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高市早苗の反乱は「忠臣蔵」か

防衛費増額の財源をめぐり、閣僚の高市早苗氏が岸田首相に「反乱」した。

それが記事になった昨日は12月14日。

折しも1702(元禄15)年、赤穂浪士が吉良上野介邸に討ち入りした日だった。(今風に言うなら15日未明のこと)


私は最近、武士道について調べている。(「リベラル武士道」のようなものを構想している)

そのためだろうか、高市氏の言動と「忠臣蔵」が頭の中で結びついてしまった。


「忠臣蔵」は「武士の鑑(かがみ)」を表すものとされるが、実際の武士階級がそう考えたわけではない。

当時の支配階級や儒者たちは、秩序を乱す赤穂浪士の行動を非難した。当然、その「反乱」の美化は迷惑だった。

「忠臣蔵」を支持したのは、武士階級ではない。庶民である。

つまり「忠臣蔵」は、庶民が「(実際は違うが)武士にはこうあってほしい」と思うような「武士道」を表している。


高市氏や、岸田氏に批判的な自民党議員を「義士」だと褒め称えたいわけではない。

高市氏は「罷免されて仕方ない」と発言したが、それ以上の覚悟、それこそ同志全員が「腹を切る」ほどの迫力がないと、そこまで褒めるわけにいかない。そこまでの覚悟は見えない。

それに、私自身は、防衛費財源について定見があるわけでもない。


とはいえ、安部氏暗殺からずっと、統一協会と閣僚「失言」ネタで左翼に押されっぱなしだった岸田政権の姿を見てきた私には、一服の清涼剤にはなっている。

政治学者の秦正樹氏が次のようなツイートをしていた。

防衛費増税でトンデモを乱射する首相官邸側に、それに対抗する自民党。活発な党内民主主義が機能しているように映るし、野党は蚊帳の外へ。そして、あれだけ騒いでいた統一教会問題も各種問題大臣矢政務官の不祥事も吹き飛んだ。政府がもつ議題設定の力をまざまざと見せつけられてる感じがする。


このツイートにも米山隆一が噛み付いたりしているが、左翼筋にはさぞ不愉快な展開だろう。これが本物の「忠臣蔵」になってもらっては困るところだ。


ドラマなどでは、討ち入りの日、大石内蔵助は吉良邸で、陣太鼓をドンドンと鳴らして同志を鼓舞する。

昨日私が見ていた東映時代劇YouTubeの「忠臣蔵」(1959)でも、片岡千恵蔵が盛大に太鼓を叩いていた。


史実では、陣太鼓ではなく鉦を叩いたそうだが、鳴り物を鳴らしていたのは間違いないようだ。

あの世で鳴り物を叩いている安倍晋三氏の姿を想像したりする。







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