家計簿をつけたいと思うきっかけは人それぞれで、「お金を貯めたい」「毎月いくら使っているかを知りたい」などどんなことでもよいので、思い立ったその日から記帳を始めればよいでしょう。そのうちに記帳が習慣になると、家計簿を通して自分の暮らしがよくわかって生活の工夫のしどころが見えてきます(羽仁もと子案家計簿は「費目が多い」と言われることがありますが、だからこそ、暮らしの「見える化」が得意です)。家計簿をつけはじめの人がよく「家計簿をつけていると楽しい」と言います。素敵なことですね!
家計簿を長年つけている人にとっては「家計の理想とは何か」とたずねたくなるときが一度はあるでしょう。今回は、羽仁もと子著作集『家事家計篇』の「家庭経済の出発点と到着点」より「家庭経済の理想」についての文章です。
いかがでしたでしょうか? 資本主義を無視することはできないけれど、その考えを家庭生活にまで持ち込むことは気をつけて避けなくてはならない――私たちの「あれもこれも」という気持ちがもしかしたら不安を作りだしているのかもしれません。