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『ハレ婚。』だけは買っちゃいけないと思ってました。

水曜日ですね。今週のマンガは、また物議を醸してしまうかもしれません。

『ハレ婚。』ちょうど1年前ごろに完結しましたよね。

ぼくは大好きなんですよ。ページを開かずとも全部話せます。どんなストーリーかというと


あらすじ
現代日本を舞台に一夫多妻制を題材とした作品。日本で唯一、一夫多妻制が認められた町で第3夫人となる前園小春を主人公に、夫となる伊達龍之介、その第1夫人のゆず、第2夫人のまどかとの結婚生活と小春の成長を描いている。 
(引用元:Wikipedia


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買うまでの葛藤

結構ドロドロしたストーリーですよね。

もともと、ぼくは単行本で『ハレ婚。』を買ったら最後だと思っていたんですよ。これだけは買っちゃいけないと。エロ本を買ってどうとか、そういうことじゃないんです。ただ「この作品だけは買って読んじゃダメだ」と思っていました。それ以上の言語化はできないんですけど(笑)。


NONさんの絵

もともと「デリバリーシンデレラ」というマンガを読んで、作者のNONさんのことを知りました。それから『ハレ婚』を知って、当時4・5巻あたりが既に出ていたんですけど、とにかく続きが気になってしまって、毎週ヤンマガでも読むようになりました。

それぐらい、NONさんの描く絵が好きなんです。
特に女性の描写。なんなら、ゆずが1番好きです。

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13巻に出てくる高校生のゆず。可愛すぎます。

『ハレ婚。』は隔週連載の期間があったんですが、そうすると「またないの?今週」と思ってしまう自分がいたんです。

それくらい、気づいたら『ハレ婚。』が好きで。


『デリバリーシンデレラ』
NONさんを知るきっかけになった作品です。主人公は普通の女子大生なんですが、実は風俗嬢でもあり...というストーリーでこちらも面白いです。


ハレ婚の良さ

今作では龍之介、第1夫人のゆず、第2夫人のまどか、第3夫人の小春は、ハレ婚をして一緒に暮らしていきます。これを、1人ずつと別々に付き合っているという見方もできると思うんです。

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龍之介とゆず、まどか、小春には、それぞれのエピソードがあります。たまたま、それが同時進行していて、ハレ婚という形になっています。とはいえ、龍之介は3人の嫁が欲しかったわけではなくて、この3人だから結婚したいんだ、とぼくは思っているんですよね。

同じように、ゆず、まどか、小春は、それぞれが龍之介への気持ちを抱えています。そこから生まれるヤキモキしたシーン。誰かに嫉妬していくという部分も含めて、『ハレ婚。』の良さだと思います。

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愛情の形はいろいろ

ぼくは世が世なら「ハーレム婚全然いいじゃん」と思っていたりします。

というのも、人類にとって繁殖は重要だと考えているからです。そうはいっても、みんながみんな同じように考えるわけではないですし、仮にそうだったとしても必要な環境が整っているとは限らない。

いろいろ考えていくと、極端な例ではありますし、それが絶対に正しいかは分からないんですが「経済力のある人が複数人の相手との間で、子どもを産み育てていく」という選択もあるなと思うんです。

とはいっても、ぼくにとってこのマンガを読むことは「倫理観を問われている」「エロいシーンを読みたい」といったこと、とも違う気がしていて

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「そういうことってあるよね」「もしかしたら、ぼくは近いところにいてもおかしくない話なんじゃないかな」

という捉え方をしているところがあります。

ぼくは「愛情の形っていろいろな形があるんじゃないかな」と思っていて、それは最終巻で描かれていることに繋がっている気がしているんです。


------------ここからは、さらにネタバレを含んだ感想です。







まず、まどかが伊達家を出ていきました。


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そして、ゆずには子どもが産まれます。

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ここでは、ハレ婚らしい葛藤が描かれていました。ゆずに子どもができたことで、小春が虚しさを覚えるようになるんです。そして、

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小春も伊達家を離れる決断をします。

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今までの暮らしを捨てた小春は、寂れたアパートに1人で暮らしながら、居酒屋のアルバイトで生計を立てようと悪戦苦闘します。

