フルートの音を聞くと思い出す
お料理しながら、洗い物をしながら、クラシック音楽を時たま聞いています。
Amazonミュージックですが。
昼間ならモーツァルトのまとめ、夜ならショパン。そんな感じで、ざっくり聴き分けています。もっと詳しくなりたい。
実は中学生の頃、吹奏楽部に入っていました。
新しく入部する1年生はまず、1〜2週間かけて、全ての楽器をひと通り吹く体験をします。
その楽器を担当している先輩方は、一人ひとりの様子を見て出来を評価し、顧問の先生に提出します。
一方新入生は、体験した全楽器を、自分が担当したい順に順位付けし、先生に提出。
顧問の先生が、双方の意見を踏まえて、全体的なバランスを見ながら、最終的にそれぞれの担当楽器を決定します。
人気の楽器もあれば、そうでない楽器もあります。
少数ですが、小学生の時にマーチングバンドなどを経験していたことが有利になって、金管楽器(トランペットやトロンボーン)を担当することになった人もいました。
私が担当することになったのは、「クラリネット」。
アンケートの希望順位では「6番目」。
確か、楽器の全種類が13~14種類だったと思うので、ちょうど真ん中あたり。
「え、もうちょっと上に希望した楽器をやりたかった、、、」
誰でもそう思いますよね?
当時の私も予想外の結果にショックを受けていたのですが、その担当楽器発表の後、私は顧問の先生に呼び出されました。
「〇〇さん(私)はね、金管楽器のほうが、先輩からの評価が良かったんだよね。
でも金管楽器を全て、下位の順位にしていたから、全体的なバランスや人数を見て、クラリネットにしました。」と。
私の第一希望は、木管楽器のフルートでした。
その後の順位は、人気だったサックスや打楽器、コントラバス。
打楽器やコントラバスは、私のリズム感や体型から、きっと無理だろうと分かっていました。
でも、フルートは愛らしい見た目の割に私の学年にはそれほど人気だった訳でもなく、担当できるんじゃないかと過信してしました。
それが、まさかのクラリネット。
クラリネットには申し訳ないけど、全然興味ない。私に似合うのはフルートだ!!
中学生になり、はじめての部活でワクワクする気持ちが一気に砕かれ、あまりやる気のない部員として、それでも辞めずに3年間を過ごしました。
生きてたら、やりたい事が叶わない事もある。
自分が欲しいものを、いとも簡単に手に入れる人もいる。
そうして、部活には参加していたけれど、お勉強の方に熱心だった私。
受験生になって、塾も忙しくなり、最後のコンクールも近づいてくる。
吹奏楽部は練習時間が長かったので、両立はかなり大変でした。顧問の先生に睨まれながら、早退したり、休んだりしたことを覚えています。
3年生の夏、コンクールも終わり、後は引退コンサートを残すのみとなった、本当に最後の時期。
この時期になると流石に、顧問の先生もと口うるさく言わなくなったので、結構な頻度で、部活より塾を優先していました。
引退コンサートの当日。と同日夜に、最後の打ち上げを行った時のこと。
部員の1人が、全員それぞれにお手紙を書いてくれました。その子とは、わたしはそれほど関わりがなかったのですが、手紙に書いてあった内容は、今でも覚えています。
「〇〇ちゃん(わたし)、引退コンサート前、塾で忙しいのに、練習に来てくれてありがとう。」
ん?練習に来てくれてありがとう?
わたしはこれでも正規の部員なんだけど…
わたしが練習に来ることは、「有り難い」のか…?
とまぁ、その子にしてみれば、「忙しかったのに、最後までよく頑張ったね。」という労いぐらいのものだったと思うのですが、これを読んだ私は、打ち上げ会場で1人、失笑してしまいました。
思えば私は、これまで、というか今でも、「気を遣われがちな女」のようです。
この前なんか、「わざわざ来てくれたから」という理由で、久々に会った友人が、コーヒーをご馳走してくれました。
同じ都内に住んでいて、私の方だけ「わざわざ」なんてことは無いはずなんだけどね。笑
この辺の話も、いつかまた、面白おかしくnoteに書きたいと思ってます。
因みに今では、クラリネットの音色もフルートの音色も、同じくらい大好きです。