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当たり前のこと「福翁自伝」

この記事は以下のような方に参考になるかと思います。
・最近、働く環境を変えた方
・福澤諭吉がどういう性格か、ご存じでない方
・自伝なんか読んでいる時間はないほど忙しい方

この記事は
1冊の書籍を読んだ感想とともに、その内容へ自分を当てはめ、考え、行動した記録を書いています。

この記事を書いたのはこんな人
・30代ワーママ
・2022年頃から読書をはじめる
興味がわいたビジネス本を読んで実践してみたことを「ビジネス本やってみた」として本ブログに書いています。
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当たり前のこと「福翁自伝」



今回の本

自伝を読む

本書は福澤諭吉本人が書いた自伝だ。

(自伝なんて読んでどうした!)

そうでしょう。そうでしょう。
ついに私は「自伝」なんてものを読む人になったのだ。

(すばらしい)

これは別にインテリぶりたいとかそういう訳ではない。
自伝なんていう難しそうなジャンルの本に手をのばすほど、
過去の偉人に興味を持てたことが嬉しいんだ。

自伝なんて読んでいる暇はない。

仕事、家事、育児があり限られた時間で読書しているという感覚の私は、正直「自伝」なんてジャンルを読んでいるヒマはない。

そう思っていた。

先週のブログでも書いたファスト教養。
私はファスト教養を求めてしまう。
せっかく本を読むなら
「仕事に役立つ」「コスパのいい」「今日から使えるライフハック」
みたいな本がいい。

 ✔ あわせて読みたい
ビジネス系Youtubeなんかをよく見る勉強熱心、仕事熱心な方はぜひ!
「ファスト教養」という言葉、知っておくべきです。
一緒に読んでいただけたら嬉しいです。

でも、齋藤孝さんの本でみた一文で福澤諭吉に興味が沸いた。

齋藤孝「読書する人だけがたどり着ける場所」

この本のなかで「福翁自伝」を紹介し、齋藤さんはいう。

どうでしょう、この清々しい文章。福澤のカラリと晴れた性格がよくわかりますね。
「さっぱりとしたいい人間性だなぁ」と思い、とても気分が良くなります。
成功するために学ぶことの薄っぺらさよ。
何でも合理的に行動しようとし、お金に換算してしまうような考えを持つようでは、とうていこの大人物の深みに到達できません。

成功するために学ぶことの薄っぺらさよ。

ここを読んだとき、じわっときた。

(・・・)


もっと仕事で生産性を上げたい。

そう思って読書をはじめた。
本に書かれている行動はいつだって実践しているつもり。
ブログもはじめた。転職もした。

これから自分の人生はどんどん良くなる。
急激に変化するぞ。

ビジネス本を多く読み、謎の全能感を感じていた1年前。


そして今、劇的に成功したことはまだない。
転職したって、年収が2倍なんかになったわけじゃない。
実際の人生はとても地味だ。


まだ大成していないのに、
そもそも時間もないのに、
「すぐに役立つ」以外の本を読む余裕などないでしょう。

(そんな余裕ないでしょう)

読む本を選ぶときに、そんな意識が自分にあった。
でも、 最近、じわりと読書の楽しさを感じる自分に気がついている。
使えるハウツーを得る喜びじゃなくて、純粋に読書が楽しいのだ。
斉藤孝さんが気分が良くなるという、福澤の性格をみてみたい。

「役に立つ」「今日から活用」 に突き進んできた自分の今
「役に立つ」「今日から活用」 じゃない方へ惹かれる今の自分

別に成功していなくたって、好きな本を読めばいいでしょうよ。
自分の興味で手を出してもいいでしょうよ。


成功するために学ぶことの薄っぺらさよ。


福澤の強烈なことばで背中を押された。
ビジネス本じゃない本も読む!

本書「福翁自伝」をぽちった。



転職先の環境

転職をし、この春から新しい会社で働いている。
実際に入社してみて、外からは見えなかった会社の内側を知る。
そんな制度あるの!と嬉しい場合もあれば、 残念な場合も当然ある。

私が入社した会社、部署には評価制度の運用がないようだった。


(そうか・・・)


私はもともと出世欲があまりない。
そういうと仕事を頑張らない人がイメージされるが、それとは違う。
仕事で結果を出し、それが自然なかたちで出世につながるなら嬉しい。
でも出世したいからという理由で結果を出そうというマインドにはならない。
A評価がほしいから今期の目標、頑張ります! とはならない。

極端な言い方をすれば、

評価がどうであれ、自分が頑張ることに変わりはない

そう思っている。

(なんかかっこいいこと言うね)

だから評価制度の運用はないという事実も、驚きはしたものの気にしていなかった。

でもこれが意外と尾を引いた。



電車の中で思うこと

通勤途中、ぼんやりと思う。

評価はない・・・か
じゃあ、必要以上に頑張ることもないのか

心の声

恐ろしい思考がめぐり始める。

仕事をもっと頑張りたい。

そんな動機で転職したはずの自分が、気が付けばまったく逆の考えをめぐらせている。

ここ(新しい会社)で働くスタイルをガラリと変えるという選択肢もあるな

心の声

(おいおい)

そんなとき、本書を読んでいた。
通勤途中、本の中の福澤諭吉がいっている。

ほめるとかほめられないとか、一体全体そりゃ何のことだ。
人間が当たり前の仕事をしているのに何も不思議はない。 車屋は車を引き、豆腐屋は豆腐をこしらえて学生は本を読むというのは人間にとって当たり前の仕事をしているのだ。

福翁自伝

当たり前の仕事

これが心に残った。
自分にとって当たり前のこと・・・



私の「当たり前」

そういえば。

ふと前職の送別会を思い出した。
最終出社日、部のみんなが会議室に集まり、私の送別会をしてくれた。

同僚、上司、一人ずつからコメントをもらった。
いただくコメントの中で、一番多く言われたのが「主体性」だった。

主体性をもって仕事に取り組んでいた
ずば抜けて主体性があった
いつも主体的に行動していた

(みんなからはそう見えてたのか)

初めて知った。
もしかしたら「よく頑張っていた」の言い換えとして使いやすいワードなのかもしれない。
ただ、自分に送られた「主体性」というワードは自分にとって意外だった。

自分の仕事に全力を尽くすのは当たり前
自分の業務の中で改善すべき点があれば、それを自分がやるのは当たり前
目標を自分で決めて、そこに向かうのは当たり前


たぶん私の当たり前はこんな感じだ。
だが、評価制度がどうのこうのと考えて、当たり前のことをしないのか。

福澤はいっている。


自分がすべき仕事をすべきとも思わず、当たり前に立派にこなすことだ

と。


駅について電車を下りた。
本を閉じて強く思った。

自分の当たり前は、ちゃんとやるに決まっている。




通勤電車でもんもんと考え、駅に着いたときに自分なりの結論に至る
そんな経験みなさんもありますか?

私はこれ、けっこう多いです。
あんなに人に囲まれてうるさくて、しかも立っているのに、
「思考の時間」になるの不思議ですよね。

本やみなさんのnoteを読んで、あーだこーだ考えて、
私は今日も仕事に向かいます。

みなさんは通勤時間、何を考えていますか?
私の記事が、あなたの朝の思考のネタになれたら嬉しいです。


今週の記事はここまでです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
私のブログはnote以外で下記にて毎週月曜に更新しています。
https://ykakizoeblog.com/
ちらっと覗いていただけたら嬉しいです。

ではっ





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