そこへ突然、ゆずとまどかが訪れ「ハレ婚またやらない?」と言うんです。

ぼくはここが、はじめから決まっていたものなのか、連載するなかで決まったものなのかは分からないんですが「いいんじゃないかな、やっぱり」と思ったんですよね。こういう人たちがいること。このセリフが全てだなと。

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紙切れなんかなくたってぇ
その気があれば出来るのよ。

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綺麗だ。ゆず。

ここから、最終的にはどうなることやらといったところですが、、、

タイトルと内容のギャップ

ぼくはこのマンガを読んで、日本という国だと紙切れ一枚で結婚となりますが、それだけじゃない形があることを改めて考えさせられました。

それから「結婚していたとしても幸せなのか」「結婚していないから不幸せなのか」ということだけでは、ないんじゃないかなって。


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でもですね、「デリバリーシンデレラ」も『ハレ婚』も、「これって世の中にとって悪いの?」と問いかけている作品ではなくて、本質は別にある気がしています。

2つの作品でいうと、タイトルの言葉から連想されるイメージに対して、実際のマンガは「こんなに温かいものなんだよ」というギャップが、すごくいいなと思うんですよね。

前に「雪女と蟹を食う」を紹介しましたが、あのマンガもセックスの描写は多いんですけど、全体の流れのなかにある1つの要素であって、メインテーマではないと思っています。

『ハレ婚。』も抱く抱かないの話ではなくて、「誰かを手にする」「共有する」というところが、本当に伝えたかったところじゃないかな、とぼくは思いました。


・・・


── 今回はどの目線で読まれましたか。(聞き手:Erina)

小春です。単純に主人公だからですね。

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そういった意味で、ぼくは基本的に超王道を貫くタイプなんですよ(笑)。

ドラクエ5でいうと、何回でもビアンカを選びます。何回も選んだ上で、ワンチャンと言ってもビアンカを選びます。そして、いつの日も孫悟空が好きです(笑)。

逆に、龍之介目線でいたとして「もしかして世紀のピアニストだったら」とは思わないんですよね。なんかこう、そこに自分を重ねないです。

── 小春として伊達家を見ていた感覚でしょうか。

うーん。小春のお父さんみたいな感じです(笑)。

話していて気づいたんですが、ぼくはなんとか生きている間に、作者と会ってみたいですね。

── それは珍しいですね。以前、作者の方に興味を持つことはほとんどないと伺いました。もしも会うことができたら、どのようなお話をされますか。

最初はマンガのことを聞こうかなって思ったんですけど、逆にそれ以外のことを聞いてみたいです。

というのも、ぼくが逆の立場だったときに仕事のことは聞かれたらなんでも答えます。でも、仕事だけを通して自分が認められているのって、なんか違う気がするときもあるんですよね。

例えば、ぼくは「UUUMは作ったものの1つなので」という意識があります。個人のことを好きになってもらえるのは、嬉しいんですけどね。

だから、そのやり方にだけ惹かれてする話じゃなくて、どうでもいい話とかをご飯を食べながらできる人が、ぼくにとっては嬉しかったりするんですよね。

本来は「どういう気持ちでこういうマンガを描いたんですか?」とかそういうのも聞きたいんですけど、なんかそれを今聞くのは「薄っぺらいな」と思ってしまって。全然その人のことを理解していないのに、そこだけを聞いても、またなんか違う気がしています。

「デリバリーシンデレラ」も『ハレ婚』も、いろんな人生のなかで「思い立って描こうと思った瞬間」みたいなエピソードがあると思うんですよね。そんな感じのことを思ったので、まずはその人のことが聞きたいです。

もっと知ったあとは、マンガのことを聞くかもしれないですけどね(笑)。

(画像引用元:ハレ婚。(1)(19) (ヤンマガコミックス), 公式Twitter / 漫画『ハレ婚。』公式@最終19巻発売中!ハレ婚。 - ヤングマガジン


2020/06/19 追記
表記に誤りがありました。お詫びして修正いたします。

誤: 「作画担当のNONさん」
正: 「作者のNONさん」  


今日はこんなところで!


最後に。(やっぱり毎回言おうと思います)
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あと(追加!)、人生相談というnoteを書きました。ちゃんと回答していきたいと思うのでぜひあれば書き込んでみてください。

またnote内にサークルがあります。こちらもよければ。


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