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(24歳・女)の今日、2020年8月22日

ぎこちない関係性の会社の先輩と、誕生日前夜に神社でコンビニのケーキを食べた話です。


その先輩はわたしの1つ上の女性で、よく「売れる」営業をしています。仕事上ではよく話しますが、「2人になったときに会話に困るタイプ」という言い回しでは伝わりますでしょうか。わたしが彼女に持っている気持ちは、尊敬、敵わない、真似できない、仲良くなれなさそう、仲良くなれないって思われてそう、羨ましい、ずるい、
けれども、この"もやり"は決して汚くない、見逃すまいと感じましたので、腹をくくりそれを本人に伝えたのが2ヶ月前、そしてわたしは彼女をご飯に誘いました。


「最近どう?」から、仕事のこと、人生観、家族のこと、恋人のこと、話しました。

わたしが翌日誕生日であることを伝えると、「すぐにここを出よう」と、
どこに行くんですか?と聞くと「神社」と、
コンビニでケーキと特茶を買って、22時半過ぎに、神社に向かいました。

真っ暗な中、横の駐車場で工事の音が聞こえます。

「わたしって先輩っ子なんだよね 特に女子の後輩が苦手」
「そうなんだろうなと思ってました。どうして後輩が苦手なんですか?」
「気を遣われるからかな」
「でもわたしも、敬語は苦手なんですよね。自分の気持ちに1枚フィルターをかけちゃう感じ」
「まだ気を遣う?」
「少しは がんばりますけど」

「わたしめちゃくちゃやりたいことあるんですよね」
「わかる やりたいことだらけだよね」
「先輩は何がやりたいんですか?」
「森の中に住んでる、陶芸師の弟子になりたいんだよね」
「あー それって、曲げわっぱとかでもいい感じですよね」
「そう そういう、作るモノはすごいけど売り方が下手な人の手助けをしたい」
「わたしは、これは会社の誰にも言ったことないんですけど、死にまつわる仕事とか。生きていることの尊さを感じて仕事をしたりしたいです。あとは、おにぎりの移動販売とかやりたいですけどね」
「わかる でもさ、私たちまだ24とかじゃん。もう(かまぼこ)は1回職種変えてるわけでしょ。2年で2こだったら、1年に1こずつ新しいことできるよ」
「たしかに なんでもできますね」

「もう1回学生に戻るとしたら何勉強したいですか?」
「絶対建築。空港とかの大きい建物が好きなんだよね」
「わたしも建築です。それか哲学。でもわたしはどっちかと言うと、建物の隙間の感じとか、窓の造形とかが好きです」


先輩の魅力は、神社にわたしを引っ張っていってくれる「強さ」でした。お酒を飲んだ後だったので、甘ったるいコンビニケーキは決してくどくなく、わたしたちの身体に自然に入りました。


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