はじまり
僕は今からどこかに戦いに行くような、そんな気持ちでいる。
戦闘態勢。
ワクワクする気持ちも少しあれば、不安な気持ちもどこかにあって、
でも心の中にはそれら以外の感情も残っている。
どうやって戦おうか。何をしようか。これからどうしようか。
早くその世界に飛び込みたくて仕方がない自分がいる。
自分の手で、何か新しい風を巻き起こしたい自分がいる。
そんな理性的や感情がいろいろと入り混じっている、不思議な状態だ。
この気持ちや状態を一つの言葉にできるほど、僕は語彙を持ち合わせていない。
でも確実に一つ言えることとすれば、
僕の今の気持ちは、戦いに向かうボクサーのそれと一緒だということだ。
***
僕の就職先が決まったのはつい先週の木曜日のことだ。
大きな会社ではない。地方の、小さな会社だ。
でもこれから大きくなる会社であることを、僕は感じている。
社長の目。社員の言葉。漂う雰囲気。気概にあふれている。
その会社がこれからやらんとすることは、とてつもなく大きいこと。
相手は世界。
外にいる人には見えずらいが、とんでもないことがこの田舎から
起ころうとしている。
そんな会社に飛び込んだ。働くのは来年の4月から。
でも僕の戦いはもうすでに始まっている。
小さな船だが、大きくうねる海にこれからその会社は出航しようとしている。
振り落とされるか、舵をとれるか。
この世界にはその二つしかないと思っている。
今の僕では確実に振り落とされる。
このままじゃ、絶対にダメだ。
そんな気持ちがあるせいか、僕は戦闘態勢に入った。
この会社で一生食べていく。
そんな弱気で受け身な社員は、この会社には一人もいないのだ。
僕もその一人。
この会社で何を巻き起こすのか。
そして独立して何を社会にもたらすのか。
勝利のシナリオに向けて、僕は動き出す。
2020.7.7
書きかけの手帳
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