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夢の国から

先日、ディズニーランドへ行ってきた。本当に久しぶりのディズニーで、思い返しても15年ぶりくらいだと思う。
ちなみにこの日はPさんの誕生日の翌日、つまりバースデーディズニーデートをキメたわけだ。

一か月前から、ディズニーデートを打診されていたのだが、私はディズニーに行くにあたって懸念していたことがあった。そう、我々はあまりにも体力がなくなっているのだ。
それに加えて夏の炎天下。死の一文字が脳裏をよぎる。曇りならいいが、日中から活動するとなると、インドア派の私は確実に疲労でダウンするに決まっている。

しかし、ダウンするわけにはいかない理由があった。ディズニーランドでは夜8時になると花火が上がるのだが、正直これが1番見たい。私は花火見たさにディズニーランドに行こうとしていると言っても過言ではない。

となると、下手にワンデーパスを買うより遅い時間のチケットを買うべきだ、という結論に達した。いわゆるアフター5というやつだ。
アフター5ディズニー、余りにも大人の響きだ。

これを一通りPさんに伝えたところ、全面的に賛成してくれた。話が早くて助かる。

が、6月時点で調べたところアフター5でチケットを売っていなかった。 
くっ!クソァ!
となると我々は12時のチケットを買うことになり、そうすると貧乏性故きっかり12時から出かけるだろう。そうなると日が落ちないうちに撤退してしまう未来が見える。

しかも当日予報は雨。これは前日まで覆ることはなかった。頭の中では来週に延期することをすでに検討していた。

当日、しっかり晴れた。雨予報はなんだったんだ。しかし一度モチベーションを切らすと中々立て直すことは大変なもので。すっかりだれてしまっていた。するとPさんが何かに気づいたように言った。

「アフター5のチケット売ってるよ!」

どうやらこの日から、平日だけのウィークナイトパスポートという名前で売られているらしい。即断即決、善は急げ。思考を追い越して私の指はスマホでチケットを買っていた。

いよいよ舞浜に降り立った。日は落ちていたが、まだ日差しは強い。でも風は最新の扇風機のように、柔らかくて涼しい風だった。
人の流れに乗って進む。ドキドキワクワクしているけれど、まだはしゃぐことに照れている自分もいる。

自分でチケットも購入して入場するのは初めてだから、おっかなびっくり荷物検査を受けた。まだ現実と夢の狭間だ。エントランスの前に来ると、いよいよ自分が夢の国に来た実感に襲われた。

ディズニーランドに入ると、滅茶苦茶にノスタルジックな気分になった。もちろん長い期間来園していなかったので、改修されてリニューアルされている場所もあったがそれでも少年の頃の記憶を呼び覚ますには十分だった。

わーいお城!

Pさんはバシャバシャ写真を撮りまくっていた。私が全然写真を撮らないのが不満のようである。
ごめんねえ。写真を撮るのも撮られるのも、親譲りなのか苦手意識がある。そう言えば、両親もそこまで写真撮らない人たちだったなあ、と思い出した。当然克服したい意欲はあるので、note用の写真をなるべく撮るように努めている。
が、やはり人物を被写体にするのも、自分が被写体になるのもやはり苦手なもので中々前途多難である。

そうはいいつつ、つけ耳を付けて浮かれポンチになって各エリアをぶらぶら歩く。来園者たちは皆笑顔だ。この夢の国感になんだか妙に感心していた。
キャストのみなさんからPさんへ「お誕生日おめでとうございます!」の声。流石の教育である。
そしてつまみ食いのように気になったアトラクションに飛び込んでいった。

初めての気づきなのだが、どうやら私はジェットコースターに乗ると爆笑するらしい。Pさんがヒーヒー絶叫する隣で笑いが止まらなかった。なぜなんだろう。スリルを前に笑いがこみ上げる危険なタイプの人間なのだろうか。
ビッグサンダーマウンテンたのし〜。

でも調子にのってスペースマウンテンに乗ったらキツ過ぎて虚無になってしまった。忘れていたが乗り物酔いしやすい体質だった。二度と乗らねえ。

そういえば、私が子どもの頃ディズニーランドに行ったときは夏休みで大混雑だったのだが、確かプーさんのハニーハントができたばかり(2年以内とか)だった。乗りたかったのだが、3時間待ちになっていたので断念した思い出がある。
なんと今まさに、20年越しの悲願でプーさんのハニーハントに乗れたのだ。
高速でかっ飛んで、くるくる回って。やばい熱出した時の夢みたいで楽しかった。

19:45、いよいよエレクトリカルパレードが始まった。いや、始まってしまった。完全に夜ご飯を食べるタイミングを失ったのである。
もちろんパレードはすごかった。すごすぎて「一体どれだけの予算なんだ!?」と思うほどだった。夢と現実の狭間に立ってしまうのは悪癖だが、そんなヤツでも夢側に引っ張られるのだから恐るべし夢の国である。

こんなのが十何台も通る

刻一刻と20:00に近づいていく。不味いぞ、腹減ってきた。パレードの合間を縫って、飲食できる場所を探す。というか、飲食しながら花火を見れるスポットを探す。
うーん、軒並みアトラクションも飲食スポットも閉まり出してる。仕方ないので、適当にホットドッグをつまむことにした。ホットドッグは夢の国価格だった。急な現実感。

パレードはとっくに終わってしまっていた。アレ?パレードのラストに花火じゃないの?
スマホで「ディズニーランド 花火」と検索する。

アレ?

やってねぇじゃねえか!
しかもPさんの誕生月どころか翌月までやってねえ。こういうとこあるんだよなーPさん。この人が行きたいとかやりたいとかいうやつ、大体当日閉まってたり休んでたりするんだよなー。

ま、楽しかったし、本人も満足そうだしいいか。
疲労感はあったが、それでも満足感が上回る程度の疲労で済んだ。
テーマパークで日差しを浴びないの大事!マジで!


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