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東京オリンピックとボランティアの不都合な関係

本間龍 氏
著述家。1962年生まれ。89年に博報堂に入社。
2006年に退社するまで、一貫して営業を担当。
その経験をもとに、広告が政治や社会に与える影響、メディアとの癒着などについて追及。
(以上 角川新書 ブラックボランティア プロフィールより抜粋)
書籍「電通と原発報道」「原発広告」「原発広告と地方紙」ほか
3つをまとめたものが書籍「原発プロパガンダ」である。

地上波テレビに呼ばれない、本質を突く温和ないい声のおじさま。
葉巻をごくたまにくゆらせる。

2020年6月6日
「東京オリンピックの罪と罰」
ゲスト:本間 龍(作家、元博報堂勤務)
聞き手:今井一(ジャーナリスト)関西弁の方でした。

オンラインの東西南北縦横斜めに参加しましたので、ざっくりと自分なりにまとめました。
テーマは、オリンピック利権についてです。

1、オリンピックは商業にのっとった一部の利権稼ぎイベントである

2、ボランティアの意味は、もともと「志願する」である

3、無償ボランティアは、組織や国にとって扇動しやすい、タダ働き者だ

4、国民投票法の改正が必要だが、誤解を生んでいる危険を孕む

オリンピック問題
1、東京五輪は「コンパクト五輪」をゴールに掲げ、
周知や売り込みをしていた。
当初の予算は7000億円だったが、現時点で3兆円に膨らんでいる。

驚くべきことに、まだ!五輪を行っていないのにも関わらず!
8000億円使用しているそうだ。

しかも、税金なのに、詳細を明らかにしていない。
開示の必要が無いと居直っている。

あれっ!オリンピックはアスリートのためじゃないの?と感じたけれど
オリンピックは1984年のロス五輪からプロ化になった。
するとスポンサーが付かなければ、練習も出来なくなった。

優良な選手を求めて、デオデオやナイキもスポンサー合戦である。
すると選手はスポンサーの意向には逆らえないのである。

それって、どこが仕切っているの?
「電通」です。
広告代理店です。
東京五輪から、なぜかスポンサー枠が拡大され
協賛企業から1社500億円のスポンサー料、
一社銀150億円、1社銅60億円
計60社から推定4170億円が集まっています。

しかも、新聞社、テレビ局もスポンサーに入っていますのよ。
五輪を中立で批判できるところが、無いんですね。

だから事実を語る、本間龍氏なんかは絶対にテレビに呼ばれないわけです。
広テ〇なんかにも呼ばれません。昔はチェルノブイリまで取材に言っていたのにね。
残念です。

2、「ボランティアは、公共福祉事業に自分から進んで技能や労力を無料で役立てる人」

東京は温暖な気候であると承知しました。
IOCはお金をばらまいて招致した疑惑がある。(引き続きフランスが調査中。日本で捜査できないのは何故だろうか?)

五輪の選手村には選手、関係者が世界中から1万人~1万5千人集まってくる。
コロナウイルス対策を講じてもキチンと出来る人ばかりではない。
クラスターが発生すれば、どうするのでしょう。

みしょーが直接、五輪に出た選手から聞いたのは
「異性を探しに行っていた」
と豪語していました。
いろんな意味で強い人が集まるからでしょうか。

夏の東京、酷暑の中11万人(大会ボラ8万人、都市ボラ3万人)の
ボランティアへの対応はどうするのか?
コロナ対策は?
熱中症対策は?

組織委員会からは「勝手にしてくれ!」という回答だそうです。
宿泊施設もないわけです。
一泊4万円のビジネスホテル。
シェラトンちゃいますよ。
ベイサイドちゃいますよ。

本間龍氏は言っています。
「自分が取材する必要はないのだが、新聞、メディアがスポンサーだから
組織委員会に取材しない」

3、ボランティア
「ボランティアは、自分から手を挙げて参加してるんでしょ。
無償ならいいじゃないか。」


そんな声が聞こえそうですが、
大会組織委員会の収入は4170億円以上なんですよ。
東京都は、大事なところは黒塗りのペーパーを出してくるんですよ。

今後も大阪万博、札幌五輪、とありますが
災害ボランティアなど含めて、
国の搾取システムが構築されるんです。

ただでさえ(ただじゃない)税金を吸い上げられる仕組みにいる市民です。
さらに感情マーケティングで
「素晴らしいでしょう!一生もんですよ!」
と、あおられ参加して、死んでも、ボランティア保険はちょこっとです。
だれも責任を取らなくていい。

東京ビックサイトのイベントが延期になった。
この問題は、中小企業が一体になり、お客さんに売り込みをする民間のイベントである。
これらの中小企業の売上を、押し出して五輪利権を優先させる。

すると中小企業はおまんまが食えない。
コロナのダメージをさらに五輪がのしかかる。
そこまでして、五輪をやる必要はあるのでしょうか?

本間龍氏著書「ブラックボランティア」
ボランティアの意味は「志願する」と言う意味から来ており、欧米のそれとは似て非なるモノである。
丸谷の経験からは、ボランティアは手弁当が当たり前であり、飲食は自分持ちです。

しかし、それを悪い方に使用するのが五輪のブラックボランティアだよと教えてくれている。

もし2020年の今年は熱中症とコロナ
対策を講じないと開催できないから延期になりましたが、来年は熱中症もコロナもないのでしょうか??

たとえ倒れても、医者もボランティアです。最悪亡くなっても誰にも保証が無い。
責任を取れる行政、組織もない。
誰のためのオリンピックでしょうか?

4、国民投票法について


五輪となぜ関係があるのか?
それは取り仕切っている所が、「電通」だからです。
現在の国民投票では広告が無制限に使用可能なのです。
思い出してください、「電通」は広告代理店です。
与党も野党も、資金があれば広告を打ち放題。テレビ、ラジオ、新聞、チラシ、タウン誌、交通広告、看板、インターネットなどなど。

原発が上手に国民に広まったのも広告で、
プロパガンダに成功していたからです。

あなたの意見、賛成も反対も、広告(を打てる資金がある方)が決めるんです。これっておかしくないですか?

だったら「国民投票を改正しましょう」と言うことです。


素人のつたないまとめでしたが、最後まで読んで下さってありがとうございました。

物足りない方、疑問に思った方、ぜひ本家の「本間龍」氏の本を読んでくださいね。
良い声が聴きたいのであれば、Youtubeにも登壇されていますので、どうぞご覧ください。

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