さん、Beach Academy釜石、ユナイテッドグリーンなど)と横でつながり、連携できたからです。外とのつながりも大きくて、プロアスリートの方々にも寄付という形で活動を支えてもらっています。名前は、3年後に決まりました。 

佐藤)いった経緯を持っているイベントなのですが、中身としては色々教えてくれる先生がいて、でもみんな自由に好きなものを選んで遊ぶことができるという感じですね。またライフセービングクラブさんの講習もあったりして、それを実際の海で行える貴重な場でもあります。

佐藤)この活動は、現在だと参加者・スタッフ合わせると総勢100名ぐらいになりますが、始めた当初は十数名程度の小さな催しでした。

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佐藤)始めたばかりであった2013~2014年はまだまだ海で泳ぐ環境が整っていなく、ビーチも復旧作業中で、なによりも気持ちとして「泳ぐだなんて…」という声も多かったです。
しかし、「やっぱり海に行きたい」という思いや口コミによって参加してくれる方が少しずつ増え、また子どもに海を楽しんでほしいという想いを持った地元の方や地元企業といった沢山の人に手伝ってもらえたことで今に至っています。右下の写真が今年に行ったイベントになります。

佐藤)また活動の中のアンケートで親御さんが「海は震災を通じて憎くて怖い場所だったけど、子どもの笑顔を見ていくうちに、やっぱり楽しくて綺麗な良いところと思えた。これを自分と同じように思う人に伝えたい」という声を届けてくれたんですよね。


活動当初は運営も大変で、続けていくことへの悩みがありました。しかし、こうして誰かに海へのポジティブな想いをお伝えできるのであれば、やる意味があるのではないか思って毎年みんなで続けているという感じです。

震災から10年を迎えますが、まだまだ気持ちとして「やっぱり海は・・」と思われる方が多いと思います。心の中の海への気持ちの揺らぎなどは100人いれば100通りだと思います。そういう中で、こういった催しや根浜の海開きなどの海へのきっかけを作ることで、自分のペースでイベントに参加できる仕組みができたら良いなと思います。

ここで少し釜石の海の魅力をお伝えします。(※写真を見ながらの説明)

そうした「海と人をつなぐ」活動というのは、

1.持続可能な地域づくり
2.親御さんからお子さんという「未来につなげる」
3.地域の魅力を発見する

この3つを達成できるすごいことだといつも思っています。

戸塚)素晴らしいお話ありがとうございました。また、そのお話の中にある写真も本当に素晴らしいです。釜石の海の知らないことがたくさんありました笑

戸塚)釜石には海の担い手がたくさんいるというお話でしたが、その方々は元々その横のつながりはあったんですか?

佐藤)地元をあげて20年間もトライアスロンをやるというのは滅多にないことだと思います。そういったものをやるには、ライフセーバーの方や医療従事者の方などみんなで協力することが必要なので、元々地域力というものがあったんだと思います。

戸塚)元々の繋がりがあった中で震災が起きて、それをきっかけにしてたくさんの出会いがあったということですね。重なり合って今があるのではないかとお話を聞いて思いました。ありがとうございました。

戸塚)後半は、佐藤さんのこれまでの人生を深掘っていきたいと思います!

ー後編では、佐藤さんご自身の人生について探求していきます!

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